ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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「宗教なら間に合ってます」
道を尋ねられただけでも逃げたくなってしまうくらい、物騒な世の中になってしまいました。
きっと、劇的な出会いも激減してるに違いありません、残念だ…


命令を待ってる
火崎 勇 著
ワンツーマガジン社 (2005.12)


【こんな話】
ある晩、勤め帰りの市来 (いちき) の前に、「何でも命令してくれ」 という男・大月が現れる。両親を亡くし、親戚に預けられて育った市来は 「平穏」 を愛し 「特別」 な状況を嫌うようになっていたが、自分を好きだと言ってくる大月を突き放すことはできなかった。

【ひとこと】
ふたりの行く末を見届けて、いま思うことは、なぜ大月はあんなできそこないのファンタジーまがいの登場のしかたをしたんでしょうか。
まさに、満を持しての再会だったんでしょう? 事前に、よく考えたんでしょうか。

「俺はお前の願いを叶えるためにやって来た」

って、片膝立てて。
私のような騙されやすい人間相手ならともかく、普通なら即110番されるか、最近は防犯ブザー鳴らされたりとか…

でも、市来の "事なかれ主義" に、救われました。
子どもの頃、事故で家族を失って以来、人とは違う 「特別」 な状態を嫌って生きてきた市来にとって、大月のような不穏分子 (笑) は無視するに限ると思ったんでしょう。

それでも、市来はやっぱり、心のどこかで誰か自分を受け入れてくれる人を求めていたんですね。
大月に自転車をもらったり、食事をしたり、話したりするたび、
「俺は "特別" は嫌いだけど、大月さんにとってこれは "特別" なことではないだろうから、別にいい」
などと、ほとんどヘリクツみたいな理由付けをしている市来は、まるで子どもです。

アイスを買ってきて、と初めて命令したあと、大月の部屋でひとり泣きそうになる市来が可愛くて好きです。

そして。
実は、大月は あの12年前の事故の関係者でした。
大月が自分の傍にいる ちゃんとした理由が欲しかった市来なのに、いざその理由がハッキリしたら、今度は不安になってしまいます。
理由が欲しいのは、市来自身の言い訳であって、本当は大月が 「好き」 って言ってくれるだけでよかったんですよね。

そんな市来を見て、いてもたってもいられなかった同僚の吉村くん。
深夜、市来の部屋の前で待ち伏せしていたのには、背筋が寒くなりました (笑)
その後の行動も、痛々しすぎ! カッコ悪すぎ!
それほどまでに市来のことが好きだった 熱い気持ちは嫌いではないけれど。

うまくオチがつけてあるなぁ、と思ったのは、大月があんな王子様のような現れかたをした原因が、実は市来にあったというところ。
12歳の市来は、両親のお葬式に来た18歳の大月に、すでに命令していたんですね。

「俺が大人になったら会いに来い」

このシーン、イラストで見たかったです。
きっとこのときも、大月は市来の前に片膝立てて座っていたような気がしませんか。
事故のとき、自分を助けてくれた 「大月の目」 が市来の記憶に残っていたように、大月にそんな命令を下したこともデジャヴになってたりしたらいいなぁ、と。

その命令が、というか、12歳の市来が忘れられなくて、アメリカに逃げてみたり ストーカーしてみたり 男を抱いてみたりしてしまった大月も可愛すぎますよね。
18歳の青年が、12歳の少年に恋する… ふふ
まぁ、今だから可愛いと思うわけで、そんなふうにジタバタしているところを想像するとそれなりに気持ち悪いのですが。

市来のいとこ、徹さんの言葉には泣きました。
でも、彼の話を最後まで聞いてみたら、彼は私が思うような人ではなくて。
それでもなんだか諦められなくて、もやもやしていたので、あとがきで隠れ設定を読んで救われました。
火崎さんは 「ごちゃごちゃするのでカット」 されたそうですが、これでは徹さんが気の毒です (笑)
(★★★★☆)


気がついてみれば、市来は男にモテまくりです。
小沢先輩もそうですよね?
人のビールに焼き鳥つっこんじゃう人…
って、こういうことする人を、最近ほかのマンガでも読んだような気がする。なんだっけ、気になるよ?。
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