ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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あのセリフさえなかったらなぁ。


恋になる
榊 花月 / 榊 花月著
白泉社 (2004.12)



【こんな話】
ピアニストとして将来を嘱望されていた高校生の在瀬 律は、交通事故に遭いピアノが弾けなくなってしまった。それ以降、将来になんの希望も見いだせずにいたが、ある日病院で鷺沢潤哉という男と出会う。恋人と死別した過去を持つ鷺沢に律は少しずつ惹かれ始めていたが、鷺沢はかつての恋人をいまだ忘れられずにいた……。(カバーあらすじ)

【ひとこと】
ただの友だちや知り合いだったのが、悩みを相談したり(聞いてあげたり)、お互いに慰めあったり、同情しあったりするうちに、キスしちゃったり寝ちゃったりすることはよくあることだと思うし、別に悪いことだとも思いません。むしろ、そんなふうに始まる恋は多いのではないかしら。
鷺沢と律も、それ。

律が「つきあって」って言って、鷺澤がOKしたときは、まだ恋じゃなかった。
鷺沢にとって、元恋人に似ている律はじゅうぶん慰めになったし、律は律で、鷺沢なら自分のそばにいてくれるという確信があったから告白した。
お互い、本当に好きかどうかは問題ではなかったんですよね、きっと。

でも、そんなふうに始まった関係だからこそ、普通の恋人同士よりも思いやりをもたないといけないんだと思いました。律が、遺品のペーパーウェイトをさわったときの鷺沢のキツい態度とセリフは、あまりにもデリカシーなさすぎでした。律はこの先、何かあるたびに、このときのことを思い出すんじゃないでしょうか。すごく悲しかったと思います。
忘れられない過去があるという点でふたりは同じだけど、律が抱える問題がピアノという「物」なのに対して、鷺沢の「恋人の死」というのはあまりにもウェイトが大きいです。律は本当に、過去もひっくるめた鷺沢のすべてを愛していけるのかしら。ちょっと疑問です。

脇で登場する小説家。彼が、ゲイである必要はないような気もするけど、鷺沢よりもこの人のほうが律には合ってるような気がします。いきなりさらわれて襲われたのに、また自分から電話をかけて会いに行ってしまうくらいには魅力のある人らしいので。
この人に拾われるエンディングもアリでしょう。

「会いにいく」という短編も入っています。
タイトルを見て、律が鷺沢に会いにいくのだと思いきや、鷺沢視点なんですね。鷺沢は、それこそウジウジ言わせたらキリがないキャラなので、読んでいて居心地悪かったです。どうせなら、かわいらしい律のひとりごとを読んだほうがよかったわ。
(★★★☆☆)
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