ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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シュークリーム。しっとりタイプと、カリっとタイプと、どっちが好きですか。
私は、しっとりタイプで、中はカスタードクリームだけのがいいです。


彼のあまい水
神奈木 智
幻冬舎 (2005.7)
ISBN : 4344806026
価格 : \540


【こんな話】
高3の百合沢 史希 (しき) は浮かれていた。久住迅人 (くずみ はやと) という7歳年上の恋人ができたからだ。パティシェである久住の店でラブラブな時を過ごす二人。そんなある日、史希は久住を押し倒したが、問題発覚。史希も久住も 「攻め」 だったのだ!

【ひとこと】
「攻め」 だったのだ! … というのが、面白いかと思って買いました。でも、読んでみたら、肝心の 「問題発覚」 の部分が恥ずかしくって恥ずかしくって。
「今、おまえ何しようとした?」 のあたりから、背中にイヤな汗かきながら読みました。

この出来事だけでも、ぎくしゃくしてしまった二人なのに、お互いの元カレ (カレでいいの?) がもう本当に余計なことをしてくれます。
史希は、久住に告白する際、ついうっかり 「男を好きになったのは初めて」 と言ってしまうんですけど、実はその前にクラスメイトの望と付き合っていたんです。どうしてウソをついたかというと、まさか久住がゲイとは思わなかったから。もっともです。
でも、望がわざわざそれを暴露しに来ちゃうわけです。

悪気があってのことじゃないので、久住もちゃんとわかってくれたものの、一難去ってまた一難… 今度は久住の元カレ 重夏 (しげか) が、しゃしゃり出てきます。実は、重夏は義弟なんですが、このあたりがまさに人生いろいろで、久住と史希はこのまま破局して終わりなんじゃないかと、何度思ったことか。

とにかく、久住も史希も意地っ張りすぎです、「なんとかなるさ」 って考えることができないんですよね。そして、お互いそれがわかってるから、余計にたちが悪い。
でもね、久住が史希のこと、すっごく好きなんです。久住自身もびっくりするくらい。
もちろん、史希も久住のことが好きなんですけど、やっぱり高校生だもんね、突っ走ることしかできなません。そこで、久住がいろんなところで折れてくれるのです。
最後は 「受け」 に転向だってしちゃうし。

その、久住の 「受け」 初体験の模様(笑)がまた、読んでて恥ずかしいです。
ほんの数ページながら、身もだえするくらい恥ずかしかったです (ちょっとおかしい私)

神奈木先生が、あとがきで "タイトルに輪をかけた甘いお話" とおっしゃってるんですが、ほんとに。
二人のキャラそのものは、まったく甘くないんです。なのに! というか、だからこそ… なんでしょうけど。
(★★★☆☆)


望が、可愛いです。
続編があったとしても、はた迷惑なヤツでしかないんでしょうが、気になってしかたありません。
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誰が好き?


御所泉家の優雅なたしなみ
神奈木 智
徳間書店 (2005.7)
ISBN : 4199003509
価格 : \620



【こんな話】
天涯孤独な身の上から一転、由緒正しい名門 御所泉家の遺産相続人に指名されてしまった晶 (あきら)。その次期当主になる条件は、三ヶ月後に控えた一族お披露目の式までに、完璧な紳士になること ─。そんな晶の教育係に指名されたのは、容姿・才能いずれも劣らぬ名家の嫡男の三人。同時にそれは、晶の後見人選びも兼ねていて…!?

【ひとこと】
えっとですね、おそらく読んだかたのほとんどが、想像していたのと違う、と感じるのではないでしょうか。

ファミレスでバイト中のところを、名前も知らない男に拉致された晶。行き先は、やはり名前も知らない男の葬式。そして、晶は、自分がその由緒ある家の遺産相続人となっていることを聞かされます。平凡な青年になぜそんな話が…? 実は、少し前に亡くなった晶の母親が、やむごとなき家のお姫さまだったのでした。

最初はとまどっていた晶も、3人のイイ男 じゃなかった… 教育係に挑発され、当主となる決心をします。この教育係が、表紙にズラと並んだ男たちで、左から

桐生院 皇 (こう) 俳優
冷泉 司 (つかさ) アンティークディーラー
東條 雫 (しずく) 作家

です。そして、あらすじにもあるように、この中のひとりが晶の後見人になるわけなんですが、この後見人 ─ 別名 「鞘(さや)」─ というのが、なかなか難しい設定でした。
ただのお世話係ではないんです。というのは、「鞘」 となった人物にだけ、御所泉家の門外不出のお宝が明かされるというのです。

実は私、この 「鞘」 をすっかり "晶の恋人" だと、思い込んでしまっていたようです。教育係=恋人候補 のような気がして。そのせいか、その後のストーリーがどうもしっくりこなかったんです…。

でも、教育係の3人も、それぞれに 「鞘」 への認識が違ったみたいですね。

皇 「俺を鞘に選べば、俺は一生おまえ一人のものだ」 と
司 「鞘になっても、冷静に役目を全うすることができないから、俺を選ぶな」

とでは、まったく正反対です。
どちらの意見ももっともだけど、ハッキリと 「お前が他の男といるのは嫌だ」 って言ってくれる皇のほうが、私にはわかりやすいかな。

そして、特に目立ったアプローチをしなかった 雫。
上のふたりと違って、雫だけは晶のことを、恋愛対象として見ていたのかどうか、いまいちハッキリしません。もしかしたら、熱くなる皇と司を見て楽しんでいただけかもしれないし、ひょっとしていちばん晶を好きだったのは雫かもしれないし。

私は雫がいちばん好きです。不思議な人なんですよ。御所泉家の庭に、"はなれ" の小屋なんか作って、そこでご飯食べたりしてるんです。人ん家の敷地で!(笑)
優しくて、穏やかで、面倒見がよくて…、きっと雫がいちばん 「鞘」 に向いてると思います。

さて、最後に主人公の晶について。
この小説、設定を聞いただけでなんだかワクワクするでしょう。だけど、読んでみるとそうでもなくて、少しがっかりしました。
本が分厚いわりに、恋愛要素が少ないっていうのもあるんですが、晶の性格があんまり面白くないんです。最初は可愛げもあったのに、肝がすわってからは、気味が悪いほど堂々としちゃって、3人に対する口のききかたもすっごく偉そうなんですよ。

まぁね、当主だから、実際偉いんだけど。もう、最後の最後まで、というか、終わりになるにつれてどんどん偉そうになっていきました。
晶はもっと、運命に翻弄されてほしかったです。使用人頭の滝山さんに苛められるとか、脱出しようとして監禁されるとか…

これ、続きがあるんでしょうか。だったらぜひとも、メイドのまみちゃんメインで、何かお願いします (違)
晶の部屋でまみちゃんが仕事をしているところに、皇が来てムダ話をするシーンがあるんですけど、ここが好きです (p.164です、よろしく)
(★★★☆☆)

それにしても、御所泉家の家宝そのものに興味があるのって、アンティーク商の司だけなんじゃないかしら。そもそも、門外不出のお宝ってなんなんでしょう。箱を開けたらまた箱で、どんどん開けていったら最後に 「残念でした!」 って書いた紙切れが出てくるとか… そんなお宝だったら許しません。
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