ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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目を閉じればいつかの海
崎谷 はるひ
角川書店 (2004.10)
ISBN : 4044468079
価格 : \600


【こんな話】
藤木が店長を務める湘南のレストランに、ある男がやってきた。それは、10年前に別れた恋人・嘉悦だった。前途ある嘉悦のために、藤木のほうから一方的に別れを告げて姿を消したのだが、本当は今も彼のことを忘れられずにいた。
突然の再会にとまどう藤木に、嘉悦は「俺にまだチャンスはあるのか」と聞いてきて…。

【ひとこと】
19歳の若者が、相手の将来を考えて身を引くなんて、なかなかできないことです。しかも藤木は、自分が全面的に悪役を引き受けてるんだから、なおさらです。悪態つきながら、心の中では"ごめんね"って謝ってる藤木がかわいそうでした。
が! 実は、ここの藤木って、ちょっとカッコいいと思ったりする私です。

そして、10年後。"ブルーサウンド"(店名)で働いている藤木は、すっかり大人。従業員の信頼も厚いし、仕事ぶりもなかなか、身のこなしも爽やかな好青年になりました。でも、明るく楽しそうにしていても、心の片隅には嘉悦のことがひそんでいるようで、カラ元気みたいで痛々しくて。
だから、嘉悦と再会してから、急速に崩れていく藤木を見て、やっとホントの藤木がわかったような気がしました。

誤解して空回りする藤木と、一生懸命説得しようとする嘉悦とのやり取りは、よくあるパターンだけど、このふたりが一緒にいるところが好きです。なかなか先に進まない感じがね、またいい。で、最初は、よそよそしく敬語で話してる藤木が、こらえきれなくなったとたん、急に言葉も態度も子どもっぽくなるところが、あら今までの藤木はなんだったのよ、って感じで可愛いです。

店のスタッフ・大智と真雪も、いい味出してます。
最初は藤木と嘉悦との関係をよく思わなかった大智と、好きなら突っ走っちゃえ!という真雪。考えかたは違うけど、ふたりとも藤木のことが好きで、親身になってあげてて、藤木のほうもふたりに甘えてるという、すっごくいい関係です。
特に真雪ちゃんが気持ちいい!私はこんなにカラっとしてないけど、考え方が似てるせいか、すっごく好きになりました。BL本に出てくる女性って、なんか邪魔くさい人も多いけど、彼女はいいなぁ。

ふたりが再会してからの雰囲気は、嘉悦だけが大人になって、藤木は19歳のまんま…そんな感じです。藤木らしくていいけど。
(★★★★☆)

藤木が高校生だった頃、偶然、嘉悦と電車に乗り合わせるところが好きです。降りる駅が来ても降りずに、無言で20分も乗り過ごしていた藤木の気持ちを思うと、若いっていいなぁ?って。
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