ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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逃亡といえば、私は極寒の地を思い浮かべます。
断崖絶壁で北風に吹かれながら 「あなた、私ももうすぐそちらに行きます」 みたいなね…(夫の敵を討って逃亡している設定)
暖かいところだと、すぐ見つかってしまいそうでしょ。


夏休みには遅すぎる
菱沢九月 著
徳間書店 (2005.10)
ISBN : 4199003681
価格 : \560


【こんな話】
大学の後輩・倉島に、突然会社から拉致されてしまったサラリーマンの覚 (さとる)。
行く先も告げずに会社を欠勤させられ、逃避行のように旅立つけれど、倉島は何も教えてくれない。
しかも夜になると 「先輩が好きだった俺はこういう俺じゃない?」 と縋るように求めてくる。
密かに倉島に想いを寄せていた覚は、心が見えないまま繰り返し抱かれてしまうが…!?

【ひとこと】
↑「先輩が好きだった俺は…」 のニュアンスが、ちょっとわかりにくいですか。実際には、

「がっかりしました? 先輩が好きだった俺はこういう俺じゃないって?」

と言ってます。
宿泊先の温泉で、倉島が覚に迫りながら言うセリフです。

想いを寄せていた後輩に、職場からそのまま拉致されて温泉に…
おぉ、これは! とわくわくしていたら、あまりに重い展開に驚きました。

「つきあってほしいところがある」
「追われている」

覚が倉島から聞かされたのは、これだけ。
最初こそ、旅行気分だったものの、しばらくして倉島の様子がおかしいことに気がつきます。
好きだった後輩に抱かれて、それが愛情とは違うような気もするのに、倉島のちょっとした言動に喜んだりホッとしたりしてしまう覚。
うまい言葉が見つからないんですが、覚があんまり必死で、読むのが辛かったです。

一方、倉島。
どっちが本当の倉島なんでしょう。
覚との寮生活で、気性の激しいところは一度も見せたことなかったんでしょうか。
すごく危険な匂いがします。
わざと冷たくしているのか、本当にキレているのか、紙一重なところが余計に怖かったです。

読んでいるこちらも、真相を知らされないまま、ふたりの不毛なやりとりを聞かされるわけで、少々焦れたというのが本音です。


(ネタバレ)
「俺、母親を愛してるんです。外国人でもないのに平気でこんなこと言えるぐらい」

この本で、いちばん印象に残ったのはこのセリフといってもいいくらい。
なんでだろう。家族を愛するって、当たり前で素晴らしいことなのに、このセリフを読んで あぁ 倉島って危ないかも… と思いました。
そうしたら、そこから先の倉島の言動すべてが胡散臭く見えるようになりました。

今回の倉島の逃避行。
原因は、母の死でした。
彼が、いままでの人生で、愛を捧げてきた唯一の女性。
倉島は、いわゆる愛人の子でした。
ひとりで苦労する母親を見て育ったことで、母親に深い愛情をもつようになったのだと言います。

その母が、病床に伏し、実の父と兄を名乗る人物が現れたのが、事の発端でした。

倉島の奇行を、子どもっぽい とか マザコン とか、下世話な言葉で表現することは簡単です。でも、「母親の死」 という現実が目の前にぶら下がっているせいか、そんなふうにしたり軽口を叩いたり茶化したりできません。

…って、そこまで暗い小説じゃないんです、ごめんなさい!
私が語るとどんどん荒んでいってしまいそうなので、このへんにしておきます。

あ、そうそう。
実の父・伊沢氏と、兄・正敬のキャラがいいですね。この小説を、どん底からすくい上げてくれてます。
とくに正敬。
彼の辞書には、「小さい=小さくて可愛いもの」 とあるそうで。
正敬と覚が、コーヒーを飲むシーンに、猛烈にときめきを感じる私でした…
(★★★☆☆)


『小説家は懺悔する』 の続編が出るそうです。
すっごく楽しみ!
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奥様は17歳。


新妻 ふわふわ日記
雪代 鞠絵 著
リーフ出版 (2005.5)
ISBN : 4434058444
価格 : \893


【こんな話】
真尋は新妻。
大学教授の祐一郎と、幸せいっぱいの結婚生活を送っていた。
そんなある日、祐一郎に浮気の疑惑が…。
(ごめん、すっごく短い)

【ひとこと】
なんだかやたらに恥ずかしくて、最後まで読めないんじゃないかと思うほどでしたが、意外や意外、後半はツボでした?。

「俺たち、男同士だけど、カタチだけでも夫婦になろう」 といった話は、少なくありません。
でも、こんなまことしやかに "奥さん" してるのって、なかなかないじゃないですか。

「ご飯? それともお風呂?」
「たまにはうちの奥さんとゆっくり過ごしたい」

うわーっ、こんな会話… (照)
ダンナさまは素敵だし、奥さんはかわいいし (男だけどね) で、いうことなしなんだけど、とにかく恥ずかしくてどうしましょう!
これはいったいどーいう小説なんだろう、このまま読んでいても大丈夫なのか、と戸惑っているうちに なんと 「裸エプロン」 まで登場しちゃって (本を買う前に口絵でも見たけど) もう助けて?、という感じでした。
しかし…

(ネタバレ)
実は、真尋ちゃんは、いいとこのお坊ちゃまでした。
大企業・小泉グループの後継者、4人兄弟の末っ子が真尋だったのです。
3人の兄は、真尋を溺愛。
祐一郎との生活を、朝から晩まで監視していたらしく、祐一郎の浮気に涙している真尋を見て、実家へ連れ戻してしまいます。 (というか拉致)

男4人兄弟! ここ、もっと読みたかったです。私的にステキな設定なので…
だけど、この3人の兄ときたら、性格は激しいし、思想もかなり偏ってるしで、萌えを見つけるどころではありませんでした。
(この3人を、真人間へと変身させる小説は、書いてくださらないんでしょうか)

それにしても、こんな兄たちに囲まれて、どうして真尋はあんないい子に育ったのか、不思議ですね。

育った環境や、世間知らずな面が、真尋を素直で従順な新妻にしていたのだとわかれば、もう恥ずかしくありません。
言われるがまま、裸エプロンしちゃったのも、これでつじつまがあってひと安心。
祐一郎に見つかって、裸エプロンのまま四つんばいで逃げるところが可愛いくてお気に入り。

真尋の素性を知ったうえで、奥さんとして一緒に暮らそうと提案した祐一郎も、いい人っていうかわからない人っていうか。
若いのに古くさいと思えば、案外エッチはしつこかったり… (笑)

「おはよう」 「いただきます」 「おやすみなさい」 のある、普通の生活に憧れていた真尋ちゃん。
祐一郎との生活が、果たして普通なのかどうか、悩むところです。

…って、こんなふうに真面目に語るような小説ではないのかもね。
楽しく読みました。
(★★★☆☆)


ブロッコリーとゆで卵の胡麻和えって、おいしいかな。

やっぱり恋はタイミングなんでしょうか…


ボクとオレのかわいいあのコ
木下 けい子
大洋図書 (2005.10)
ISBN : 4813050158
価格 : \630



左から、高木(ボク) ・合田くん (ごうだ) ・ 細川 (オレ) です。
3人は、高校のときの同級生、そして、高木も細川も合田くんのことが大好き。
そう、ふたりはライバルなのです。

おそらく、3人とも大学は別のところへ進学、高木は大学院、細川は親の会社へ就職。
合田くんはというと、就職した会社が倒産してしまったそうで、求職中。
繁華街で、キャバレーの呼び込みをしていたところ、高木たちに再会します。

たぶん、大学に行ってるときは、高木と細川は普通に仲よしで、たまに合田も交えて会う… そんな関係じゃなかったのかなぁ。
しかし、かわいい合田くんを前に、再び火花バチバチの彼らです。

そんな合田くんには (合田本人は自覚なし) どうやら好きな人 (♂) がいるようで…
その男、志塚っていうんですが、くは?っ いいオトコですよ、もう。
面白いのは、高木も細川も、志塚のことをあんまりライバル視してないこと。 ふたりして 「コイツには勝てないな」 って思っちゃってるところがかわいかったです。
ふふ、そんくらい志塚はカッコいいのだ v love

でもね、志塚には気になる人 (やはり♂) がいたのです。
合田くん、失恋です。
そこで、高木と細川の "合田くんを慰める作戦" のスタート。
ふたりとも、すごく優しい。
弱ってるところにつけこむようなことはしないし (←細川はやりそうなのに) むりやり元気出させたりしないで、ゆ?っくり合田くんのペースに合わせていて、高木&細川には申し訳ないけど、 「理想のオトコ友だち」 って感じでした。

やばっ、気がついたらキスしてた! って感じの高木くんと、確信犯の細川くん。
ふたりのキスシーンが絵になってます、すてき。

(ひと息おいて、さらにネタバレ)

あ?あ、私は 細川くんのほうが好きなんだけど!!
合田くんが、だんだん高木くんのこと好きになっていくにつれて、私はどんどん凹んでしまいました。
だって細川くん、合田くんに自分の気持ち伝えてないんだもん?。

でも、いろいろ考えて、これがベストだったのかなと諦めがつきました。

〔諦め その1〕
細川が失恋しても 絵になるけど、高木が失恋したら 気の毒で目も当てられない。

〔諦め その2〕
細川は失恋しても、高木と友人関係を保っていけそう (事実そうなってる)。
でも、高木が失恋したら、二度と細川 (と合田くん) の前に姿を現さないような気がする。

〔諦め その3〕
すなわち、細川が失恋しても、この3人の友情は保たれるけれど、高木が失恋した場合、3人の関係は崩れてしまう。

だから、これでよかったんだ、きっと。

それに、細川は合田くんのこと、たしかに守ってくれるけど甘やかしてばっかりだものね。
でも高木は、励まして、一緒に行こうって引っぱってくれる。
ここが、ふたりの違うところ。
合田くんは無意識に、自分にとってプラスなほうを選んだのかもしれません。
(★★★★★)


高木は、いつか細川の優しさに気づくかしら。
あんなこと相談しにくるくらいだから (描き下ろし) 今のところはま?ったくわかってないんだろうけど。

古本屋さんで火崎本がセットになっていたので、どーんと購入。
古い作品が多いのですが、最近は復刊ブーム、私が買ったとたん復刊しそうでイヤな予感がしてます。


最後の純愛
火崎 勇著
徳間書店 (2005.9)
ISBN : 4199003649
価格 : \540


【こんな話】
フリーライターの巨摩は、サラリーマンの芝とルームシェアをしていた。穏やかな芝は、巨摩にとって理想の相手。
このまま心地よい共同生活を続けていきたい ─。
ところが、芝に想いを寄せる同僚が現れ、 「芝を好きじゃないなら同居を解消しろ」 と迫られてしまう!!
敢えて封印していた欲望を自覚した巨摩は、ある晩思わず芝をきつく抱いてしまい…!?
(カバー裏より)

【ひとこと】
↑あらすじの最後 "抱いてしまい" ってなってるけれど、実際はただの抱擁です。
どっちの 「抱く」 にとらえるかによって、ニュアンスが違ってきちゃいますよね。
これだとなんだか、巨摩が 節操ない攻め みたいでお気の毒。こんなに、純なのに…。

■ブラインド・ラブ
というわけで、どこから見ても、 男らしくて 心が広くて 細かいことなんて気にしない サバサバした男… に見える巨摩。
実は、とっても繊細な男でした。

巨摩は、過去に悲しい恋愛をしていたんですね。
だから、もう恋はしない!と決めた。
ルームメイトの芝にも、特別な感情を抱くことなく 2年間かけて よき「友人」 の関係を築いてきたつもりでいたのです。
(芝のほうは、友だちとは思ってなかっただろうけど)

でも、そんなある日、芝の同僚 小久保からいきなりのライバル宣言。
そして、芝から意味深な発言 (=事実上の告白) があり、巨摩はちょっとしたパニックに。
もう俺には恋をするエネルギーなんてないんだ! とおろおろ…
余計、無駄なエネルギー使ってると思うんだけど。
そのうち、妙な妄想夢まで見る始末 (余談ですが、夢の中の芝が妖しすぎ)

そんな巨摩はすごく情けないんだけれど、不思議とカッコ悪くないんですよねぇ、これが。むしろ、さまになってる。
ヘタレなのに、ヘタレぽくないんだな、この人。

悩んで悩んで悩んで、やっと 「俺はあいつと一緒にいたい」 と結論が出たところに、タイミングよく芝が帰宅。
で、思わずギュ?ッ って抱きしめちゃったのです。
…と、ここが件のあらすじの部分。

巨摩が、なぜ恋をしないか。それは、

友人ならば、失わなくて済む 失っても諦めがつくから

もう、大のオトナがこんなへりくつ。
失ったときの悲しみなんて、家族も友だちも恋人も同じなのに。
巨摩って、友だち少ないですよ、ゼッタイ。

そんな巨摩に、芝がじわりじわり迫ります。もう、理屈攻め。
かわいそうに巨摩は、逃げ腰、及び越し、おまけにメソメソしちゃったりも。
それでもやっぱり、カッコ悪くはないの。なんで?


■書き下ろし 「最後の純愛」
さて、続編。
ますます悩む巨摩のところに、今度はむかしの男が訪ねてきてしまいます。
巨摩、今度はイライラしっぱなしです。

この昔の男が、意外なことを言うんですよ。
「あの頃は、ずいぶん甘えさせてくれたからさ」 って。
もしかして、巨摩ってむかしは可愛かったの? いやだー、想像できません。

さて、芝のほうも知られざる一面が明らかに。
嫉妬深いです。熱いコーヒーの入ったポットだって、平気で投げつけちゃいます。
でも、そのヒステリックな面を知って、なぜか安心しました。
だって、今までの芝って、喋り方からして、学校の先生か牧師さんか、って感じで、面白くなかったんだもの。
巨摩も私と同じ気持ちで (ほんとか) 芝のこともっと好きになったんじゃないかな。

ふたりとも、カッコつけてたのが半分+自信なかったのが半分。
もう、お互い本性がバレたので、でろでろに甘くなっちゃいそうです。
(★★★☆☆)


柴犬、狛犬…?

え?、どう決着をつけるんだろう。
そんな挑戦的な気持ちから、この本を買いました。
だって、整形して別人のふりしてるのに、またしても同じ人から好きって言われちゃうなんて。どう転んでも、整形した側が立ち直れそうもないじゃないですか。
でも、すべて解決!スッキリしました。


夜明けには好きと言って
砂原 糖子著
幻冬舎コミックス (2005.9)
ISBN : 4344806387
価格 : \580




【こんな話】
子どもの頃から、自分の顔が嫌いで、いつも下を向いてばかりだった一葉。
大人になっても、ろくに人の顔を見ることもできず、学校でも職場でも浮いた存在になっていた。
そんなとき、交通事故にあい、顔面にもひどい傷を負った一葉は、顔を整形、名前も変えて、新しい人生を歩み出すことを決心する。
しかし、面接のために訪れたホストクラブのナンバーワンホストは、中学時代の同級生 黒石だった。
実は、一葉はこの黒石に告白され、少しだけ付き合ったことがあるのだった。

【ひとこと】
付き合ったことがある、といっても、黒石が一葉に告白したのは、賭けに負けての罰ゲームでした。ふたりの付き合いは、黒石の引っ越しでおしまいになったのですが、一葉はあとでその事実を知り、当然のことながら黒石を恨み続けてきたのでした。

しかし、憎き男に再会し、今こそ復讐を! と誓った一葉に、再び黒石は 「好きだ」 と言ってくる。
黒石の様子で、昔の付き合いが単なる罰ゲームでなく、黒石が本気で一葉を好きだったことは薄々わかるし、いくら顔が変わっていても、名前が違っていても、黒石は一葉だと気づいているのも確かなんです。
なのに、一葉に 「俺のどこがいいの」 と訊かれて、なんで黒石は 「顔」 なんて答えたのか、もう理解に苦しみました。
せっかく、一葉の心が柔らかくなりそうだったのに、なんてこと言ってくれたんだ、って。
でも、それは一葉の "新しい顔" が好きという意味ではなかったんですね。

(以下ネタバレって… 今さらか)
まったく違う顔に整形した、と思っていたのは一葉だけで、実は、事故でくずれてしまった顔を前と同じように直しただけだったのです。
整形するときって、お医者さんに こうしたいああしたいって希望を言うでしょ。一葉は無意識に、元通りにしてくださいってお願いしてたんですよね。
これがわかって、胸のつかえがとれてす?っとしました。

いつまでたっても本当の自分を出してくれない一葉に、黒石が中学のときのことを淡々と話すシーンがあります。
確かに、最初は罰ゲームだったけれど、すぐに本当に好きになったこと。自分が引っ越したあと、一葉に罰ゲームだったことがバレたと聞いてもどうすることもできなかったこと。そして、それを詫びることができなかったのを後悔していること…。

黒石は 「お前、一葉なんだろ」 って問い詰めたかったに違いないし、一葉のほうも 「実は俺…」 って打ち明けてしまいたかったんだと思います。でも、ふたりとも言い出せない。
ここを読んで、あまりの重苦しさ、悲しさ、閉塞感に、思わず叫び出しそうでした。

ストーリーについては、このくらいで。

ホストクラブが舞台です。
BL本には、ホストクラブはつきもの(?) ですが、わりと都合よく、きれいに描かれてることが多いものです。ホストの自宅は、たいてい高級マンションで、飲むもの食べるもの着るもの すべてがギラギラしていたりします。
でも、この話はちょっと違うのです。汚いところ、臭いところ、そんなところが目立ってます。働いているホストたちもまた然り。
そこがよかったです、 味がありました (もちろんギラギラも好き)

金ひかるさんのイラストも素敵なんですよ。特に、黒石。
実際は、ただのうざったいチンピラ風情であろう、金崎ですらイイ男に見えてきます。
だけど、表紙は美化200%かなぁ。
このふたり、きっとホストっぽいようでホストっぽくない、ちょっとハズした感じなんだと思います。
表紙はちょっとカッコよすぎ (笑)
(★★★★☆)


それにしても、黒石。
中学のとき 「お前の顔が好き」 って言ってくれてたらよかったのに。

兄弟+義弟の3人で同居! そして、幼なじみ+α …
めまいがしそうに素敵なシチュエーションです。


4877348816好きのめばえ

ユキムラ
コアマガジン
2005-10-18

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兄の源と、弟の敬介。そして、兄の幼なじみの久志。
敬介は久志のことを、小さな頃から兄のように慕っていたけれど、久志のほうはホンキで敬介のことを好きで。


源とケンカするとよく、敬介は久志の家に泊まりに行ってるみたいなんですが、翌朝、敬介が使ったシーツをかぶってハァハァしちゃうほど、久志はホンキなのです。

ある日、あんまり敬介がかわいくて (たぶん) ギリギリまで追い詰められちゃった久志は、 「しばらくウチに来ないほうがいい」 と行ったものの、なんかこう成り行きで、いきなりキス! (←ココ、絵がよい)
そして、

「こんな風に キレそうだから」

って。
"キレそう" じゃなくて、もうキレてるじゃん。
このあとさらに、ごたく (笑) を並べて、絶句する敬介を追い返してしまうんですが、この辺りヘタレ警報発令って感じです。

「俺は キミの理想に 程遠い」

完全に酔ってますね。
ここは笑っていいシーンなんですよね? どうなんだろう。
どうなんですか、ユキムラ先生。

このあと、山あり谷あり谷あり… と、ドラマチックかつベタな展開を経て、ふたりがなんとかくっついて…
ああ、よかったねと思うまもなく、また久志が笑わせてくれます。
だって、ベッドの横に、もうひとつ布団敷いてるんだもの。
あの公園での熱い抱擁はなんだったのか、と聞きたい。

ここの敬介のセリフが、大好きなんです、私。

「今日 何もしないと ずっとこのままになる気がするよ…」

なんか胸を打たれました (大げさ)
日の出ハイムさんの感想にも書いたんですが、そんな実体験もないのに、わかるわかる?! と膝をたたいてしまいました。
ま、結局 「何か」 することになって、めでたしめでたし♪でした。


さて、冒頭に書いた 「兄弟+義弟で同居」 の件です。
源と敬介のおかあさんが再婚するにあたり、再婚相手のひとり息子 貴一と3人で同居することになってしまうのです。
この貴一、実は久志ともちょこっとカンケイがあって、どんどん話が面白くなります。

源さんは、江戸っ子タイプで、口も手も早い。
貴一くんは、ちょっとインテリタイプ、そして、ちょっと変人で。
このふたりが、意外にも気があって、気があって… v(?)

かわいがっていた弟を、幼なじみに持ってかれちゃって、少しブルーな源さんに、貴一くんが優しくしてあげるところがいいですね。
貴一くん、サーカスの猛獣使いみたいだ。

このかたのマンガは初めて買いましたが、すみずみまで面白かったです。
(★★★★+0.5)


源さんは 「源さん」 って呼ばれるの、好きじゃないんですってー。
「パチンコ台みたいでイヤなんだよ」 だそうで、もう爆笑でした。

これが噂の…。
続編が出たらまとめて、と思っていましたが、なかなかなのでこの辺で。


プラクティス
ひちわ ゆか 著
ビブロス (2004.9)
ISBN : 4835216261
価格 : \893


【こんな話】
出張先のホテル。朝、芳史 (よしふみ) が目を覚ますと、横には見知らぬ男が眠っていた。しかも、裸で。
ようやく思い出したのは、前の晩、この男と飲んだということ。しかし、その先は…。
咄嗟に、ホテル代を置いて逃げだそうとする芳史だったが、男は 「もう一度逢ってくれるのなら」 と言うのだった。

【ひとこと】
歯科医×サラリーマン。
泥酔した芳史が、一夜を共にしてしまった男 澤田。
この男、私の好きなタイプだと思うんです、確実に。
そんな奴が、身も心も弱り切った男をほだしていく話も、好きなはずなんです。
でも、なぜかドキドキもワクワクもしませんでした。
もしかしたら、芳史の反応や言動が、私の萌え基準からはずれていたのでしょうか。

芳史、思考と行動が一致してませんね。
生真面目かと思いきや、冗談まじりで渡された変てこな下着をちゃんとつけてきちゃうし、コトに及んだときのセリフ… この変貌っぷりがなんとなくイヤでした。
弱々しさが可愛い人と、ただ憐れな人といると思うのですが、芳史は後者かな。
ただ、お金を置いて立ち去ろうとしながらも、澤田に申し訳ないことをしたと反省していたところはしおらしくてよかったです。

それに、澤田が歯科医だとわかったときも、なんでそんなに怒るの!?
もうかなり懇意に、心もカラダもうち解けてからのことだったでしょう。
あ?、そうだったのか! って、笑って済ませるだけの余裕がほしかったです。

さて、続編。
飲み屋さんでお手伝いをする芳史。
ああ、もうちょっとここ詳しくお願いしたかったです。少しだけ、好きになりました。
根っから素直な人なんですよね。

素直で純だからこそ、澤田との関係が周りにバレたらどうしよう、と思いはじめたら、思考は 「困る困る」 としか巡らなくて、ぎくしゃくした行動しかとれない。
ここ、かなりイラつきましたけど、こういう無駄なことに気をまわすのって読んでるぶんには楽しいです。


澤田 「…誰かいるんですか」
芳史 「今日は誰もいない」
澤田 「そう。今日は、ね。 でもいつもは誰かいるわけだ」


ここの澤田のセリフ。
いいですねぇ、やっぱり澤田のことは好きなんだわ、私。
(★★+0.5)


続編では、芳史に萌えを見つけさせてください。

人間って 遠くの景色を眺めると、とたんに 思考が懐古モードに入りませんか。私だけかな。
faraway は、日本語の 「遠い」 より、もっともっと遠い感じ。
でも、ファーラウェー ってカタカナで書くと、ちょっとまぬけ。


4835217837ファーラウェー

日の出ハイム 著
ビブロス
2005-08-10

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


(5編収録)

■ファーラウェー
■オーバーザレインボウ

学校はそこそこ楽しいけど、すっげぇ楽しいってほどでもなくて、家に帰ると あんまり仲のよくない兄貴と、ちょっと問題アリのお母さんがいて…。
この町を出て行けたらいいけど、それも実現しそうにない。

そんなトモに、カジタという友だちができる。
キスもエッチもしてるけど、このふたりは 「友だち」 のほうがしっくりくるような気がします。
はじめてキスしたときの

おれたちは そのまま ぎこちなく 2時間くらい 抱き合っていた

というのを読んで、そんな経験もないくせに 「あるあるそういうの?」 と思いました。なんとなく。
ほかにも 「あるある?」 ってところが ありました。きっと、みなさんも。

カジタと知り合って、トモが前向きになったせいか、トモをとりまく環境もだんだんよい方向へむかっていきます。
そこがサラっと描かれていて、あったかい気持ちになりました。


■アザミヶ原18号線
先生と生徒。
先生が、か細くて脆いです。イメージは、昭和の大学生。
話の流れがよくわからなくて 何度も読んだのですが、保志くんはよく先生の落とし物がわかったなぁ。
愛の力なんでしょうか。


■スリーピーススピリッツ
これはかなり好き。
ロンドンの野外コンサートで知り合ったふたり。
ひとりは 脳天気なオヤジ風 トシムネ。この人の落ち着きのなさが笑えます。
もうひとりは マイナス思考の悩める男 ハジメちゃん。

トシムネがハジメちゃんを気に入ってるのなんて 一目瞭然なのに、行きずりの恋をしてしまったと悩むハジメちゃん。
おそらくふたりは、最初から結ばれる運命だったんでしょう。
まるでそれを知っていたかのように堂々と、傍若無人にふるまう トシムネがナイスキャラです。
この世の人っぽくないんだよなぁ。


■河川敷はひみつきち
強そうな子がホントは弱くて、ひ弱な子のほうが実はずっと強かった。そんな話。
今までとはまるで別人の、ラストのリクの笑顔が印象的でした。
(★★★+0.5)


表紙はメルヘンちっくですが、中身は結構…
エロ度がどうのこうのというよりは、即物的描写というか (笑)

ドラマチックな設定ばかり。
あすたさんのところで感想を拝見して、買ってみました。


誘惑の羊
前田 紅葉著
心交社 (2005.10)
ISBN : 4778101561
価格 : \610


(5編収録)


■誘惑の羊 (+番外編)
どうしようもない遊び人の貴族 アルベール。
退屈しのぎに、若い神父 ニコラに手を出すのだが…。


私的に、背徳OK、禁忌OKなのですが、どうしても気にかかることが…。
アルベール、初登場シーンを見る限り、かなり冷血な人間なのです。その印象が強いので、その後の言動をどうも素直に受け止められなくて。

特に、自宅で亡き母について話すところ。あれは、彼の素の姿なんでしょうか。
これが素の彼なら、ここはいちばん好きなシーン。
そうでないなら、いちばん嫌いなシーン (笑)

意外にも、ちゃんと告白したのは、ニコラのほうなんですよね。
ここが救いかも。

この先、ニコラは、神父をやめるのかしら。
それとも、死ぬまで、アルベールと懺悔ごっこを続けるのかしら?

アルベールの付き人(?)で、シモンという青年が出てきます。
彼とニコラとの会話がよいです。というか、シモンがいなければ、気の抜けた話になってしまったはず。


■海に棲む鷲
艦長の息子と乗組員として知り合った、ハリスとイーグル。
しかし、親しかったふたりに突然の別れが…。
13年後、ハリスは海軍士官に、そしてイーグルは海賊船の船長になり、追うものと追われるものの関係に。


非常に胸ときめく設定です。
が! エンディングが不満。ええっ、ここで終わるかな!? って感じ。

ハリスもイーグルも、いまの立場を捨てることができないのは、重々承知なんですが…
こういう 「俺に会いたければ追ってこい」 系は、いろいろな世界に存在しますね。
警察とヤクザとか、スポーツ選手同士とか。
甘々イチャイチャが好きな私には、どうも歯がゆい。

でも、好きです、これ。
海の男って、どんな犯罪を犯していても、心は澄んでるような気がしますね (←騙されてる)


■伯林浪漫譚 (べるりんろうまんたん)
ベルリンの軍事アカデミー教官 ゲーリング少佐と、留学生の藤堂少尉。
日本人嫌いのゲーリングが、一生懸命な藤堂にほだされていく話… であってますか。


昔の匂いがするマンガ。
苦悩する少佐はステキなのに、ラストのニヤついた彼はどうなんだろう。
きっと、このスーツ姿がダメなんでしょう。軍人さんは、軍服を脱いではいけません。


■孤独な夜に抱きしめて
ギムナジウム! ルームメイト!
過去を背負い、他人を拒み続けるギルベルトと、それを放っておけない委員長のテオドール。


王道です、寄宿舎! 制服! 胸元のリボン! (わかったから)
よくあるストーリーなのですが、私

「どうしてくれる」

ってセリフ、好きなんです。
2回も言ってくれてありがとうね>ギルベルト



【まとめ】
あすたさんも書いてらっしゃいましたが、ひとつひとつのお話をもっと描き込んでほしかった!
特に、最初の2作。
掴みはOKなのに、残念です。
(★★★☆☆)


表紙だけ見ると、少年に呪いをかける悪徳神父のようです。
街中の美少年を集めて、教会に軟禁してるの (笑)
(実際は、左がニコラ神父。衣装でわかるんですけどね)

『いつでも瞳の中にいる』 (感想) の続編です。前作を知らずとも、楽しめる内容だと思うのですが、私としては、ぜひぜひ 『瞳の中』 から読んでほしいです。


いつでも鼓動を感じてる
崎谷 はるひ著
幻冬舎コミックス (2005.9)
ISBN : 4344806352
価格 : \620


【こんな話】
高校3年生になった佳弥 (よしや) は、学校の帰り道、元就の探偵事務所に顔を出すようになっていたが、そこには晴紀という青年が居候していた。
態度が悪く、佳弥を挑発してばかりの晴紀。
元就の話では、晴紀は知人で、単なる依頼人らしいのだが、元就と晴紀のやりとりを見ていると、そんなにあっさりしたものでもなさそうで…。

【ひとこと】
前作を読んだとき、続編はないかなぁ、あったとしても甘々のショートストーリーくらいでしょ、と思っていたので、書店でこれを見つけてびっくり。ショートどころか、こんな分厚いし…。
これだけのボリュームということは、まさか 島田までホモに!? と、おそるおそる読んでみたら、それどころじゃありませんでした、ええ。

あいかわらず、大事にされてます、佳弥。
元就からも、母親からも (母親、ややパワーアップしてます) 。
そして、元就の事務所に居座っている、晴紀という青年がかなりイヤ?な感じです。
元就にはなれなれしいし、佳弥にはケンカ売ってばっかりだし。
当然、佳弥は元就に問いただすわけです。この青年は、いったいアンタのなんなのか、と。

だけど、元就は答えないんですよね。
佳弥はもう高3ですよ、ごまかしなんて効かない年齢なのに、なんで説明しないんだろう。
かなりイライラしたのですが、実は、説明したくてもできないワケがあったのでした。

(ネタバレ)
8年前、元就は綾乃という女性と付き合っていました。
このときの元就のつきあいかたがまた、愛情のかけらもない、打算的でひどい関係でした。
そしてある日、綾乃の弟 晴紀の誘いにのって、元就は晴紀と寝てしまいます。
が、コトの最中に、佳弥の名前を呼んでしまって…。
その後は、綾乃と晴紀の争いがエスカレートし、今回、元就が晴紀を匿ったのも、そんなことがあったからなのでした。


どうなんでしょう、この過去。
というか、元就ってこんな若者だったんですね…。前作で、若い頃の元就の葛藤が少し描かれていましたが、ここまで荒れていたとは思いませんでした。
確かにこれは、褒められたものではないです。でも、元就、そこまで引きずるかなぁ?。

ウブな18歳の佳弥には、ショックだったかもしれないけど、大人にとっては、なんだそんなこと… 程度じゃないですか?
元就は大人も大人、もう30歳なんだから、もっと堂々としてればいいんです。
警察だって辞めて、いまは民間人なのだし、恐れることなんか何もないのに。

でも、元就は、そんな社会的にどうのこうのってことより、佳弥にだけは知られたくなかったんですよね。
おそらく、当時10歳だった佳弥に欲情していたと思われるのが、いちばん怖かったんだと思います。
それはわかります、よくわかるけれど、赤ちゃんの頃からずっと佳弥一筋なんだから、もうなんでもアリでいいじゃない?

すべてがバレて、佳弥に問い詰められ、叱られ、ふぬけた言葉しか返せない元就が、前作とは別人です。
元就、かなりシュンとしてますが、可愛いくもなんともありませんでした、この30男が! って感じ (笑)
そのぶん、佳弥が最強モードになってます。もう、喋る喋る、止まらない。

みなさんは、どちらの元就&佳弥が好きですか。
私は、今回のヘタレバージョンの元就、そして、前作のお子ちゃまバージョンの佳弥が好きです。
…って、それだとダメダメ同士なんですが。
(★★★★☆)


↑★ひとつは、綾乃さんに捧げます。
堕ちるとこまで堕ちて、あとはもう這い上がるしかない彼女。
ラスト、あらいざらいぶちまけるところは、共感できました。
綾乃さんには、これからの人生、頑張ってほしいけど、一生しあわせになれないような気がします。
残念ながら。


あ、そうだ、島田ですが。
今回も、チョロっとしか出ていないものの、いい感じです。好きです、オッサンぽくて。
ま、とにかく無事でよかった (笑)

なんというか、異様に盛りだくさんなマンガでした。
登場人物は多いし、それぞれにエピソードも満載で、じっくり読まないと置いていかれそうでした。


4832283618楽園まであともうちょっと 3


今 市子
芳文社 2005-08-29

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借金まみれの旅行会社 「楽園企画」 の川江 務 (助っ人→社長) と 「ローンズ・キクチ」 の従業員 (程なく退社→その後 「楽園企画」 入社) 浅田貴史 の、すったもんだでアウトドアな恋の話。

川江は山男。
借金っていっても、自分の作った借金じゃないんです。「楽園企画」 は、別れた奥さんのおとうさんの会社なのです。
なかば騙されるようなカタチで、借金の片棒を担がされちゃったというのに、この川江の働くことったら!
すんごいイイ奴なのです。外見は、ちょっとヒッピーぽい自由人って感じ。

一方、借金取り立て係の浅田は、山登りどころか散歩もしないような美人タイプ。
川江と出会った頃は、社長の菊池との不倫も、やや傾き気味に。
社長とか部長 (部活の) といった、上司・先輩フェチです。

このふたりのやりとりがですね、普段は怒鳴ったり叫んだりで、ムードも何もないんだけど、ふとした瞬間にすっごく色っぽくエロチックになるんです。たまりませんでした。
これは、美人の浅田よりも、むしろヒッピー川江効果なのかな。


最初に書いたように、とにかくいろんな人が出てきます。それも、ヘンな人がわんさか。
元妻の小百合がいちばん変人かな、あとは、ファミリー組織のヤクザとか、初老のショタコンオヤジ (もちろんホモ) とか…。

私的には、小百合の母親が、私の母とそっくりで驚きました。
節約しなくちゃいけないのに、すき焼きを作ってしまって、小百合に叱られるところがあるんですが、おかあさん逆ギレしてせっかく作ったすき焼きを、流しに捨てちゃうんですよ。ザァ?って。
このキレ具合が、まさにうちの母でした。
ほかにも、ヤクザの使う隠語に、直球で反応してみたり…
(別荘=刑務所 というのを知らず、「別荘をおもちなんですか」 とか尋ねちゃうの)
ホント、似てたなぁ。

川江が好きです。
世のため人のため、かなり頑張ってるのに、恩着せがましいところがまったくない。
一見、いい加減な男のようだけど、無責任な行動はいっさいしてません。
惚れました。

いつも悲しそうな顔してる、浅田の母もいい味出してました。
そんな顔のせいで、「面倒をみたい」 という男性が後を絶たなかった… というのが気に入りました。

ボーイズラブというより、いろんな生き様を描いたマンガ。
みんなと同じ人生を歩まなくたっていいんだなぁ、と心から思えました。
(★★★★☆)



最後に、私の雪山体験談を。
20歳のとき、親友のご主人 (警察官) とその仕事仲間と、スキーに行きました。
当時は、猫も犬も週末はみんなスキー! という時代で、私なんかカタチから入る人間でしたから、板もウェアも靴もピンクで無駄にカワイ子ぶりっこして出かけたのでした。

しか?しっ! 着いてみれば、スキーなんてほんのおまけ。
メインは雪山登山だったのです…
予想はつきますが、警察というところは、アタマに 「超」 がつく 「体育会系」 なのですね。
同行した男性はみんな、仕事モードなのか、山男モードなのか、別人のように…

警1 「キミ、名前は?」
私  「山田リリカです」
警2 「じゃ、山田はいちばん前ね」
私  「は、はい」


これは、職質? いきなり呼び捨て、しかも苗字!?  軍隊じゃないんですから。
合コンスキーかと思って、のほほんと出かけて行ったのに、打ち身&筋肉痛+有刺鉄線でほっぺたとウェアまで切って帰ってきました。

だいたい有刺鉄線で囲まれたスキー場って!?

「お友達でいましょう」 と言われて、友達でいられる確率って?
それより、いまどきの若いコも、こんなふうに断るんでしょうか。
現場 (笑) を離れて久しい私には、よくわかりません。
…って、このマンガには関係ないのですが。


君の顔に射す影
野火 ノビタ
ビブロス (2005.9)
ISBN : 4835217985
価格 : \590



【こんな話】
三和 (以下ミワ) は、親友の加藤に告白した。
しかし、加藤はそれをなかったことにしようとする。
これまでと同じように、親友として接してくる加藤に、とまどいを隠せないミワ。
そんなとき、加藤の友人 保科が現れる。保科は、ミワのことが好きだというが…。

【ひとこと】
ミワちゃんは、加藤が好き。
保科も、加藤が好きだったが、こちらは既にフラれ済みで、いま気になるのはミワ。
そして、加藤の紹介で、ミワと保科が知り合う。

最初はね、加藤が薄情な男に見えました。
自分がフった男ふたりを、ゲイだから趣味が合うだろうって、くっつけようとしてるのかと思って。

だけど、加藤はミワに告白されたとき、断ってはいないんですよね。否定的な態度もとっていない。かといって、肯定もしない。
ただ単に、困ってた。
それは、同性に好きと言われたから… ではなくて、自分もミワのことが好きだったから。

加藤は、何が怖かったんでしょう。
きっと今まで、ずいぶん悩んできたんだと思います。
ミワに欲情したり、あれこれ妄想したりするたびに、"こんな自分はおかしい" って、気持ちにふたをしてきたんでしょうね。
だから、ミワ本人に告白されて、嬉しいよりも先に、自分の心の奥まで見透かされたような気がして怖くなってしまったのでした。

そんな微妙な気持ちが、ミワに伝わるわけもなく。
保科とミワが、どんどん親密になっていくのを見て後悔していたのか、これでいいんだ… と、さらに自分の気持ちを押さえ込んでいたのか。
苦悩する加藤は、気の毒でした。

でも、いちばん心を痛めていたのは、やっぱり保科ですよね。
まず加藤にフラれて傷ついて、ノンケだからしょうがないと諦めてたのに、今度は加藤の口から "ずっとミワが好きだった" と聞かされちゃったんですから。

その少しあと、加藤と保科が少し暴走してしまいます。図書室のシーン。
文章にしてしまうと、ふーん… で終わってしまうので書きませんが、ここからの展開が悲しくて悲しくて、もう参りました。

だけど、保科は本当に優しい。
いくらでも知らんぷりはできたのにね。結局、最初から最後まで、何かしら加藤とミワのために動いていたような気がします。
すっごい貧乏くじですよ、保科。
でも、彼なら、いくらでも素敵な恋愛ができそうかな。

あとがきによれば、次は保科を幸せにするマンガを書いてくださるとのこと。
楽しみです。
(★★★★+0.5)


高校生くらいの頃って、告白して付き合うよりも、「好き」 な気持ちを楽しんでるほうが気楽でいいや… なんて思いませんでしたか。
そんな感情を思い出しました。
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