ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

誰が好き?


御所泉家の優雅なたしなみ
神奈木 智
徳間書店 (2005.7)
ISBN : 4199003509
価格 : \620



【こんな話】
天涯孤独な身の上から一転、由緒正しい名門 御所泉家の遺産相続人に指名されてしまった晶 (あきら)。その次期当主になる条件は、三ヶ月後に控えた一族お披露目の式までに、完璧な紳士になること ─。そんな晶の教育係に指名されたのは、容姿・才能いずれも劣らぬ名家の嫡男の三人。同時にそれは、晶の後見人選びも兼ねていて…!?

【ひとこと】
えっとですね、おそらく読んだかたのほとんどが、想像していたのと違う、と感じるのではないでしょうか。

ファミレスでバイト中のところを、名前も知らない男に拉致された晶。行き先は、やはり名前も知らない男の葬式。そして、晶は、自分がその由緒ある家の遺産相続人となっていることを聞かされます。平凡な青年になぜそんな話が…? 実は、少し前に亡くなった晶の母親が、やむごとなき家のお姫さまだったのでした。

最初はとまどっていた晶も、3人のイイ男 じゃなかった… 教育係に挑発され、当主となる決心をします。この教育係が、表紙にズラと並んだ男たちで、左から

桐生院 皇 (こう) 俳優
冷泉 司 (つかさ) アンティークディーラー
東條 雫 (しずく) 作家

です。そして、あらすじにもあるように、この中のひとりが晶の後見人になるわけなんですが、この後見人 ─ 別名 「鞘(さや)」─ というのが、なかなか難しい設定でした。
ただのお世話係ではないんです。というのは、「鞘」 となった人物にだけ、御所泉家の門外不出のお宝が明かされるというのです。

実は私、この 「鞘」 をすっかり "晶の恋人" だと、思い込んでしまっていたようです。教育係=恋人候補 のような気がして。そのせいか、その後のストーリーがどうもしっくりこなかったんです…。

でも、教育係の3人も、それぞれに 「鞘」 への認識が違ったみたいですね。

皇 「俺を鞘に選べば、俺は一生おまえ一人のものだ」 と
司 「鞘になっても、冷静に役目を全うすることができないから、俺を選ぶな」

とでは、まったく正反対です。
どちらの意見ももっともだけど、ハッキリと 「お前が他の男といるのは嫌だ」 って言ってくれる皇のほうが、私にはわかりやすいかな。

そして、特に目立ったアプローチをしなかった 雫。
上のふたりと違って、雫だけは晶のことを、恋愛対象として見ていたのかどうか、いまいちハッキリしません。もしかしたら、熱くなる皇と司を見て楽しんでいただけかもしれないし、ひょっとしていちばん晶を好きだったのは雫かもしれないし。

私は雫がいちばん好きです。不思議な人なんですよ。御所泉家の庭に、"はなれ" の小屋なんか作って、そこでご飯食べたりしてるんです。人ん家の敷地で!(笑)
優しくて、穏やかで、面倒見がよくて…、きっと雫がいちばん 「鞘」 に向いてると思います。

さて、最後に主人公の晶について。
この小説、設定を聞いただけでなんだかワクワクするでしょう。だけど、読んでみるとそうでもなくて、少しがっかりしました。
本が分厚いわりに、恋愛要素が少ないっていうのもあるんですが、晶の性格があんまり面白くないんです。最初は可愛げもあったのに、肝がすわってからは、気味が悪いほど堂々としちゃって、3人に対する口のききかたもすっごく偉そうなんですよ。

まぁね、当主だから、実際偉いんだけど。もう、最後の最後まで、というか、終わりになるにつれてどんどん偉そうになっていきました。
晶はもっと、運命に翻弄されてほしかったです。使用人頭の滝山さんに苛められるとか、脱出しようとして監禁されるとか…

これ、続きがあるんでしょうか。だったらぜひとも、メイドのまみちゃんメインで、何かお願いします (違)
晶の部屋でまみちゃんが仕事をしているところに、皇が来てムダ話をするシーンがあるんですけど、ここが好きです (p.164です、よろしく)
(★★★☆☆)

それにしても、御所泉家の家宝そのものに興味があるのって、アンティーク商の司だけなんじゃないかしら。そもそも、門外不出のお宝ってなんなんでしょう。箱を開けたらまた箱で、どんどん開けていったら最後に 「残念でした!」 って書いた紙切れが出てくるとか… そんなお宝だったら許しません。
スポンサーサイト

Comment

 秘密にする

こんにちは! 椋です。(^-^)

リリカさんの記事を読むまで『鞘』カンケイのエピソードをすっかり失念していました。重要なキーワードなのに『鞘』に関してあまり話が展開しなかったからでしょうか…。

)晶はもっと、運命に翻弄されてほしかったです。

確かに! なんとなく3人との心の交流が重点で描かれていたので、お話の恋愛度は低いしアップダウンも少なくて、せっかくのポッと出御曹司話なのに旨みがイマイチでしたよね。もっとこう…ビシバシと運命の激流で翻弄されてほしかったような。

リリカさんの記事を読んでふむふむ頷いていたんですが、人様のブログと交流してると『時間差読書会』してるようで楽しいですね!(^-^)

コメント&TBありがとうございました!
それでは、また!!
椋木カオル | URL | 2005/08/04/Thu 16:50[EDIT]
これからは椋さんて呼ばせていただきますね。
カオルさんのほうがいいですか?

やっぱり、ラブ要素が少なかったですよね。
3人もいるんだから、ひとりは甘々で、ひとりは鬼畜で、ひとりは…う~ん
そんな感じでもよかった、というか、そういう展開が欲しかったというか。

いろいろ面白かっただけに、ちょっと歯がゆいです。
続編があるのなら、もっと愛憎うずまく(笑)感じを希望したいです~

ではでは♪
リリカ | URL | 2005/08/04/Thu 20:00[EDIT]
Track Back
TB*URL

御所泉家の優雅なたしなみ
『御所泉家の優雅なたしなみ』   (神奈木智/円屋榎英/キャラ文庫) 天涯孤独な  [続きを読む]
乱読日記。ver2 2005/08/03/Wed 22:03
Copyright © 小夜すがら 其ノ壱. all rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。