ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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執事萌えはないのですが、カバー裏のあらすじが気に入って即買い。


執事の特権
榎田 尤利著 / 佐々木 久美子イラスト
大洋図書 (2006.1)


【こんな話】
乃木坂製薬の営業職を希望していた 原田仁 (しのぶ) は、最終面接の末、どういうわけか 経営企画本部別室・室長付き特別秘書 として採用されることになった。
室長の乃木坂乙矢は、ひどい潔癖性に加えて、毒舌家で気分屋、ひとりよがりで神経質。そんないいことなしの上司の身の回りの世話が仁の仕事だという。しかも、住み込み…?

【ひとこと】(ストーリーの肝の部分は伏せました)
「私に触れたら殺す」
仁は初対面で、乙矢にこう言われます。
BLでは、たまに見かける接触恐怖症という設定。でも、乙矢は桁違いです。

半径1メートル以内には近づかない、何かを手渡すときは一度机の上に置く、常に手袋を着用すること etc. 乙矢に関しては、いろんな掟があるのですが、そんな掟より何より、乙矢本人に問題がありすぎです。
"手袋を嵌めた手で、シッシッと犬でも追い払うかのようにしてやった。もちろんわざとだ"
27歳にもなって、こんな具合なんですから。
乃木坂家の執事・富益さんが、今までに面接した人の数が 100人以上というのもうなづけます。

でも、乙矢は単に冷血というわけではないんですね。
子どもの頃、母から浴びせられた 「汚い」 という言葉を真に受けて、成人した今もそれを引きずっている可哀想な人間なのです。
普通だったら、年を経るごとに心も成長していくのだけれど、なんせ乙矢は他人と接触するのを避けまくってきたため、視野が恐ろしく狭いのだと思います。
だから、どんなに勉強して頭がよくなっても、心は子どものときのままだったのかもしれません。

でも、仁はカラダも心も大きい男でした。
最初こそ、腹を立てたりもしましたが、すぐに乙矢の本質を見抜き、文字どおりカラダを張って乙矢のために尽くします。
仁をイビり、鉄仮面を崩すことのなかった乙矢が、だんだんポロっと本音をこぼすようになっていく… その過程がいいです。

たとえば…
乙矢の接触恐怖症を少しでも和らげようという意図ではじめたチェス、乙矢は仁とのチェスタイムが楽しくてしかたないんです。
もう誰が見てもそんなのバレバレなのに、「楽しかった」とか「ありがとう」とかは口が裂けても言えないので、代わりに「お前は下手すぎるから早くうまくなれ」 って言うの。
つまり、またやろうってことが言いたいのよね。もうかわいい?ひゅ?

そして、ある大事件の後、ふたりのハートは急接近 (←自分で書いてて恥ずかしい) するわけですが、乙矢ってば童話に出てくるわがままなお姫様みたいに豹変してます。仁も、真剣なのか調子に乗ってるのか、すっかり王子様だし…。
これは笑うところなのか、それとも感動するところなのか、榎田さんの淡々とした文章が、私には謎でした (笑)

二人の初エッチはひたすらおかしいです。
私は、まだ寝るのは無理だろうと思ったんですが、意外にも乙矢が乗り気でした。
タイトルの 「執事の特権」 も、仁のほうが要求するのかと思ったのに… (以下省略)

まったく触れていませんが、ビジネスの話も出てきます。というか、もしかしたら、それがメイン?(笑)
でも私には、上品なコメディ小説のように思えました。
(★★★☆☆)


表紙の乙矢は普通ですが、仁と初対面のときの格好はまるで貴公子。
そのイラストと 「純白の手袋は、乙矢の命綱だ」 という文章がおかしくて、電車の中で笑いが止まりませんでした。

読んでくださってありがとう

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Comment

 秘密にする

コメディですよね
リリカさんこんばんは。TBお返しさせていただきました。
私もこの作品は上品な(…上品め、な)コメディだと思います。
大真面目にギャグを言っているようなもので、エダさんの文章ってそういうときノッてますよね。仁と乙矢のやりとりが楽しかったです。
ビジネスの話、影が薄いですよね。というか富益さん以外のほかのキャラ、みんな影が薄かったですよね。だからやっぱりコメディだと思います(←?)
秋月 | URL | 2006/02/07/Tue 22:11[EDIT]
こんばんわ~
やっとボチボチと復活しました(笑)~♪
ご心配をおかけいたしましてすみませんでしたm(__)m

私は「執事萌え」があるので発売を待ち構えておりまして(笑)。
期待に背かない楽しい作品でした。

「あの場面」は笑って感動するトコだと思いますよ~(^^♪
私は何だかんだと言っても、乙矢は最初の火事場面の「暴行」以来、
仁に心を許し始めてると思って読んでました。
心の傷が深すぎるのと、本質「姫」っつか「女王様」だから素直でないだけで(笑)。
やっぱり「主従関係」には異常に萌えると自覚した作品でした。
TBもさせていただきました♪
おほほ | URL | 2006/02/08/Wed 00:29[EDIT]
かわいいです。
乙矢がグレなかったのは元々の性格が素直で、なおかつ富益が愛情を注いで育てたからだろうなと思います。ただ自分を表現することは、いろいろと問題もあって苦手だった。
起きぬけのボーッとした様子や、原田を待っているところなど読めば読むほど彼のかわいらしさに目がいってしまいます(笑)
成田智 | URL | 2006/02/08/Wed 01:26[EDIT]
>秋月さん・おほほさん・成田智さん
みなさん、コメントありがとうございます。
レスは1件にまとめさせていただきました。

>秋月さん
「上品め」 ふふ、そんな感じです。
乙矢があんなにかわいい人だとは思っていなかったので、すごくおトク感がありました。
最初の出会いから最後のオチ(オチなの!?)まで、シリアスとコメディの配分がいい感じでしたよね。

富益さん以外のキャラの影が薄いのか、富益さんの存在が大きすぎるのか。
非常に魅力的な人です、富益氏(笑)


>おほほさん
体調、いかがですか?
春も近いけれど、飛ばしすぎてまたダウンしちゃったなんてことがないようにしてくださいね!

はじめは「女王様」と思ったんですけれど、やっぱり「姫」でしょう、乙矢は。
仁相手に、やだやだ言ってる様子は、昔いろんなおとぎ話で見たお姫様そのものじゃないですか、ヘヘ。

おほほさんの「執事萌え」にかなう、おすすめ作品がありましたら、こっそり教えてください…


>成田智さん
ちょっと毛色が変わっているとはいえ、根っからのお坊ちゃまですよね。
仁のことを苛めてやれ、という様子が、「使用人にいたずらするお坊ちゃま(5~7歳くらい)」って感じで、かわいくてたまりませんでした。
お嫁さんを見つけるのは、秘書を見つけるより難しいと思うので、仁が来てくれてよかったですね~ほんと。
リリカ | URL | 2006/02/08/Wed 09:43[EDIT]
そうかコメディだったのか
こんにちは、リリカさんv

そうかぁ、コメディだったのかぁ~!
なんか、登場人物たちがひどく真面目にヘンなので(笑)
「ここは、笑うところなのっ?!突っ込むべきとこなのっ!」と
じたばたしながら(でも笑ってた)読んでいたので・・・。
そうかぁ、あそこは「コメディ」として大笑いすればよかったんですね。
でも、ホントに最初の一行から最後の一行まで、
文句なしに楽しめたお話でした。
こういうお話をBLで読めるのは幸せですね。
suzuya | URL | 2006/02/08/Wed 15:10[EDIT]
こんにちは
リリカさん、こんにちは。

これ、読まれたんですね。
仁と乙矢の会話が楽しくて。
サクサク読んじゃいました。
こういうお話、大好きです。

TBさせていただきました。
あけみ | URL | 2006/02/09/Thu 10:50[EDIT]
こんばんは
リリカさん、こんばんは。
この作品、何気に盛り上がってますよね~~。
私も大好きな作品になりました。
榎田さんのコメディのセンスって、微妙に冷静な距離感にあるのかな、と思います。
どこか客観性を保っている冷静さが、逆に可笑しみを生む、と言うのか。
それにしても本当に、乙矢の行動、セリフには笑わせてもらい、最後まで楽しませてもらいました。
TB頂いていきます。
さくら | URL | 2006/02/09/Thu 23:30[EDIT]
TBができない…?
リリカさん、コメントいれた後に確認したらTBが出来てなかったので、
何度かトライしたのですが、なぜかできませんでした……。
う~~ん、謎。また明日トライさせていただきます。。
さくら | URL | 2006/02/09/Thu 23:35[EDIT]
>suzuyaさん あけみさん さくらさん
>suzuyaさん
こんにちは。
おっしゃるとおり「真面目にヘン」でしたね、みんな。
タイトルと表紙で、敬遠してる人がいるんじゃないかと心配しましたが、裏表紙の富益さんにまかせとけば大丈夫ですね、きっと。


>あけみさん
こんにちは。
楽しかったですね。
いささか無理のある設定なのに、すんなり受け入れられてしまうのは、榎田さんのチカラですね。
(あのカバーをかけて読みましたよ、もちろん!)


>さくらさん
こんにちは。
TB,、ときどき調子が悪いみたいです。
お気持ちだけでも嬉しいです。
「冷静さ」 そうそう、それ!
仁なんて、すっとぼけてますよね、だから余計におかしいです。


それにしても、乙矢はネットで大人気ですね (笑)
リリカ | URL | 2006/02/10/Fri 14:58[EDIT]
執事萌えです…(笑)
こんにちは。TBさせていただいたのでご挨拶に。
私は『榎田さん』でフラフラとしちゃうのに『執事』で尚更でした。

コメディ、ですよね。私も思いのほか笑いながらの一気読み。
ビジネス云々よりも乙矢と仁の掛け合いがかなり面白かったです。
菜箸事件は大爆笑、なのでした←非常にやってみたい心境に。

ナルミン | URL | 2006/02/16/Thu 18:18[EDIT]
>ナルミンさん
こんにちは。

ナルミンさんは「執事萌え」お持ちなのですね。
(ぜひオススメ教えてください)

菜箸、本当におかしかったです。
あれってドリフ級のベタギャグでしょう?
なのに、なんとな~くおしゃれなのは、榎田さんのなせる技なのかしら。
それとも乙矢が美しいせい?(笑)

TBさせていただきますね、ありがとうございます。
リリカ | URL | 2006/02/18/Sat 11:38[EDIT]
今晩ワ。おジャマしま~す。(´▽`)ノ
遅まきながら、TBさせて頂きました。<(_ _)>
リリカさん。おジャマしま~す。

>>仁はカラダも心も大きい男でした。
まさに!(笑)
寡黙な体育会系執事いいですね。

>>まだ寝るのは無理だろうと思ったんですが、意外にも乙矢が乗り気でした。
興味津々でしたね。セリフがもう・・・(笑)
楽しかったです。

仁のプリンス乙矢への直球『御主人様』呼びが、ツボな作品でした。
ではでは~♪。
shite | URL | 2006/02/24/Fri 20:32[EDIT]
>shiteさん
こんばんは、shiteさん。
最近ちっとも更新してないのに、忘れないでいてくれて感謝です…

>セリフがもう…
なんかビックリしちゃいましたね!
外の世界から遮断された生活を送ってきたのに、いきなりあんなふうになっちゃって…
人間ってやっぱり「本能」なんですねぇ(しみじみ)

shiteさんがおっしゃるように、体育会系の執事っていうのが異色でいいんですよね。
途中、仁が「受け」だったらどうしようと思ったんですけど、違ってよかった(笑)

では、これからshiteさんとこお邪魔しますね~
リリカ | URL | 2006/02/24/Fri 22:32[EDIT]
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Night Fly 2006/02/08/Wed 01:21
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