ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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よそで、「花町物語」 のプレイ日記を書いていたとき、web拍手で教えていただいた本です。
こんな設定、いいのかな… 戸惑いつつもシリーズ3冊一気買い。


君も知らない邪恋の果てに
鈴木 あみ著
白泉社 (2004.6)


【こんな話】
旅館 "長妻" の次男・蕗苳 (ふき) は、借金の形に吉原へ売られていくことになった。
"長妻" は、父が病に倒れたあと、兄の浩継に受け継がれていたのだが、才もなければやる気もない浩継は借金を増やすばかりで、"長妻" は明日にもつぶれてしまいそうだった。

しかし、吉原へ立つ前の晩、蕗苳がひそかに思いを寄せていた 旺一郎が迎えに来る。遠くへ逃げよう、という旺一郎のことばが嬉しくて、喜んで支度をする蕗苳だったが…

【ひとこと】
売春防止法が廃止され、吉原が復活。
そんな設定の、現代のお話です。
世の中に 「ゼッタイ」 はない とはいうものの、これだけはゼッタイありえない、ゼッタイあってはいけない設定だけに、な?んかひっかかっちゃった私。
ちょっと時代設定を前にずらしてくれるだけで素直に楽しめたのに、残念です。

とはいえ、「遊郭」 に妖しく淫靡な萌えがひそんでいることも確か。
細かいことは忘れて、感想に行きましょうね。


かわいそうです、蕗苳。
兄は、蕗苳が吉原へ行かなければ、お父さんの生命保険で借金を払う… つまり、お父さんを殺すと脅してくるし。
落ち着いて考えれば、ここで蕗苳が吉原へ行ったとしても、このバカ兄貴に旅館の建て直しなんてできるわけないのは、明らかなんですけどね。
中学を卒業したばかりの蕗苳には、どうしようもありませんでした。

そこへ、迎えに来たのが、蕗苳の大好きな旺一郎。
旺一郎は、旅館の使用人の息子で、蕗苳の身の回りの世話や遊び相手をしていた 3つ年上の青年でした。
嫌われているとばかり思っていた旺一郎が迎えに来てくれて、嬉しいやら驚くやらの蕗苳ですが、ここ、昔の映画みたいでいい感じなんですよ (使用人の息子、っていう設定からしてじゅうぶん昔っぽい)

蕗苳が寝てると、旺一郎が雨戸をトントンって…
ね、いいでしょう。雪が降ってたらもっと素敵なんだけど、残念ながらこの日は雨でした。

しかし。
手に手をとって逃げるふたりの前に、バカ兄貴が…

結局、蕗苳は旺一郎の将来を考えて駆け落ちを諦め、ひとり吉原へ売られていきます。
苦渋の選択で、蕗苳は
"駆け落ちして、逃げ隠れしながら生きていくより、カラダでも売ったほうがまし"
と、心にもないことを言って、旺一郎をつっぱねるのです。

でもね、旺一郎って、医学部に行くほどの頭のいい青年なんです。ちょっと考えれば、蕗苳が本心でそんなことを言ったわけじゃないことくらいわかるだろうに、どうして蕗苳の手を放してしまったんでしょうね。
ここがちょっと納得いきませんでした。

だけど、ここで駆け落ちしちゃったら、話が終わっちゃうしね (笑)


吉原へ行ってからの蕗苳は、怖い思いや悲しい思い、いろいろあったものの、先輩の綺蝶 (きちょう) が優しい人でひと安心。
この綺蝶、名前は優雅だけれど男前でイイなぁって思っていたら、2作目はこの人がメインだそうで、大喜び (何も調べないで一気買いする私…)
あまり詳しくは書かれていないけど、キーパーソンでもあります、綺蝶。
頼りになるおにいさんって感じかな。

そしてそして、旺一郎再び。
いったい何があったんでしょうね、すっかり極悪人になっていました。
おまけに、駆け落ち未遂のとき、最後の最後に蕗苳に拒絶されたこと (前述) を引きずっているのか、なかなか優しくしてくれないし。延々と続くエッチシーンは、エロいよりも痛々しいです。

でも、どんなに冷たくされても酷くされても 「二度と会えないよりはよかった」 という蕗苳が、健気でいじらしかったです。

結局、ふたりでちゃんと話して、あの日の誤解は解けましたが、そんなのいちいち説明しなくてもわかってほしかったです。旺一郎には、そういう懐の深いキャラが似合います。

終わりは、ちょっとあっけなかったかな。
でも、最後の旺一郎のセリフには、思わずニッコリ。よかったね、蕗苳。
(★★★☆☆)


表紙イラスト (樹要さん) にうっとり。
本文中のイラストだと、p.215 のちょっとラフな感じのキスシーンがお気に入り。


2作目・3作目の感想は、下のカテゴリ名「鈴木あみ」をクリックしてください。
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Comment

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こんにちは。
「愛で痴れる夜の純情」もこのシリーズかしら?
私も何も調べず読んでましたよ。
そのあとに、シリーズものらしいって聞いたんで、揃えて読もうと思いつつ放置でした。
いつの時代の話なのか、そういえば最終的に分からなかったんだけど、現代の話なんですね!ビックリ!
あすた | URL | 2005/11/30/Wed 13:45[EDIT]
>あすたさん
あ、それが2作目です。
私も2作目まで読みましたけど、何も無理に現代にしなくてもって思います。
そのほうが、なんかロマンチックで雰囲気出るじゃないですか~

3作目は、よくあらすじ見てないんですが、またまた違う人の話みたいですね。
(って、調べてから書くよね普通…)
リリカ | URL | 2005/12/01/Thu 11:08[EDIT]
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