ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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雑誌に掲載されたときに、本編は読んだんですけど、こんなにいいお話だったっけ!?
こんな私でも、日々成長してるんですね。あのときには、心情を汲み取ってあげられなかったキャラに涙々でした。




【こんな話】
小学4年生の始業式、広久 (ひろひさ) は新しいクラスメートの侑 (ゆう) に声をかけられた。そして、侑の整った顔立ちにしばし言葉を失ってしまう。初めて誰かを 「可愛い」 と思った瞬間だった。
その後、すぐに侑は転校してしまい、人気者だった侑もみんなに忘れられていった。広久にとってもそれは同じだった。
しかし6年後、広久は進学したばかりの高校で 侑の姿を発見する。

【ひとこと】
広久は、おとうさんと弟の3人暮らし。家事は広久の役目で、朝早くから洗濯に掃除、2人分のお弁当を作り、夕飯の支度だってします。
それだけでも立派ですが、さらに彼の生活ぶりが素晴らしいです。ほかの人はどうだろうと、自分は自分、いつも正しくあろうとする広久はとっても偉くて、頭が下がります。
でも、ちょこっと頑張りすぎかな。

若い頃って、どうしてもうわべだけを見てしまいがちじゃないですか。
見てくれに誤魔化されて、真価を見極めるところまで気が回らない。
でも反対に、誤魔化されたままでも構わない、楽しければいい! と思える年頃でもあるんですよね。

そんな世代の中で、悲しいかな広久は、みんなの目にはカッコ悪く写ってしまいます。
先生に当てられもしないのに予習してくる、みんながサボっている仕事を引き受ける、携帯を持ってない… よくよく考えてみれば、なんにもカッコ悪くない、むしろ、よいことのほうが多いのに…です。
これってよくわかる。マジメがカッコ悪いって感じた頃って、私にも確かにあったもの。

でも、そんな広久も、やっぱりみんなと同じ高校生でした。
携帯なんか要らない、友だちと同じじゃなくたって構わなかったのに、侑のことを好きになってちょっと心のバランスが崩れたら、そのままなし崩しにズルズルと引きずられていっちゃった。
やっぱり自分も携帯が欲しかったし、ずっとみんなと同じようにしたかったんだって、広久が自覚するところがかわいそうでたまりませんでした。

そして、侑。
侑は、母とふたり暮らし。
広久と違って、人付き合いもそつなくこなす人気者。だけど、どんなに楽しくやっていても、人の気持ちまではわかろうとしなかったのかな。
人を嫌いになることもないけれど、好きになることもない。
もしかしたら、人に優しくする方法も知らなかったのかも。だから、広久のためを思って、桜田さんと付き合ったりして… この不器用さが泣けました。

でも、桜田さんは侑と付き合ってよかったね。この若さで、真の男の価値がわかったでしょう?
彼女が広久に告白して断られたとき、すっごく恥ずかしい気持ちだったと思うんです。たぶん、断られるとは思ってなかった。私が桜田さんでもそう思う (笑)
その恥ずかしさを最初はとりつくろってた彼女が、ちゃんと広久のことを褒めてあげる。ここが、すごく好きです。

関係は 侑×広久だけど、普段は広久のほうが優位かな。
広久が侑に 「青少年の正しいあり方」 について指南しそう。侑も、はいはいって言うこと聞きそうです。
ふたりに習って、クラスの子もみんなイイ子になっちゃったりして。

でも、まだまだ侑はわかってないなぁ。
たとえば、桜田さんとはもうとっくに別れたのに、まだ 「亜矢」 って呼んでる。
そんな小さなことでも、きっと広久は気にしてるだろうなぁ、と思うんですけどどうでしょう。

(★★★★☆)


広久は、侑や桜田さん (梅野くんもかな?) に、カッコいいってわかってもらえたけれど、
現実の世界にいる、たくさんの "ヒロくんたち" は、きっと誰にもわかってもらえないまま、青春時代を終えてしまうんでしょうね。
そんな子たちが、15年ぶりにクラス会で会ってみれば、すっごくいいパパになっていて、あ?もったいないことした?って思ったり思わなかったり…
人生、そんなだよね。

読んでくださってありがとう


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え?、どう決着をつけるんだろう。
そんな挑戦的な気持ちから、この本を買いました。
だって、整形して別人のふりしてるのに、またしても同じ人から好きって言われちゃうなんて。どう転んでも、整形した側が立ち直れそうもないじゃないですか。
でも、すべて解決!スッキリしました。


夜明けには好きと言って
砂原 糖子著
幻冬舎コミックス (2005.9)
ISBN : 4344806387
価格 : \580




【こんな話】
子どもの頃から、自分の顔が嫌いで、いつも下を向いてばかりだった一葉。
大人になっても、ろくに人の顔を見ることもできず、学校でも職場でも浮いた存在になっていた。
そんなとき、交通事故にあい、顔面にもひどい傷を負った一葉は、顔を整形、名前も変えて、新しい人生を歩み出すことを決心する。
しかし、面接のために訪れたホストクラブのナンバーワンホストは、中学時代の同級生 黒石だった。
実は、一葉はこの黒石に告白され、少しだけ付き合ったことがあるのだった。

【ひとこと】
付き合ったことがある、といっても、黒石が一葉に告白したのは、賭けに負けての罰ゲームでした。ふたりの付き合いは、黒石の引っ越しでおしまいになったのですが、一葉はあとでその事実を知り、当然のことながら黒石を恨み続けてきたのでした。

しかし、憎き男に再会し、今こそ復讐を! と誓った一葉に、再び黒石は 「好きだ」 と言ってくる。
黒石の様子で、昔の付き合いが単なる罰ゲームでなく、黒石が本気で一葉を好きだったことは薄々わかるし、いくら顔が変わっていても、名前が違っていても、黒石は一葉だと気づいているのも確かなんです。
なのに、一葉に 「俺のどこがいいの」 と訊かれて、なんで黒石は 「顔」 なんて答えたのか、もう理解に苦しみました。
せっかく、一葉の心が柔らかくなりそうだったのに、なんてこと言ってくれたんだ、って。
でも、それは一葉の "新しい顔" が好きという意味ではなかったんですね。

(以下ネタバレって… 今さらか)
まったく違う顔に整形した、と思っていたのは一葉だけで、実は、事故でくずれてしまった顔を前と同じように直しただけだったのです。
整形するときって、お医者さんに こうしたいああしたいって希望を言うでしょ。一葉は無意識に、元通りにしてくださいってお願いしてたんですよね。
これがわかって、胸のつかえがとれてす?っとしました。

いつまでたっても本当の自分を出してくれない一葉に、黒石が中学のときのことを淡々と話すシーンがあります。
確かに、最初は罰ゲームだったけれど、すぐに本当に好きになったこと。自分が引っ越したあと、一葉に罰ゲームだったことがバレたと聞いてもどうすることもできなかったこと。そして、それを詫びることができなかったのを後悔していること…。

黒石は 「お前、一葉なんだろ」 って問い詰めたかったに違いないし、一葉のほうも 「実は俺…」 って打ち明けてしまいたかったんだと思います。でも、ふたりとも言い出せない。
ここを読んで、あまりの重苦しさ、悲しさ、閉塞感に、思わず叫び出しそうでした。

ストーリーについては、このくらいで。

ホストクラブが舞台です。
BL本には、ホストクラブはつきもの(?) ですが、わりと都合よく、きれいに描かれてることが多いものです。ホストの自宅は、たいてい高級マンションで、飲むもの食べるもの着るもの すべてがギラギラしていたりします。
でも、この話はちょっと違うのです。汚いところ、臭いところ、そんなところが目立ってます。働いているホストたちもまた然り。
そこがよかったです、 味がありました (もちろんギラギラも好き)

金ひかるさんのイラストも素敵なんですよ。特に、黒石。
実際は、ただのうざったいチンピラ風情であろう、金崎ですらイイ男に見えてきます。
だけど、表紙は美化200%かなぁ。
このふたり、きっとホストっぽいようでホストっぽくない、ちょっとハズした感じなんだと思います。
表紙はちょっとカッコよすぎ (笑)
(★★★★☆)


それにしても、黒石。
中学のとき 「お前の顔が好き」 って言ってくれてたらよかったのに。

外見はクマ! ってあったけど、そこまでじゃないと思う…


ミスター・ロマンチストの恋
砂原 糖子 著
オークラ出版 (2002.6)
ISBN : 4872789733
価格 : \880


【こんな話】
生徒会長の千野は、背が高くて カッコよくて スポーツ万能で もちろん勉強もできるから 女子にも大人気。
でも、本人にしてみれば、そんなこと嬉しくもなんともないどころか、むしろ迷惑で…
なぜなら、彼は一年年下の有坂くんに恋心を抱いている とっても乙女な男の子だったのですv

【ひとこと】
なんといっても、千野くんの乙女っぷり (&ドジっぷり)です! 想像をはるかに超えていました。

少女マンガが好きだったり、占いの結果を気にしたり、書いたはいいけど渡せずじまいのラブレターを大事にしていたり…、ここまで来るとちょっと気持ち悪い? と思ってしまうのですが、些細なことで胸を痛める千野くんがなんだか不憫で、応援せずにはいられません。

この話は、有坂くんが優しい男の子でよかった! これに尽きます。
もし、有坂くんがイヤな奴だったら、学校中に千野の正体をバラしちゃったかもしれません。そんなことになったら、千野は自殺しちゃったのでは!?

だけど、千野が、どんなに女々しくても、夢見る夢子ちゃんみたいでも、有坂くんはいつもイヤな顔ひとつしないで (驚いてはいたけど) 「そうだね、千野さん」 って。ああ、優しいなぁ?

私が好きなのは、初詣に行くところ。
"カップルで渡ると破局が訪れる" といわれる橋を、有坂くんが渡ろうとしたのを見て、千野はもう大パニック!
ここがかわいいの!
いまどき、女の子でもそんなジンクス、小馬鹿にしてそうなのに。

そんな千野だから、初エッチもハズしまくりです。
さすがの有坂くんも怒るかな? と思ったけど、やっぱり怒らなかった。
とってもとっても仲良しなふたりなのでした。
(★★★★☆)


千野の親友 朋巳の心中やいかに。
やっぱり、少しは嫉妬してるよね。

結局、どうだったのか、どうなったのか、すごく気になる。


斜向かいのヘブン
砂原糖子 著
新書館 (2005.8)
ISBN : 4403521126
価格 : \588


【こんな話】
九條の斜向かいに座る主任の羽村は、真面目で無愛想で、人付き合いもあまりしない。
しかも、吸血鬼だそうで。
そんな羽村の目を覚まさせようとした九條は、一緒にランチをとったり、飲みに行ったりするうちに、羽村の意外な一面を知り…。

【こんな話】
「俺、吸血鬼だから」

思いこみの激しい、かわいそうな人の話かと思いました。
でも、思いこみじゃなくて、本当に吸血鬼…? だったのかなんなのか。

前にも、何かの作品の感想で書いたような気がするんですが、BLってある意味、生々しい恋愛ものでしょ (ファンタジー要素もじゅうぶんだけど)
最初から、「これは人外ものです」 ってわかっていればいいんだけど、この本のようにどっちつかずの雰囲気だと、調子が狂っちゃいました。私だけかな。

中学のときに、自分は吸血鬼だと自覚、それ以来、殻に閉じこもってきた羽村。成長をみずから止めてしまったため、純粋なんです。子どもみたい。
そんな羽村のことを、九條は面白がったりからかったりしないで、根気よく説得しようとするんですが、優しいんだか酔狂なんだか、十字架を握らせてみたり、ニンニク料理を食べさせてみたり…。

ここの不毛な会話が、面白いです。
会社では、しかめ面して仕事してる羽村が、九條と一緒だとやけに饒舌なんですよね。羽村は、人が苦手でも、話すのが嫌いなのでもなくて、話さないように自粛しているだけだったのです。
なぜってそりゃ、吸血鬼だからです、へへ。

「営業は楽しいよ。最初から付き合いの幅も決まってるから、楽だ」

羽村は、そんなふうにお膳立てされた人間関係の中でしか、話すことができなかったんですね。私も、人付き合いが苦手なほうなので、このセリフは印象に残りました。

羽村の実家で、彼の過去が明らかになるところ。
正直いうと、それまでは軽い気持ちで読んでいたので、いきなりズドンと蹴落とされた気分になりました。
4?5歳になってから親に捨てられて、それで野犬に襲われるって、そんなかわいそうなことってあるでしょうか。
羽村と九條で布団を並べて寝るシーンが大好きです。

しかし。ああよかった 普通のほのぼのストーリーだったんだ… と思ったのも束の間、一波乱、二波乱。やっぱり吸血鬼なの?
せっかく波に乗ったのに、また調子狂っちゃった私は、吸血鬼ネタは脇において、ふたりのラブな話だけを楽しむことにしました (笑)

続編の 「隣りのヘブン」 では、羽村がホントに可愛い!
九條は、いつ羽村を取られるか、ヒヤヒヤの毎日でしょうね。
ほら、結構ホレっぽいでしょ、羽村って。
(★★★☆☆)


砂原先生のお話は、少し前に「小説ディアプラス」で読んだ、高校生の再会モノに続き、2回目でした。どっちも面白かったので、今までの作品も買ってみようかなと思ってます。
何かオススメありますか、よかったら教えてくださいませ。

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