ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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「げぼくなぼく」の語呂の悪さが気になる…

妖魔なオレ様と下僕な僕
椹野 道流
イースト・プレス (2002.10)
ISBN : 4872573102
価格 : \893



【こんな話】
大学入試に失敗して凹んでいるところに、バイトをクビ、さらに車に轢き逃げされた足立正路(まさみち)は、まさに路上で死のうとしていた。
と、そこへ現れたひとりの男。それが、妖魔 司野(しの)との出会いだった。
司野によれば、正路の血はおいしく、金色の「気」をもっているという。そして、その身と心を捧げるなら(=下僕)命を助けてくれる、と。

下僕の生活は、司野と同居し、料理以外の家事をし(お料理は司野がする)、予備校が終わったら、司野が経営する骨董屋のお手伝い。
そして、ときどき、司野に血をあげる…はずだったんだけど、それがいつしか…

【ひとこと】
司野は千年も生きていて、すごく強い、そして怖い。だけど妖魔だから、人間の"情"っていうのがどうもわからないみたいで、正路の行動や態度にいちいちとまどっちゃう。そこが、子どもっぽくてかわいいんです。
正路のことを、邪見に乱暴に扱ってるつもりでも、実はそれが結局のところ"親切"になってることに、司野はまだ気がつきません。

1冊目、手首から血を吸わせて(飲ませて?)あげる代わりに、司野に抱かれることになった正路が、その複雑な思いを一生懸命司野に伝えようとするシーンが好きです。
だってそうだよね、正路は司野のことが好きになってきているのに、司野はわかってるんだかわからないんだか…。こういう愛情の一方通行が、もし現実にあったらさびしいな、と思いました。
この時点での、司野の気持ちはどうなんだろう、私にもよくわかりません。

そして「2」でも、正路は司野にああでもない、こうでもないと自分の気持ちを説明することになるんだけど、司野の気持ちにようやく変化が現れてきて(というか、司野もだんだん正路のペースに巻き込まれていく)、あたたかい気持ちで読みました。まだ、ラブラブというにはほど遠いけど。
巻末の司野視点の話もよかった。短編だけど、これなくしては「2」は成り立たない、そんな重要なお話です。

会話部分が、じれったいほど丁寧に書かれていると思いました。
「メス花」もそうでした。
椹野さんの文章を読むと、読者は登場人物を愛さずにはいられなくなるんじゃないでしょうか。
(★★★★★)


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