ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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タイトル作品の登場人物がとても好きです。
よくある話なのです、本当に。でも好きなの。


いくら何でも好きすぎる

本庄りえ
ビブロス (2004.1)
ISBN : 4835215400
価格 : \590



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* 印は、詳細あり
 
いくら何でも好きすぎる(大学生×その友人の弟)*
君と帰り道*
 
ヒトデナシの恋(育て親×甥)*
試験によく出るスキャンダル(大学生同士・片方がアイドル)
キミに負け犬(生徒会長×後輩)*
僕たちの未来日記(変態教師の生態?)
ラブ・ファシズム(同級生の再会もの)
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◆「いくらなんでも?」 「キミと帰り道」
恒司(こうじ)が友だちのところへ遊びに行くのは、弟の瑞留(みずる)に会うのが目当てで…という、よくある話。これで、実は兄も弟のことが好きだった、とかなら、一波乱あるんでしょうが、それもありません。いたって普通の話。
でも、たった16ページ+18ページでも、笑えて、ほのぼのできて、せつなくて、好きな作品。

◆ヒトデナシの恋
叔父である自分が、甥の人生を狂わせてはいけないと、想いを口にすることを我慢してきた作家・早川秋光。そして、甥の貴一も秋光のことをずっと慕っていて…。
(「好き」と言わないだけで、ふたりはイチャイチャしてます)

設定はありがちだけど、展開はちょっと違います。家に出入りしている編集さん(♀)が、ふたりの仲を怪しんで、脅してくるんです。しかし、それに屈しない秋光。
カッコいいですよ、秋光が。

ただね、すごい怖いところがあるんです。
終わりから3ページ目の「…これで」のコマ。
これって、なんか逃避行のカップルが、狂気に走って、周囲の人間を全員殺しまくったあとで言うセリフみたいなんだもの。

◆キミに負け犬
タバコを吸ってたら、生徒会長に見つかって、「黙ってほしかったら…」って脅されて、無理矢理そういう関係に…。

当て馬として、受け君のお兄ちゃんが出てきます。この人が、本当はいい人なのか、悪人だけど最後ちょこっとだけ改心したのか、見せかけなのか、今ひとつよくわかりませんでした。
本心が知りたくなるキャラです。


わけのわからない「僕たちの未来日記」はおいといて(ギャグ)、と。
最後の「ラブ・ファシズム」は、中学で離ればなれになって高校で再会する話です。でもこれ、大学(か、それ以上)で再会にしたほうがよかったんじゃないかなぁ。ラストシーンへの伏線が、序盤に張られてるんですが、それがね、中学生のときの体験って感じしないんですよ、もったいない。

(★★★+0.5 )

「ヒトデナシ」の女編集さんと親戚のおばさんの顔が、男っぽすぎます(笑)
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可愛い人だらけ。


君の愛は見えにくい

本庄りえ
芳文社 (2005.2)
ISBN : 4832283294
価格 : \590


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君の愛は見えにくい(大学の同級生同士)
まさかのコイビト

その手を離さない(ブティックの店員・同じ歳)
限りある幸運(高校の同級生と再会)
愛に休みナシ。(デザイナーと広告さん・年下攻め)
箱の中で君と(高校の寮のルームメイト同士)
手のひらの温度(ん?、なんだろう)

オマケの時間

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タイトル作品「君の愛は?」と、続きの「まさかの?」が、好きです。

女の子には困らないけど長続きしない祈理(いのり)と、彼にそっと想いを寄せてる瀬能(せのう)の話。
祈理が瀬能の家に泊まった晩、酔っぱらった瀬能が寝ぼけて告白してしまうんです。で、あろうことか、祈理のことをデリヘルのおねえさんと間違えちゃって。

祈理は、最初はびっくりしたものの、なんだか瀬能のことが可哀想になっちゃって、少々エッチなこともしてあげちゃうんだけど、朝起きたら瀬能は完全に夢だと思っていた…。
って、可愛い話でしょ? いい歳した大学生が寝ぼけて告白する図、なんて、本当だったら気持ち悪いのかもしれません。でも、寝ぼけた瀬能の表情は一見の価値あり。すっごく可愛い!

いくら祈理がOKでも、瀬能が夢だと思っているので、ふたりの仲は進展しないまま続編に突入。
今度は瀬能、夢の中の祈理に会いたいばっかりに、大酒かっくらって、またしても夢の世界へ。

最初に好きになったのは、瀬能のほうなのに、祈理が焦らされて短気起こしてるのが見どころです。

その他のお話も、受けも攻め揃って、純情キャラばっかりで、すごくくつろげます。ある意味、本庄さんらしくないような気もして。

(★★★★☆)

オマケの4コマが面白い。

ニフティがパソコン通信サービスをやめてしまうそうです。今は、個人でHPやBBSを運営する人が増えて、それぞれ内輪で集まっているけれど、ニフティの"会議室"や "フォーラム"は、あくまでも、同好の人たちが「公に」集まるところだったように思います。私信ぽい書き込みもあったけど、単なる内輪受けに終わらず、知らない読者を意識したうえで書き込んでいたし、読んでいるほうもそれが楽しかったです。
今、当時のノリで "BLフォーラム" とかあったらどんなかな。会議室ごとに、学園もの・リーマンもの・オヤジ攻め・年下攻め…とか分かれてるの。いろいろな人の感想が聞けて、きっと楽しかっただろうなぁ。


満月に抱かれて
せんとう しずく
茜新社 (2005.2)
ISBN : 4871827321
価格 : \900


【こんな話】
煌(こう・高1)は、無理矢理親友に連れて行かれた占いの館で、女占い師から「本当の運命に出会える」と告げられる。そして、水晶球には見覚えのある人影が…。
煌にはその人物が、かつて満月の晩に出会った男と同一人物であることを確信する。さらに翌日、煌はその男に校内で出会うことになるのだが、彼は双子で、しかも、ワケありで入部した星座研究同好会にも彼らがいて…。

【ひとこと】
簡単に言うと、煌(こう)の運命の相手は、双子の朝陽(あさひ)? それとも夕月(ゆづき)?というお話です。藤井さんの絵は好きだし、本来ならワクワクしそうな設定なんだけど、半分近くまで読んでも「どっちでもいいじゃん」みたいな気分でした。それぞれの人物についての描写があまりないせいで、誰にも思い入れできないのが原因でしょうか。

朝陽はその名のとおり明るくて、煌にもあれこれ話しかけてきます。一方、夕月は暗くて怖くて、どうも人を寄せつけないタイプです。で、この夕月が特異体質で、満月の晩になると、人を襲いたくなるらしいんです。もちろん、ガブガブと噛みついたりするんじゃなくて、そっちの意味の "襲う" です。
これがなんだかなぁ。この設定も含めて、なんだか中途半端なところが多すぎて…。

まず、彼らが在籍する星座研究同好会。煌はこの同好会に、親友の絢人(あやと)の紹介で入部するんです。でも、絢人はそれっきり、ちっとも出てこない。結局、絢人と占いの館は、特に何の関係もなかったのかしら。読んだのにわからない私。

それに、占いなんか信じない!って豪語していた煌が、水晶球なんてうさんくさい占い(専門のかた、ごめんなさい)や、タロット占いの結果に翻弄されているのも不自然で…。ちょっと不思議なできごとも起こったりするんですが、肝心の煌が「なんとなくだけど信じちゃおうかな」といった曖昧な感じなんです。そこのあたりが、かなり残念でした。

最後は、■■(一応伏せます)が運命の相手とわかるものの、その種明かしがまやかしというか、都合よすぎというか…。▲▲(もうひとりのほう)も、なんか言葉を濁して退散しちゃうし。当て馬というには、あまりにもおかしな存在でした、▲▲。
そのほかにも、突っ込もうと思ったら、それこそ限りなく。

あ、そうなんです。退散、で思い出した。この小説、その場の人数が2人より多くなると、必ず誰かいなくなるんですよ。「じゃ俺帰るから」とか「ボクは向こうにいます」とか、あるいはいきなり出て行っちゃったり…。だから、余計に盛り上がらなかったのかもしれません。
(★★★☆☆)

登場する意味があったかどうかも怪しい絢人ですが、それをいうなら、煌のお兄さんも設定されるだけ無駄なキャラでした(笑)
もしかしたら、絢人は煌のお兄さんが好き?と思わせるくだりもあったけど、何も起こりませんでした。あとで書こうと思って、書くのを忘れちゃったのかしら…

魅力ある設定だけに、やっぱり少し残念でした。

ちょっと待った?っ! そんな感じでした(笑)
オビに "いつまでもみんな仲良くコドモのままじゃいられねぇ" とあるんだけど、だからって…
「恋友」と書いて「濃い友」と読みます、この場合。

恋友
神崎 貴至
竹書房 (2005.2)
ISBN : 4812461006
価格 : \590


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 負けてたまるかっ
 恋友 コイトモ
 恋愛解禁
 それでも幸せ
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◆負けてたまるかっ ・ 恋友◆
幼馴染み3人組、表紙左から順に ヤス・ヤマト・ユキエ です。本当はカタカナじゃないけど、このほうがわかりやすいでしょ。ズッコケ三人組みたいですが違います。

ユキエ&ヤス(便宜上、ひとくくりでいきます)は、ヤマトが好き。
でも、その想いはふたりだけの秘密。で、この二人組、ヤマトの萌え話に花を咲かせていて欲情しちゃった場合は、お互いに処理しあっちゃったりする間柄でもあります。まだ若いから、そういうのもアリなんですか。

でも、そんなことしてれば、やっぱり情は移るもんで、ある日、最後までやっちゃう日が来るのです。今までは、恋敵 兼 慰め友(笑)だった関係に、何か違う感情が芽生えはじめる…この辺りのユキエ×ヤスの表情がいいです。巧いです。

しか?し、ある日、ヤス宅でエッチしていた二人組は、ヤマトにその現場を見られてしまいます。ピーンチ!!
(余談:マンガでも小説でも、目撃されるシーンというのは、何度読んでも緊張するもんです)
でも、見られてどうのこうの、というよりも、幼馴染み三人組の関係が崩れてしまうことを恐れるヤス、そして、それを防ごうとするユキエ。
で、ヤマトはというと… その現場を思い出しては、悶々とカラダを熱くし、眠れぬ夜を過ごすことになるのです(←ちょっと脚色)。

一緒にいても、なにか物足りなさを感じていたユキエ×ヤス、そして、ひとり置いていかれて寂しかったヤマト、この3人の想いを満たすには…、満たすには…、満たすには…?
もう、3Pしかない…って、そうなのー?
私、3Pには詳しくないんですけど、一般論としてどうなんでしょう。
この場合、ユキエとヤスの間にも愛は一応あるけど、愛のないふたりAとBが、Cを愛しているから成り立つ3Pっていうのも多いんですか。

ユキエ曰く「これってパーフェクトじゃない?」
じゃないよ、ちっとも。
ちなみに、あんなに受けっぽいヤマトも、ユキエの指導のもと、攻め役です。
深いです、さらなる研究を続けてみたいと思います。


◆恋愛解禁 ・ それでも幸せ◆
その後の話。
新キャラ、ヨシクニ登場。もうカタカナでいいよね、ちなみに苗字です。
熱血だけど照れ屋な、すごくわかりやすい子です。テニプリの宍戸さんみたいな感じ。
そんなヨシクニが、前出のヤマトに恋をします。でも、ヤマトの周りには、いつもユキエ&ヤスがぴったりくっついてて、取りつく島もありません。

だけど、ある日、保健室でふたりきりになってしまい、ヨシクニはヤマトにうっかり告白してしまいます。そこであろうことか、天然男ヤマトは、自分がただいま3P生活エンジョイ中なことをバラしてしまうんです。アホか、と。
そこからの、真剣なヨシクニとボケまくりのヤマトの攻防が、すっごく面白いです。3Pのときには攻めだったヤマトは、やっぱり受けに回ってます(自主的に)。

ヤマト「二人だとゆっくりできていいんだね。三人だといろいろ忙しいんだよ」
忙しい、ねぇ…。
ヨシクニがかわいくてたまりません。


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 ラブ・プロット
 Loving
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さりげなくリンクしてる、この2作品。
こちらもよいです、って、ちょっとおざなりになっちゃったけど。
それぞれに弱気な受けが出てきます。Lovingは、結構突っ込めると思いますよ。

(★★★★☆)

隣りに住んでる高校生に読ませてみたくなりました。町内危険人物に指定されちゃうこと、間違いありません。
あ、中・高校生の人は、彼氏に読んでもらうのはどうですか。
「ねぇ見て、こんなの拾っちゃったんだけど…」って(拾いません)。

もう!本気で悩みました。もしかして私、頭悪いんだろうか、って。いや、実際悪いのかもしれません。
ボーイズラブを読んで、人物相関図を書いたのは、この本が初めてです。
でも、読んだ人ならわかると思いますが、相関図っていっても、登場キャラの相関図じゃないんです、これが。しかも、書いたからってすぐ理解できるものでもなくて、私、心の底からタマちゃんに同情しました。私と一緒で、騙されっぱなしだったもんね…。




【こんな話】
芝居をやることに行き詰まりを感じていた役者の環(たまき・以下タマちゃん)。そんなとき、恋人(もちろん男・妻子持ち)から、単身赴任先のニューヨークに着いてこないかと誘われ、迷わず渡米することにしたのだが…。
出発直前、ひょんなことから、恋人が "別れさせ屋" に頼んで、自分たちを別れさせようとしていたことを知ってしまう。
"芝居で人を騙すなんて!" 憤慨したタマちゃんが、 "別れさせ屋" に乗り込んでいくと、そこは探偵でも興信所でもなく、TDCという劇団だった。TDCは、人間関係のいろんな問題事を引き受け、大がかりな芝居で解決をする "便利屋劇団" だったのだ。

「おれはゼッタイ別れたりしない。騙されたりしない!」
タマちゃんは、TDC社長にそう言い放ち、もし恋人と別れることになったときは、TDCに入社するという契約を結ぶ。
しかし、タマちゃんの決心もむなしく、恋人とは別れることに。でも、もっと悲しかったのは、タマちゃんがTDCの存在を知った ひょんなこと も、すでにシナリオの一部で、すべては、タマちゃんがTDCで役者をするように仕組まれた、大芝居だったのだ。

【ひとこと】
"別れさせ屋" についての知識はないけれど、TDCみたいに大芝居を打つところはおそらくないと思います。私が、相関図を書いたっていうのも、この芝居の中での人間関係なんです。あまりに大芝居すぎて、なにがなんだかわからなかったから。
タマちゃんは、初仕事でこの大芝居に参加したんだけど、一件落着かな…と思うとどんでん返し、今度こそ終わりかな…と思うとまたどんでん返しの連続で、こっちまで腹立たしくなりました。(よくわからないから余計に腹立つ)

タマちゃんがよく人間不信にならなかったなぁ…と、ひたすらそれが不思議です。ただでさえ風変わりな劇団員の中に放り込まれて面食らってるのに、自分のことはぜんぶリサーチ済みで何もかも知られてる。そして、仕事が「人を騙すこと」ときてる。
そんな生活で、いったい何を信じていったらいいんですか。
でも、確かに変わってるけど、みんな心の優しい人ばかりなのよね。タマちゃんも次第になじんでいけて、本当によかった。

ここでTDC社員紹介。
・シナリオ担当の功紀……ホモ。タマちゃんが好き。
・月ちゃん……ホモ。きれい。女装可。
・沖ちゃん……ホモ。月ちゃんと不思議な関係?
・キィちゃん……非ホモ。初恋の相手を父にとられて失恋(笑)
・高校生のソノちゃん……ホモ(オヤジ好き)。女の子みたい。

そして、タマちゃんはTDCの仲間にとけ込んでいくうちに、憎みさえ感じていた功紀を好きになるんだけど、また功紀がおちゃらけ人間で…。早くくっついちゃってくれ!とイライライライラ…。
(私は月ちゃんとソノちゃんが好き♪)

しか?し、TDCに在籍するタマちゃんにとって致命傷だったのは、人を騙す芝居ができないこと。そりゃそうですよ、さんざん騙されてここに来たんだから、自分まで人を騙してどうしますか。
でも、功紀のシナリオにかける思いとか、みんなが抱える思いとか、芝居にかける情熱なんかにふれるうちに、だんだん変わっていって、ついに主役を張ることになります。ここは少し感動。

だ?け?ど?、せっかく主役をやったっていうのに、ここでもタマちゃんってば全員に騙されてたんですよ! しかも依頼者にまで!(とにかく読んでください・笑)
その後は、これだけ騙されたんだから、もう最後まで騙されてもらいますって感じで、功紀とラブラブハッピーエンディングを迎える寸前まで、タマちゃんは騙されてます。
終わりよければすべてよし、なんですか。(私はそうは思いませんが)

でも、最終章(Episode 5)で、タマちゃんが依頼者と話すシーンでは、ボロボロ泣いてしまいました。あんなに怒りながら読んでたというのに…、松前先生恐るべし。
(まあ読んでみてほしい ★★★☆☆)

"別れさせ屋" で検索したら、いろいろ面白いものものが見れました。料金に関して、決してTDCがぼったくりでないこともわかりました。
TDCは、Tokyo Disney...じゃなくて、Tear Drop Companyの略。ホントよね、罪な組織です。私も、泣かされちゃったけどさ。


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waking or sleeping

誰にでもある経験 ?好きな人はいるのに、新しく好きな人ができてしまったときの気持ち? を、多田が丁寧に説明してくれるんですが、う?ん、わかったような、わからないような。


スピードをあげろ
久我 有加
新書館 (2005.2)
ISBN : 4403521045
価格 : \588



【こんな話】
家業の外食チェーンを継ぐはずだった兄が突然海外へ!? 最初は、跡を継ぐ気などさらさらなかった蓮見裕志(はすみゆうじ・大学生・21歳)だったが、売り言葉に買い言葉で「俺にかて やれる!」と父に啖呵を切ってしまった。
まずは父が紹介してくれた居酒屋で修行…、しかし、皿洗いなんて地味なバイトは初体験で、どうもうまくいかない。おまけに、スゴ腕のオーナー・多田義信(29歳)はイヤミで意地悪な態度をとってくるし。
だが、そんな多田が片想い真っ最中(しかも男性に)であることを知って…。

※「スピードをあげろ」「ブレーキをかけろ」「ドライブイン」(書き下ろし)の3編収録。

【ひとこと】
多田は仕事もデキるし、頭もよくて、そして外見もいい。女性からはモテても、男性からはものすごく嫉妬されそうなタイプです。裕志も、多田に会って、まず "この男にはゼッタイ負けへん" と思ったわけです。でも、悲しいかな、多田はカッコよすぎました。
そして、知らず知らずのうちに多田に惹かれ始めた頃、彼に片想いの男性がいるのを知ったことで、裕志の中の見えないスイッチが入っちゃったのかもしれません。

で、多田。
ある事件がきっかけで、多田が裕志の送り迎えをするようになります。ふたりが一緒にごはんを食べたり、買い物をしたりする様子があんまり楽しそうで、このままラブラブになればいいのになぁと思うと同時に、多田は篤也(片想いの男性)のことをどう整理するのかと、もう心配で。

しかし、事態は急展開で、多田は裕志に対する「本気の手前」な気持ちを告白することに。ここで、29歳の多田が "自分は篤也が好きや、けど…" と、心の内を説明してくれるのだけど、裕志としては複雑ですよね。だって、自分は2番目って言われてるんだから。
でも、意外にもあっさり落ちてしまう裕志なのでした(笑)
よく納得したよなぁ?。

さて、これで安泰かと思うと、今度はフランスから兄が帰ってきます。フラリと裕志のマンションに立ち寄ったお兄さんのイラストが、哀愁を誘います。さて、ハスミチェーンを継ぐのは、お兄さん?それとも裕志?(内緒です)

後半、裕志は意地っ張りが減って、ますますかわいく。そして、上述の告白シーンでは、まだまだ余裕だった多田は、心配性になったり嫉妬したりで落ち着かなくなります。そんな多田も、またかわいいです。
(★★★+0.5)

「春の声」の篤也と浩明が、その後も幸せそうでホッとしました。

久我先生の小説のいいところは、登場人物が当たり前のようにボーイズラブを受け入れていないところ。
そうだよね、やっぱり抵抗あるよね? みんながみんなさっさと流されちゃうわけじゃないよね? って、ついつい頷いちゃう。


春の声
久我 有加
新書館 (2003.12)
ISBN : 4403520812
価格 : \588


【こんな話】
桜ビールの営業を勤める岬篤也は関西人。関西から飛ばされて、東京へやってきた。しかし、東京の何もかもが気に入らない。きざったらしい言葉も仕事のやり方も何もかも。一緒にコンビを組むことになった浩明の話す標準語も、厭味に聞こえてむしゃくしゃしてたまらない。
そんなある日、篤也は偵察のために入った居酒屋で、懐かしい関西弁を話すバーテン・多田に話しかけられる。

※「春の声」 「夏の声」 「君の声」 の3編収録。

【ひとこと】
私の周りにも、大阪出身の人が何人もいます。でも、歌を忘れたカナリア…じゃないけど、みんな標準語。関西っぽいイントネーションもちっとも覗かせない。それどころか、「東京に来たら、大阪弁しゃべれなくなっちゃったよ」とヘラヘラ笑ってるような人ばかりです。だから、篤也のバリバリ頑固な関西人ぶりが、カッコいいような鬱陶しいような(笑)

でも、篤也は、東京のやり方や標準語にイライラすると同時に、それが自分の八つ当たりなことも、心の奥底ではわかってたんですよね。多田に、関西弁で話しかけられたり、マンションに誘われたりして、ホッとして気がゆるんでいく傍らで、ときどき少しだけ現実に引き戻されてる。ここの篤也が脆くて、読んでてハラハラです。

一方、東京人の浩明は、この1冊であれこれ変化した感じです。
「春の声」では、篤也をピンチから救う正義の人、そして、一途な愛の人。
「夏の声」では、不安にかられ、嫉妬に狂う、ちょっとストーカーな人。
そして、「君の声」では、少しだけ成長した、愛と包容力の人。
でも、結局のところ、いちばん似合う形容詞は「かわいい」かな。
(ただ、女性にはかなり冷たくて苦笑。特に笑ったのは、p.203の後ろから2行目)

ラブシーン(死語か?)が、すごく丁寧で、まどろっこしいと思う人もいるかもしれないけど、じりじりしてていいじゃないですか♪ ここが冒頭で書いた、"なんとなくBL" じゃないところなんです。本当っぽいな、と思う瞬間です。
(あ、誤解のないように言っておきますが、嘘っぽくてやたらエッチなのも好きです)

多田が、あまりにもしっかりしていて、ついつい引きずられてしまいます。結末はわかってるんだけど、なんか迫力ありすぎて、篤也がとられちゃう、どうしよう!って。
(★★★★+0.5)

もっとラブラブなシーンを入れて、と言われたそうですが、じゅうぶんラブラブです。ソファでイチャイチャするところ(「夏の声」)は、まるで乙女ゲーのワンシーンみたいで、私はとっても萌えました。

主人公には、一応シリアスな設定なんかもあるのです。だけど…(笑)
表紙はこんなにしっとりしっぽりしてるのに。いい意味で裏切られました。


待人は遠くにありて

ふさ十次
大洋図書 (2005.3)
ISBN : 4813009948
価格 : \630


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待人は遠くにありて
待人来たりて
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作家志望の神田透は、家族の反対を押し切り上京、ひとり暮らしを始める。しかし、貧しさには耐えられた透も、孤独だけはどうしようもなかった。そんななか、彼の支えになったのが、文通相手の佐川武士だった。ある日、その佐川が上京することになり、ふたりは会う約束をしたのだが、透はまだ見ぬ文通相手に恋心を抱くようになっていたのだった。

            ※※※※※※

というのが、前述の"シリアスな設定"です。でも、そんな雰囲気なのは、最初の4ページと半分くらいで、佐川の登場シーンまで来て「あれ、思ってたのとちょっと違う?」と。
実は、佐川はヤクザの次期親分(って言い方あってる?)。透との待ち合わせ場所にも、ヤクザらしく舎弟とやって来ます。その舎弟は、なんとかヤクザっぽいんだけど、佐川はフツーのおにいさんなんですよ。それも、純情で、自信なくて、ひとりでぐるぐる考えちゃうタイプ。
で、透があんまり可愛くて、いきなりラブホテルに連れ込んでやっちゃった結果、泣かれて逃げられて、もう大パニックに。舎弟のアドバイスでなんとか立ち直るんだけど、どう見てもヤクザとは思えません。かわいい。

実際、その「組」というのが、電車に9時間も乗らなければいけないほどド田舎にあって、パッと見、共同で農家を営んでる団体にしか見えないんです。親分はヘンだし、舎弟とやらも、最初に佐川と一緒にくっついてきた人+数人しかいないみたいだし、地元の人たちとも和気あいあいとやっていて…。そんなことだから、このマンガは、極道モノでもなんでもありません。純情ボクトツな田舎の青年×ちょっと弱気な作家志望の青年のラブストーリーです。

いろいろ小ネタが面白いので、これ以上は書きません。でも、ここかしこで笑えて、とっても楽しかったです。
(★★★★☆)





そんなバイト、私だったら3分でクビです。


泥棒猫によろしく
たけうち りうと
徳間書店 (2005.1)
ISBN : 4199003363
価格 : \540


【こんな話】
色彩は白と黒、そして銀色だけ、なんの装飾もない、もちろんチリひとつない、そんな部屋を掃除するのが、尚(しょう・高3)の新しいアルバイト。雇い主である有名デザイナーの二十六木(とどろき)は、とりつくしまもないほどの感じ悪さだけど、時給は2千円!
しかし、いつクビになるかと思いながらの初日、掃除が終わってモタモタしているところに二十六木が帰宅、咄嗟に隠れたものの、なんと二十六木は連れの男とセックスをし始めて…。

【ひとこと】
イラストがかわいい感じだからよかったけど、もう少し綺麗っぽい絵だったら、二十六木が凶悪に見えてたかもしれません。なんだか、調子がつかめないまま読み終わった感じ。

二十六木って、恋愛上手ではない…ですよね? 冒頭で、やたらに彼の完璧ぶりを見せつけられたせいで、なんだか勘違いしたまま読んでしまったけど、彼は、隠れヘタレ…というか、ちっとも"隠れ"じゃなくて、恋愛はド下手だと思いました。
とりあえず頭はいいから、常に相手の行動を分析したり、自分の頭の中で定義づけたりはしてる。でも、やることは大いにハズしてます。ヘンすぎ。←一応、褒めことば。

尚がまた、変わってますよね。肝が座っているっていうのかな、動揺してるのに、言葉や態度にはあんまり出ない。それどころか、こっちが、なんでそんなこと言うのっ?!っと突っ込みたくなるほど、淡々とした会話するし。
とかく受けに思い入れしがちな私だけど、尚は妙に強いところがあるから、読んでいても「頑張れ!」という気にはなりませんでした。むしろ、二十六木に叱咤激励?(笑)そんな思いが強かったです。

二十六木にとっては、何もかも初めての経験だったんでしょう。たとえば、尚みたいに、ハッキリものを言う子も、盾突いてくる子も。自分から、執拗に追いかけたりすることも初体験だったと思います。尚を連れ戻そうと、エレベーターで上ったり降りたりするところなんて、およそ二十六木のイメージからは程遠くて苦笑。
そしてなんといっても、"隠れヘタレ"ならではの、おかしなプレゼント作戦ですよ。
尚がお利口さんだったから、プレゼントの主旨をちゃんと理解してもらえたけど、これってどうですか? スマートなやり方? 私はかなりダサイかと思ったんですけど…

そして、忘れちゃいけないのは、二十六木の恋人の朝倉さん。なんだかお気の毒。
恋人の気持ちが、だんだん他の子に向いていくんですもん。問いただせば、開き直ったような答えしか返ってこないし。尚に意地悪したくなる気持ち、すっごくわかります。
愛する人のために(…なのかなぁ?わからん)、大人の選択をした朝倉さんには、ぜひぜひ幸せになってほしいです。

最後に。興味深いのが、尚パパ。息子の外泊を知らせる二十六木のファクスに、「よろしくお願いします」とそっけない返事で、どどーんと圧力をかけてくるあたり、強者です(無意識か、故意か?)
でも、そんなファクスに少しだけビビっている二十六木も、悪くなかったよね。

(★★★☆☆)
もうちょい続きを書いてほしかった。どんなふうにラブラブになるのか興味あるから。

「愛していると言われなければ愛はないと君は思っているわけだ」とか言うんなら、まどろっこしいアプローチはやめてくださいよ。だけど、りうと先生は、このプレゼント攻勢を書きたかったんだよね、きっと(笑)

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扉のセピア口絵だけで、元が取れたと思う私です。
なんだか、芝浦と浩祐はもうどうでもよくて、小林と朱利が気になるばかり。
2冊目からでもオッケーみたいに言われてるけど、ゼッタイ1冊目から読んだほうがいいです。




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名も無きふたり
化学室へどうぞ 3、4
何処にも帰らない
ラストレター(シリーズ外)
rigorism(描き下ろし・オマケ程度)

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1冊目の何が好きかって、主人公の友人・小林と主人公の兄・朱利のカップルでした。だから、今回もそれが気になって気になって。
よかったですよ?。今までは、小林が朱利に気をつかっていたけど、今回は朱利が少しずつ、主導権握りはじめたおかげで、小林が小さな幸せを感じるシーンがいくつもありました。
朱利は3年だから、もう卒業なんです。でも、小林には病気があるでしょう? それを朱利が心配するシーンがいいなぁ、好きだなぁ。
rigorismはすっごく短いけど、朱利が大学生になってからのひとコマ。小林の下の名前がわかります。

さて、メインの芝ちゃん×浩祐ですが、ちょっとシリアスな問題が勃発します。これがちょっと…。というのは、これまでの芝浦と浩祐のストーリーと、新しい展開のシリアスさ加減がなんだかアンバランスなのです。というかね、芝浦がちょっと理解しにくかったです。たとえば表情。このセリフにこの表情でOKですか?って、いちいち尋ねたくなるような感じで。
芝浦が鬼畜であるというのも、意味がないというか、まぁ意味なんかなくてもいいんだろうけど、とってつけたような鬼畜なので、ちぐはぐ感が否めませんでした。
(それ以前に、あまり鬼畜ではなかったけど)

「何処にも帰らない」は、浩祐と小林が1年だった頃の話。菊池くんという友人が出てきます。境遇は違うけど、寂しさを抱えた少年ふたり ?小林と菊池? のお話です。
ラストがちょっと物足りないんだけど、ソフトな雰囲気は好きです。

「ラストレター」は、まったく別の作品です。
高校卒業後、上京した男が、20年後に故郷に帰る話。関係はもったけど、多分恋人ではなかった男性の思い出を訪ねて行くんですが、詳しくは読んでね。
私が小学校の頃、こんな感じの、もの悲しいマンガが多かったような気がします。こういうの、苦手なんですよ?。勘弁してください。

(★★★★☆)

朱利がね…、私の好きなあるマンガのキャラとかぶるんです。もう、声までそのキャラの声で聞こえます。違うのに!

続き(完結編?)が、マガジンBE×BOYに載ってるのかしら。
私、雑誌は買わないんです、というか、買わないように頑張ってるんですが、これは読みたいなぁ。

龍之介、いい子そうなのにな。


歪んだ熱
金沢 有倖
白泉社 (2005.1)
ISBN : 4592874188
価格 : \610


【こんな話】
探偵事務所の仮所長・土師 巴(はにし ともえ・21歳)は、16歳から3年間、ある男に軟禁生活を強いられていた。当時、頼るものをなくして困っていた巴は、実業家の八貴 竣(やつき しゅん)に拾われ、精神的にも金銭的にも、申し分ない待遇を受けていたのだが、ある日突然、豹変した八貴に強姦され、そのまま軟禁されたのだ。
3年後、巴は八貴のもとから逃げ出したが、その八貴が依頼人として事務所に現れたから大変。どうなる巴?

【ひとこと】
書き出しは、巴が軟禁されていた頃の夢から目覚めるところから始まるので、ああ辛い過去があるんだなぁ、シリアスな話なのかなぁ、と思うんだけど、その直後から始まる、探偵事務所での様子があまりにも楽しそうなので、あれ?という感じ。

その探偵事務所に、龍之介くんという高校生バイトがいるんです。この子が、巴を狙っていて、もう大っぴらに「エッチさせてください」とか「犯したいんです」とか…。
嘘かホントかわからないくらいカラっとしてて(でもゼッタイ本気)、かわいい年下攻めクンになりそうで、こっちとハッピーエンディングなるのかとうっかり勘違いしました。

そこへ、かつての飼い主・八貴が乗り込んできて、せっかく逃げのびていた巴を連れ戻してしまうわけです。もうこのあたりで、八貴がただの乱暴者ではなく、歪んでいるとはいえ巴のことを愛しているのはわかるんだけど、巴の気持ちがよくわからないんですよね。(以下、何もかもネタバレ)
巴の口から、いろいろと心情が語られるんだけど、信頼していた八貴に裏切られて絶望するも、恩があるから逃げられなくて、だけど恩だけかというとそうではなくて、それが愛情へと変わっていって…。
結局、八貴の仕事が忙しくなって、外泊が多くなり、寂しさに耐えられなくなった巴が、八貴の気を引くために家を飛び出した…のが真実らしいんですが…。

うーん、その辺があまり説得力ないというか。八貴のほうが、まだ納得できます、わかりやすい。早い話が、単なる「独占欲」だけですから。それに比べて、巴は思いつきで喋ってるようで、何から何まで薄っぺらく感じられちゃうんです。もっと、せつなかったり、悲しかったりしたことを、切々と話してほしかったなぁ。

龍之介くん、変人だけど真っ直ぐでイイ子ですよ。八貴の部下・石岡さんや、事務所のスタッフも魅力的です。でも、出てくるのは最初だけだから、とっても残念。龍之介があれこれ絡んできても、話が面白くなりそうだったんだけどね?。
(★★★☆☆)

もうすぐ、「続・化学室へどうぞ」が出ます。


化学室へどうぞ

本庄りえ
ビブロス (2003.11)
ISBN : 4835215192
価格 : \590


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化学室へどうぞ
化学室へどうぞ 2
君だけが僕を奪い去る
王様のレンズ
重罪
僕は悪魔に恋をする
おまけ 1・2

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◇化学室へどうぞ(?2)
化学部の顧問・芝ちゃんこと芝浦先生と、部員の浩祐くんの話。
部員が5人いるんだけど、出席するのは浩祐のみ。
浩祐は芝ちゃんが大好きで、先生も浩祐が…。

設定だけ聞くと、どこまでもイヤらしそうですが、それほどでもありません(私的基準)。浩祐があまりにも純すぎるし、なんといっても場所が場所(学校)なんで、芝ちゃんも抑えてます。
アヤしいながらも、浩祐を大事にしてる芝ちゃんが素敵です。

浩祐のお兄ちゃん・朱利がかわいいです。弟が芝ちゃんの餌食になるんじゃないか、心配で心配でしかたないんだけど、自分の身にも危険が迫っていて…(笑)

◇君だけが僕を奪い去る
上の話の番外(続き)
浩祐のクラスメイト・小林に迫られる朱利、の話。
ギャグ路線で終わるかな、と思ったのに、小林のあるひと言が胸にズンときて泣きそうになりました。
(以下ネタバレ)

実は、小林は脳に障害があるのです。記憶することが難しくて、道を忘れたり名前を忘れたり…。でも、そんな小林が「あなた(朱利)のことだけは忘れないんです」って。
えーん、泣ける。そこからの数ページがせつなくて。
朱利のそっけない優しさにホッとします。でも、最後はまたギャグなんだ。

◇王様のレンズ
大学生同士。ちょっとせつないほのぼの系。

◇重罪
亡き父の愛人・紳一郎と同居することになった竜也。
母を悲しませた男をいつか殺してやる、と紳一郎をいたぶり続ける竜也だが、意外な真相を知って…。

これを読んで、竜也と紳一郎が何歳なのか、さんざん考えちゃいました。10歳違うくらい?
読んだ人はみんなそうなんじゃないかなぁ。

◇僕は悪魔に恋をする
7割ギャグ。
明るく元気なクラスメイト・嶺につきまとわれる禅太。「なんの恨みがあって俺に…?」
メガネ姿がオタクっぽい禅太が、嶺にいじられる様子がおかしくてしょうがないです。ラストの禅太が、キャラ違っちゃってるのがまた可愛いよ。

(★★★★★)
ぜんぶよかった。


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ほもほも日記

本屋でこの本を手にしていたら、ポンと後ろから肩を叩かれました。振り向くと「一緒に買ってあげるからかしなさい」と父。と、と、とんでもないっ!と思ったけど、この表紙ならまぁ平気?(平気じゃないだろ)と手渡しました。でも…、レジに並んでいるあいだ、父がカバー裏のあらすじを読むんじゃないか、中をめくってヤバいイラストを見るんじゃないか、もう気が気じゃありませんでした。


手を伸ばせばはるかな海
崎谷 はるひ
角川書店 (2005.2)
ISBN : 4044468087
価格 : \620


【こんな話】
なんでもできる弟や、自分をダメな人間扱いする母のもとを離れ、湘南のレストランに職を見つけた瀬里。しかし、慣れない仕事に毎日失敗ばかり。それに、店長の藤木やスタッフの真雪とは自然に付き合えるものの、厨房スタッフの大智にはどうにもなじめなかった。そんなある日、店に弟の和輝が現れて…。

【ひとこと】
「目を閉じればいつかの海」の"可愛いバイト君" 瀬里の話です。
瀬里は、行動こそ頼りないけど、頭の中や心の中はしっかりしていて、周りを観察しながら自分でこっそり突っ込み入れたりして、傍から見ると愉快な子です。単に可愛いだけじゃない、そんなところを、大智も好きになっちゃったんだと思います。

でも、大智ってこんなにカッコよくて甘い感じの青年だったっけ。もっと、粗っぽくて、ガテン系の子だったような気がして、「目を閉じれば…」を読み直してみたんです。
その結果、瀬里みたいなタイプを前にすると、誰でも優しく「守ってあげたい」みたいな気分になるのかな、という結論に落ち着きました。すんごくカッコよくなっちゃったよね。

かな?りじれったいです。ラブラブになるのは、半分よりあとだし。
でも、ふたりが結ばれるのは、私の大好きな風邪っぴきシチュエーションだし、大智は優しいし、瀬里は可愛いし(でも、言うことはちゃんと言ってるような…)満足です。
瀬里はこう見えてしっかり者だし、弟の和輝と話すところでは包容力もあることがわかったし、大智とは主導権入れ替わりながらイーブンでやってけるんじゃないかな。
で、大智がふら?っと海外に行くときは、お店なんかどうでもいいから、一緒に着いていってあげてほしいです。
(★★★★☆)

次は、和輝の話になるのかな。お相手は真雪? だけどそれじゃBLじゃないしな…。もちろん、真雪ちゃんにも幸せになってほしいです。なんの嫌がらせか、周りがホモばっかりでかわいそうだ(笑)


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80-one's!



目を閉じればいつかの海
崎谷 はるひ
角川書店 (2004.10)
ISBN : 4044468079
価格 : \600


【こんな話】
藤木が店長を務める湘南のレストランに、ある男がやってきた。それは、10年前に別れた恋人・嘉悦だった。前途ある嘉悦のために、藤木のほうから一方的に別れを告げて姿を消したのだが、本当は今も彼のことを忘れられずにいた。
突然の再会にとまどう藤木に、嘉悦は「俺にまだチャンスはあるのか」と聞いてきて…。

【ひとこと】
19歳の若者が、相手の将来を考えて身を引くなんて、なかなかできないことです。しかも藤木は、自分が全面的に悪役を引き受けてるんだから、なおさらです。悪態つきながら、心の中では"ごめんね"って謝ってる藤木がかわいそうでした。
が! 実は、ここの藤木って、ちょっとカッコいいと思ったりする私です。

そして、10年後。"ブルーサウンド"(店名)で働いている藤木は、すっかり大人。従業員の信頼も厚いし、仕事ぶりもなかなか、身のこなしも爽やかな好青年になりました。でも、明るく楽しそうにしていても、心の片隅には嘉悦のことがひそんでいるようで、カラ元気みたいで痛々しくて。
だから、嘉悦と再会してから、急速に崩れていく藤木を見て、やっとホントの藤木がわかったような気がしました。

誤解して空回りする藤木と、一生懸命説得しようとする嘉悦とのやり取りは、よくあるパターンだけど、このふたりが一緒にいるところが好きです。なかなか先に進まない感じがね、またいい。で、最初は、よそよそしく敬語で話してる藤木が、こらえきれなくなったとたん、急に言葉も態度も子どもっぽくなるところが、あら今までの藤木はなんだったのよ、って感じで可愛いです。

店のスタッフ・大智と真雪も、いい味出してます。
最初は藤木と嘉悦との関係をよく思わなかった大智と、好きなら突っ走っちゃえ!という真雪。考えかたは違うけど、ふたりとも藤木のことが好きで、親身になってあげてて、藤木のほうもふたりに甘えてるという、すっごくいい関係です。
特に真雪ちゃんが気持ちいい!私はこんなにカラっとしてないけど、考え方が似てるせいか、すっごく好きになりました。BL本に出てくる女性って、なんか邪魔くさい人も多いけど、彼女はいいなぁ。

ふたりが再会してからの雰囲気は、嘉悦だけが大人になって、藤木は19歳のまんま…そんな感じです。藤木らしくていいけど。
(★★★★☆)

藤木が高校生だった頃、偶然、嘉悦と電車に乗り合わせるところが好きです。降りる駅が来ても降りずに、無言で20分も乗り過ごしていた藤木の気持ちを思うと、若いっていいなぁ?って。

この初々しさは、まさしく鹿住ワールドです?。なんだか初心に返りました、BLの初心に。出てくるのは、三つ子くんと、その同級生とお兄さん、そして、お兄さんの友だち…と、男の子ばっかり。




【こんな話】
三つ子の長男・幹は、他のふたり(翠・葉)よりも背が低く、また顔つきも少し違ったり、と日頃から疎外感のようなものを感じていた。しかも、翠と葉が異常に過保護なのだ。することなすこと、すべてをふたりに見張られ、口出しされっぱなしの幹だったが、ある日、同じクラスの夏海が声をかけてきて…。

【ひとこと】
こんな兄弟、いるんですかぁ。翠と葉の行動も言うことも、ひとりっ子の私にはとうてい理解できる範疇ではありません。
休み時間のたびに幹の様子を見に来たり、帰りが遅いといっては怒ったり、友だちができれば邪魔するようなことをするし。どうして幹は、もっとガツンと言ってやらないんだろう!と腹が立ちました。
でも、少しだけ、羨ましいとも思う私です。もし私にきょうだいがいれば、幹が「ガツンと言わない」理由がわかるのかな、と。

翠も葉も、干渉するという以前に、結局は幹と一緒にいたいんだと思います。「頼りないから心配」「ひとりぼっちだから心配」と口うるさく言ってたのも、100%そう思っていたわけじゃなくて、幹にくっついてられる理由付けっていうかね。
そんなふうに考えられるようになってからは、翠と葉がかわいく見えました。特に、葉がたたみかけるように幹を言いくるめるところを、もっと読みたいです。

さて、冬樹(と夏海)。
優しいだけの男はいまいちなので、夏海があとからいろいろ暴露してくれて、ひと安心。そうそう、大学生なんだから、あの手この手つかっていいんですよ。
私が好きなのは、夏海が「泣き真似も上手いから、同情しないように」って忠告するところ。過去に、どんなシチュエーションで、泣き真似したのか、ぜひ知りたいわ。

コバルトだし(最近はそうでもないか)、恋が始まったか始まらないかのところで話が終わっています。他の作家さんなら、序章50ページくらいで書いてしまいそうなことが、丁寧に1冊かけて書かれている感じですが、焦れったくはないです。
三つ子がそれぞれ怒っている様子が、そりゃ可愛いかったです。
(★★★+0.5)

もうちょい進展してほしかった。


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B-Life.SS

ほのぼのあったか。


ライバルに気をつけろ

やまかみ梨由美
徳間書店 (2005.3)
ISBN : 4199602720
価格 : \560



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ライバルに気をつけろ
ライバルに気をつけろ 2
恋したっていいじゃない
すきすき

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「ライバル…」は、高校生・国見×大学生・廉。
廉は、いとこの栄が好きで、やっと想いを告げる決心をしました。しかし、いざ告白!しようとしたら、目の前で栄のクラスメイト・国見が告白していた…という話。

国見のほうがずっと大人で、ピーピー騒ぐ廉を少し上から見下ろしてる感じです。実は、ふたりが好きな栄にはもう恋人が。そう、国見はすでに栄にフラれていたのです。あ、もちろん廉もね。(栄の恋人もやっぱり男、っていうのがちょっと笑っちゃうんだけど、今回はほのぼの話だからOK)
だから、廉が国見のことを "ライバル" 視していたのに対して、国見は心の中で「俺ら、フラれたもの同士なんだぜ」って思っていたのかも。
いじらしい廉を、カッチョいい国見が引っぱって引っぱって、ハッピーエンドです

あ、そうそう。栄が笑えるんです、"知らぬが仏" なんだもん。

続編は、ますます余裕かます国見と、相変わらずかわいい廉。
国見がね、「廉さん」って呼んでるのが、なんだか聞こえてくるような気がして。いい雰囲気なんだなぁ。
そして番外編。ギャグだけど、このふたりはずっとこんな感じでいくんじゃないかな。

                 ∴∴∴∴∴

「恋したっていいじゃない」は、同級生・祥太×同級生・芽惟。
祥太と芽惟は、大学進学を機に同居することになります。祥太はずっと芽惟のことが好きなんだけど、芽惟には彼女がいるというシチュエーション。(実はその彼女も同級生)
芽惟が頼りなさすぎて、これってどうなの!?って感じなんですけど。でも、かわいくて、読んで楽しくなる話。

「すきすき」は、大学生同士のカップル。
ラブラブな二人の、ないものねだりなお話です。攻めの俊和がいいです。不器用で、突っ走ってから後悔する、こういう男の子は可愛いわ。
(★★★★+0.5)

ほのぼのした気分を味わえるかと思ったら、かなりしんどかったです。


抱きしめて、恋を教えて
大鳥 香弥
幻冬舎コミックス (2005.1)
ISBN : 434480516X
価格 : \898




【こんな話】
和也には、付き合って2年半になる恋人・剛がいた。剛は、和也と付き合う一方で、女性ともとっかえひっかえ関係をもっており、それを和也も知っていたのだが、別れる勇気もなく我慢をかさねていた。
そんなとき、和也は初めて、剛の浮気現場を目撃してしまう。思い悩む和也に声をかけたのは、喫茶店のマスターだった。

【ひとこと】
和也は、剛のことが好きで好きで、やっと告白して付き合ってもらった、とあります。好きになったきっかけは、剛の見せたちょっとした優しさ。だけど、この剛、冒頭からとってもイヤな奴です。これ見よがしに、女性とイチャついたかと思うと、「好きなのはお前だけ」みたいな陳腐なことを言って。
いったい和也は、この男のどこが好きなのかしら、と不思議でした。

そして、その浮気相手・千春の登場。
千春の何が腹立つかって、剛と千春、剛と和也だったら、男同士の剛と和也が別れて当然だと思っているところです。まあ、少々事情はあるのですが。
そして、そんな千春に対して、最初は強気だった和也が、最後には千春のために身を引こうと決心するのも、なんだか物わかりよすぎて残念でした。おひとよしで優しい子なんです、和也って。

さて、そこへ優しく手を差し伸べてくれるのがマスター。大人の素敵な男性です。和也には、この人のほうが絶対合うと思います。
でも、ちょっとだけ意地悪をいうなら、彼がもうひとつの職業(伏せておきます)をもっていなくても、ふたりは結ばれたかしら? なんてね。

さて、そんな意地悪な考え方をしていたから、続編の「未舗装道路の歩き方」には、ずいぶん不安にさせられました。元カレ今カレが入り乱れ…、いや、もっと深刻。
こういうのは珍しいです。おおかたの場合、続編はラブラブイチャイチャしてるもんでしょう? 読んでいて辛かったです。
そして、ここでも気になったのは、和也の人のよさ。そんなんじゃ、世の中渡っていけないよ、と思います。それとも、私が意地悪すぎるのかしら。

カバーに、「辛い恋を乗りこえ、運命の人に出会うセンシティブラブストーリー」とあるように、最後は "一応" ハッピーエンディングです。あ、でも本人たちはベリーハッピーって思ってると思います。私が、後ろ向きなだけです。
(★★★☆☆)

新人作家さんです。あとがきに、ダンナさまと、義理のおねえさまに、BL執筆をカミングアウトしたときのことが書いてあって、楽しかったです。もう、続編ができあがってるそうです。どうか、心の狭い私を、その続編で納得させてください。

そういうシュミだったんだね、前原。


嵐を呼ぶ台風!?
烏城 あきら
二見書房 (2005.2)
ISBN : 4576050044
価格 : \590



【こんな話】
十数年ぶりの渇水にみまわれた喜美津化学。水がなければ、工場は動かない。生産調整どころか、あわや、生産中止?
前原が試作中の冷却器を見切り発車で導入したりするものの、問題は山積みだ。
しかし、働き詰めの弘を、木崎や江夏が黙って見ているわけもなく…。後ろ髪ひかれつつ夏期休暇に突入した弘だが、なんと大忙しのはずの前原が、ハンドメイドの拘束具をもって登場! 弘をベッドに繋ぎ…

【ひとこと】
あれ?!"理性が気持ちに追いついた"って言ってたのに、前原ってばどうして?!(笑)
まったく、どんな顔して、拘束グッズなんか作ってたのかしら。弘にさんざん拒まれて、頭に血が上っちゃったんでしょうね。鼻息荒くして、せっせと作業してる様子は、もう想像するだけで暑苦しいです。しかも、そのグッズを肌身離さず持ち歩き、激務の合間をぬってヤスリかけてるんだから。普通に考えたら、すっごい変人だけど、前原だから、まぁ許す。

だけど弘もなかなか落ちないヤツっていうか。
「ここじゃ嫌だ」(by 弘)も、「お前が誘ったんだろ」「誘ってなんかない」のやり取りも、もう何回聴いたことか。そんなだから、繋がれちゃうんだよ?。
さすがに3冊目ともなり、弘も、自分の中に渦巻く欲望をかなり自覚してきてはいるんだけど、前原にしてみれば、まだまだ屁みたいなもんで。
弘のさらなる覚醒を期待します。

弘の両親、いい人たちでしたね、特におかあさん。この人なら、ふたりの関係をわかってくれるかもしれません。おとうさんが、拘束グッズを見つけて「お前のか?」って聞くところ、最高でした。でも、このおかあさんだったら、ホントの用途を知っても、あら便利ね、で済んじゃったりして…。そんなことはないか。

さて、この「許可証シリーズ」は、ラブラブパートとワーキングパートに分かれています。今回のワーキングパートもかなり読み応えありました。冷却器だ、復水器だ、と置いていかれないように、頑張って読んだのですが、今回はやや難解でした。私だけかもしれませんが…。
でも、それでも面白いのが不思議です。

後書きを見たら、ついにドラマCDになるとのこと。え?、これだけはドラマ化できるまい、と思っていたのに。ワーキングパートがどんなふうになるのか、不安?。
(★★★★+半分)

こんなに会社のために一生懸命になれる人って、どのくらいいるんだろう。
つねに、全力投球から2割引、みたいな私は、ふたりの爪の垢でももらって飲んだほうがいいのかもしれません。


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燈香亭
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