ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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『野蛮人との恋愛』・『ひとでなしとの恋愛』 に続くお話。これで完結です。


ろくでなしとの恋愛
菅野 彰
徳間書店 (2003.8)
ISBN : 4199002766
価格 : \540




【こんな話】
柴田守が結川貴彦と同居して一年が経った。子どもを生んだ美奈と籍だけは入れて、守は父親になっていた。依然として不安定な貴彦に、何をしてあげたらいいのか、どうしたいのか迷いながら、守は貴彦と二度目の関係をもつ。
(カバーのあらすじ、ニュアンスが少し違うような気がするんですが)

【ひとこと】
この本は、後ろから読んだ、といったほうが正しいかも。戸籍のうえだけとはいえ、守は結婚してしまったし、貴彦もすごく不安そうだし、なんだかとんでもなく絶望的な結末になりそうで、とても普通に最初から読んではいられなかったんです。だから、チラチラと先のほうのイラストを見たり、会話を盗み見したりして。

貴彦をもとの生活に戻してあげたいと思いながらも、そのまま自分のそばに置いておきたいとも思う、そんな矛盾に悩む守は、すっかり弱ってしまったように見えて悲しかったです。でも、玲子さんに、(貴彦と)二人でもやっていける、と言ってもらって少し自信がついたのかな、守は自分が変わりつつあることを認めて、貴彦もそんな守を見て変わろうと思って…。玲子さんの話や、守と貴彦の気持ちは、少し難しくて、私なりの解釈でしかないかもしれないけれど、ふたりが離ればなれにならなくてよかったです。

…と思ったのも束の間、もうひとつのお話「ひとでなしとろくでなしとその息子と。」は、また後ろから読むはめに(笑)。

美奈が死んで引き取った息子の歩(あゆむ)との3人暮らしは、少々不自然ながらもとてもいい雰囲気でした。よくありがちな話のように、貴彦がお嫁さん(おかあさん)みたいになっていないのにもホッとしました。
でも、やっぱり世間は許さない、というか、守の母がそんな状況を放っておくはずもなく、歩を引き取ると言ってきます。菅野先生の作品は、こういうところが容赦ないです。ご都合主義や夢物語では、ぜったいに片をつけてくれない。後半は、ずるずると泣かされっぱなしでした。

決してハッピーエンドではない終わりかたです。守はともかく、貴彦がまだまだ後ろ向きだから。でも、あと書きに、"守や貴彦たちの未来は、読者がこうなるだろう、こうなったらいい、と思ったようになる"とあったので、好きに想像することにしました。私が思い浮かべるのは、三階建ての新居の陽当たりのよい部屋で穏やかに過ごす3人です。そして、歩は仁と陸に剣道を習って、ときどきは守と貴彦も一緒に道場に行って…。
彼らが手放しで幸せにはなるのは難しいだろうけど、まったく想像できないわけでもないかなぁ、と思います。もう、"ひとでなし"でも"ろくでなし"でもないんだから、きっと大丈夫よね。
(★★★★★)

歌舞伎町の彼が、悲しかった。でも守が泣いてくれたのが救い。
それと、陸!大学卒業できなかったんだね(大笑)
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Comment

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こんにちは、「ぷら・ぱら」のsuzuyaです。

たしかにこの物語は号泣モノでした。
「成り行きを心配しつつ、後ろから読む」そんな気持ちがよくわかります。ってゆうか、そうすれば良かったのか~!と目からウロコです(笑)

あの三人、そのあとどうなったのかな?と折に触れ想像してみるのですが、やはりあの一軒家で三人、仲睦まじく暮らして欲しいです。

しかし、歌舞伎町の彼も悲しかったですが、坂本はその後どうなったのでしょう?明らかに心に傷を負っていた彼が心配です~!

TBありがとうございました!とても嬉しかったです!
suzuya | URL | 2005/07/05/Tue 23:41[EDIT]
suzuyaさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

そういえば、坂本。
どうしたでしょうか、あそこせつなかったですよね。

菅野さんの話に出てくる人物は、実在しないのはわかってるのに、いまどうしてるんだろうって心配になりませんか。
suzuyaさんは「晴天」シリーズもお読みになってますか。
なんか、読んでいて楽しいのか悲しいのかわからないくらい、そのくらい辛いときがあります。
リリカ | URL | 2005/07/07/Thu 08:02[EDIT]
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