ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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松前さんの本は好きですが、いつも何かしらややこしいとが起こるので、読む前にどうも構えてしまいます。
でも、これはそんなことありませんでした。




【こんな話】
妻子持ちの男と不倫していたことが父にバレて、住んでいたマンションの部屋を取り上げられてしまった高校教師の忍。
新しく自分の部屋に住むことになったのは、同じ学校で同期採用の暁人だった。急の事態で引っ越す先もない忍に、暁人は一緒に住もうと提案、居心地の悪い同居生活が始まった。


【ひとこと】
同期採用の4人の先生が登場します。
彼らが教壇に立っているのは、大学付属の高校。

英語教師  忍   学長の息子 若先生 ゲイ

以下 理系教師3人組
物理教師  暁人  ゲイ
生物教師  亮平  ストレートの人が好きで、実↓とつきあっている
化学教師  実   女の子が好き でも、亮平↑とつきあっている

忍は次男なのですが、兄が家を出てしまったため、跡を継がなければなりません。
素の忍は、少々自分勝手な、いいとこのお坊ちゃんによくいるタイプです。ただ、跡を継ぐと決めたときから、自分で人生を諦めてしまったようなところがあって、学校ではダテ眼鏡をかけて本当の自分を封じ込めたりしているんです。
どうせ学長の息子となんかと本音で付き合ってくれる人なんかいないだろうと、人と係わるのにも消極的だし、自分で何かやろう!という気力もない。

でもね、本人の予想とは裏腹に、結構学内では人気者みたいでしたよね、この "若先生" 。
メガネをかけて、上品におとなしく振る舞っているもんだから、女子生徒からオクテなんて言われたりして。
まさか 学校での忍はぜんぶウソっぱちで、不倫… それも男となんて、誰も思わないわけです。

そんな忍が、暁人と一緒に暮らすうちに、自分らしく生きることができるようになっていきます。

その暁人は、同じ高校の物理の先生。爽やかインテリ教師とでもいえばいいのかしら。
自分の部屋を、お掃除ロボットに掃除させていて、ほら、何かが落ちるたびに、ああ引力… なんて感動してそうな人。
私生活のすべてを、物理の法則や科学の公式にあてはめて考えちゃうこういう人、私は好きだなぁ。

飄々としているくせに、忍が若先生だろうとなんだろうと、ズケズケものを言う暁人だから、忍も文句を言いながら懐いていったのかもしれません。
まさにね、懐く って感じを受けました。暁人も忍の世話を焼くのが楽しそうで、思えばこの頃から 愛 はあったのかなぁって。

さて、忘れてはならないのが、理系教師3人組の残りのふたり。
3人とも学生の頃からの友人で、ルックスもよければ、授業も楽しいというんで、生徒にも大人気なのですが (「ですが」 って言っちゃ失礼か) 暁人はゲイで、亮平と実が付き合っている… という、バレたらちょっとまずいドキドキの人たちです。

暁人の前では、はじめから本性をさらしていた忍も、亮平と実には偽の自分 「若先生」 で接していこうと思うのですが、あっさり地が出ちゃいます。
この理系トリオ、単独でも普通じゃないんですが、3人合わさると妙な世界が醸し出されるんですよ。私も一緒に、鍋囲んでみたい。
学校関係者との人づきあいなんてお断り!だった忍が、この3人といるときは肩の力が抜けていて、読んでいてほっとする場面です。

こうして、忍は少しずつ変わっていきました。
生徒の前で本性を出したり、暁人の前で泣いたり… いろんなことがあって、忍のまとっていた殻がぜんぶはずれる頃、忍は自分が暁人に恋していることに気がつきます。

暁人から忍に向かって、好き好きオーラはもっと前から出てたんですけどね、マイナス思考になっている忍は気がつかないどころか、暁人の幸せを願ったりしています。
暁人も、忍の気持ちはわかっているんだろうに、あら?というような行動に出るんですよね。
一緒にいると、とっても楽しそうなのに、どちらかが一歩踏み込みそうになるとなぜかちぐはぐしてしまうふたり。
忍のせいだけかなと思っていたのですが、暁人の なんでも理詰めで解決できるという思い込みもマイナスに働いていたのかもしれません。

「リンゴが落ちても恋は始まらない」 というタイトルは、どちらかというと 暁人寄り かな。
世の中は、法則や公式どおりにいかないことを、暁人は忍に恋することで学んだような気がします。
(★★★☆☆)

カタブツそうな学長ですが、その存在はギャグです。
かわいいわ、こういうおじいちゃん。
私が好きなのは、亮平先生。
お弁当と双眼鏡ぶら下げて、のんびり干潟でデートなんていいじゃない。


読んでくださってありがとう

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Comment

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こんばんわ。
TBコメントありがとうございました。

>世の中は、法則や公式どおりにいかないこと

ああ、なるほどー。タイトルの意味はそこにあったのかも。

暁人は、やっぱりわりと早い時期から忍のこと、好きですよね。

そういえば、自分の感想に書き忘れたけど、お掃除マシンのルナだっけ?あれ、すごく欲しい!と思いました。「起こしてくれてありがとう」って言って止める目覚ましも欲しい~。

学長、かわいいですよね。
あすた | URL | 2006/03/26/Sun 23:12[EDIT]
こんばんは、リリカさん。お久しぶりです、下です。
コメントの書き込みはお初なので、ちょっとドキドキ。

>タイトルは、どちらかというと 暁人寄り かな。
世の中は、法則や公式どおりにいかないことを、暁人は忍に恋することで学んだような気がします

タイトルについて、すごく納得。
あと、リリカさんのこの言葉に安心しました‥。
暁人がとてもマイペースな人物だったので、
忍だけでなく彼の方にも、何か変わったり得たものがあったかな?
と確信がもてなかったので。
せっかく同じ年カップルなので、どちらか一方が一皮剥けるより
共に変化していってくれたらいいなと思ったり。

>松前さんの本は好きですが、いつも何かしらややこしいとが起こるので、
??これは、苦手とされる設定がよく入る、という意味ですか?
以前「Try Me Free」の感想を予定しているとの告知があって、
ひそかに心待ちにしていた私です‥。

この3月からブログを始めました。
トラックバックさせて下さいね。

>お弁当と双眼鏡ぶら下げて、のんびり干潟でデートなんていいじゃない
蛇足ながら。
亮平先生は――
デートスキーが雪山登山、体育会系ノリな、あのおまわりさんの
文化系バージョンな御方では? えっと、全然ちがいます?(笑)
| URL | 2006/03/26/Sun 23:26[EDIT]
あすたさんへ
こんばんは。

暁人ってもしかしたら、一緒に住む前から、忍にちょっと興味あったんじゃないかって思いません?
忍の視点で書かれているからしかたないんでしょうけど、暁人の気持ちがもっと知りたかったです。

ルナ、私も欲しい。
でも、ルナが走れないくらい散らかってることが多いんで、どうなんだろう。
あ、そうそう、忍がルナに、カップラーメン食べる?って聞くところが好きでした。
リリカ | URL | 2006/03/27/Mon 00:03[EDIT]
下さんへ
こんにちは!
さっそくブログにお邪魔してきました。
下さんの感想が読めるようになって嬉しいです。

>共に変化していってくれたら
なるほど、そうですね、同感です。
暁人、最後に家を出ていったでしょう?
あの行動が、私はあまり好きじゃないんです。
暁人っぽくないなって。

もっと理系な感じの告白、してほしかったんですよ。
目覚ましに告白させるとか。
てっきりその伏線張ってあるのかと思って、ガックリでした(笑

松前さんは、好きな作家さんですよ。
ただ、自分の希望する方向へ、ストーリーが展開しないというか、一筋縄ではいかないというか。
Try Me Free、ごめんなさい。
そんなふうに思っていてくれて嬉しいです。

>おまわりさん
あ… (笑)
だってあれは、彼氏でもなんでもなかったですよ~
ただ私、振り回されるのが結構好きなので、当たらずとも遠からず でしょうかね。
あはは。

またいらしてくださいね。
リリカ | URL | 2006/03/27/Mon 00:11[EDIT]
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通販で送る楽しい独身生活 2006/05/19/Fri 13:56
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