ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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国枝さんらしい もやもやなお話がたくさん。
それにしても、この方のカラーは本当に美しくて、背筋がぞくっとするほどです…





6編 + 『夏時間』 番外 収録
(たいしてネタバレしていませんが、まっさらな状態でコミックスを読みたい方はご注意くださいね)


■いつか雨が降るように
最後の独白の真意が気になって気になって、しょっぱなから胸がつっかえてしまいました。

暴力団系の男… 表紙の男です …が、雨の中 倒れていた青年を拾います。
実はコレ、偶然拾ったのではなく、ある事情により 青年が男のことを訪ねてきたのでした。その結果、ちょっとした争いになり、青年は階段から転がり落ち、記憶を失ってしまった、と…。
記憶をなくしているからこそ、ふたりのあいだに愛が生まれたんでしょうが、もし青年に記憶が戻ったら…

「その時は 俺がお前を 楽にしてやるから」
やっぱり "そういう" 意味なんでしょうか。


■不定周期
■確率変動

高揚感を味わわせて (味あわせて?) おいて、次の瞬間ストンと落とすのが、国枝さんの手法ですが (笑) この連作がまさにそう。

ある日突然、結婚式を明日に控えた旧友 (以下 仁見 ♂) がやって来たと思ったら、迫られて、流されるままに関係を持ってしまう 津田くん。
よく朝、仁見はさっさと帰ってしまうし、ひとり悶々と…

と、ここまでは美しいストーリーなのですが、2作目は打って変わって 不思議テイスト。
3年後、津田くんがパチンコをしていると、なんと隣りの席には 仁見が!
またしても、寝てしまう津田くんですが、津田の記憶が正しければ 仁見は確か飛行機事故で…

津田がいいキャラです。思わず 「くん」 付けで呼びたくなってしまいます。


■水鏡
好きになった男がもし双子だったら、そして 待ち合わせにその片割れが来たら、あなたは見破る自信がありますか?
そんな話。

この話の双子 昇と流は、本人たちに言わせれば正反対の性格ということらしいのですが、なかなかどうして…
おとなしめの昇も、かなりキツいですよね。
「さっきから 昇 って呼んでるけど それやめてくんない?」
このひと言、かなりショックですよ。悲しいうえに恥ずかしい (笑)
早瀬くん、2回も言われててかわいそう。

ふたりが本当に入れ替わっていたのか、昇の芝居だったのか、気にし始めたら止まらなくなりそうなのでやめておこうっと。


■秘密と嘘
リーマン、再会、そして秘密… (どんな!?)
ストーリーはともかく、雰囲気が好き。

攻め、何歳なんだろう。
なんだか脂っぽそうなヘアスタイルに顔、物腰… そんなに年はいってないと思うんですが、加齢臭ただよってそうで the オヤジ!って感じしませんか? (ひどいこと書いてますね、ごめんなさい)
クールなリーマンもの じゃなくて、人間臭いからこそ ちょっと美味しい… そんな作品。

受けが心に秘めているものは大きいのに、攻めはただ丈にかられている… そこに、なんとなく憐れみを感じるのは間違いかしら?

ラストのキスシーンの立ち位置、というか抱き合う仕草が、またダサくてよし! あ、褒めてるのです (笑)


■ひとつのふとん
俺がいなくちゃなんにもできない と、長年面倒をみてきた兄に、なんと彼氏ができて… というお話。
ギャグが7割で、あとはほのぼの。

私は、後半泣いてしまいました。
兄弟っていいなぁ、と。
これ、兄と弟が逆でもいいと思います。というか、p.193 からのシーンをそっちver. で読みたいです。

兄の彼氏、ブサイク過ぎです。


■呪 ( 『夏時間』 番外)
やっぱり二度と会うことはなかったのね…
本の最後の最後に来て、またずどんと奈落に突き落とされた感じでした。
勘弁してください。

(★★★★☆)


タイトル作品の 「いつか雨が…」 の倒れているシロの表情で、すっかりギャグかと思ってしまった私です…

読んでくださってありがとう


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2002年刊行の作品集です。


夏時間
国枝彩香
竹書房 (2002.8)
ISBN : 4812457033
価格 : \590





5つの話が入っています。

■夏時間
高1の少年が、母の死をきっかけに、母と関係のあったらしい男を訪ねる話。つかみどころのない男に、少年はもの悲しい気分になるが、ある日意外な一面を見せられて…。

(ひとこと) こういうのも恋としてアリなのかな。何年か経って、智はまた男を訪ねるような気がしました。でも、きっともう、そこに家はなくて会えないんです。でも、もし会えたら、一緒に暮らしてほしいな。最後の1ページがいい。

■熱帯夜
義理の兄弟の話。新しい母の連れ子としてやってきた義兄 望を、特別な感情をもって見るようになった貴章は大学進学を機に家を出る。父が死に、婚約者も亡くした貴章は、久しぶりに実家へと帰るが…。

(ひとこと) 「お帰り」の望の顔が怖くて、幽霊の話かと思いましたよ、ホントに。望が本当にしたかったことって、なんだったんだろう。貴章にずっと自分のことを忘れないでいてほしかっただけ? お父さんが、望に真相を話さなかったとしても、彼は由美さんを殺したんだろうなぁと思いました、なんとなく。

■神様の言うとおり
■Sweet Little Devil

続きもの。アパートのお隣り同士、泉とテツヤの恋(?)のお話。ギャグです。テツヤのひとりHを目撃してしまった泉は、無理心中を迫られた挙げ句…。

(ひとこと) とにかくおかしい。普通の(可愛め)少年泉と、ゴツいけど中身は超乙女なテツヤ。セリフも面白いけど、表情を見てるだけで笑えます。ひとつ目の話を読んでいたときから、「どっちが…なんだろう」と思っていたことが、ふたつ目の話のオチでした。アハハ。

■眠る男
達也と直紀は、子どもの頃からの仲。高3のとき、タイムカプセルを埋め、21世紀の幕開けと同時に掘り出す約束をするが…。

(ひとこと) え?ん、寂しいですぅ。あとがきで、「シリアスとギャグの差を埋めるためにこの作品を書いた」とありますが、ぜんぜん埋まってません!
とっても好きな作品だけど、悲しすぎました。

こんな感じです。くどくどと説明されなくても、すんなりとストーリーが頭に入ってくるのは、このかたのセンスと表情の巧さだと思います。カラーの原画、見てみてみたいなぁ。
(満足度 ★★★★+0.5)

シリアスとギャグのバランスが絶妙です。


風の行方
風の行方
posted with 簡単リンクくん at 2005. 5. 1

国枝彩香
ビブロス (2004.10)
ISBN : 4835216601
価格 : \590



物理教師の健人(けんと)×美術教師の映(あきら)のお話で、2年前に出た『未来の記憶』の続編です。
ふたりの出会いについては、『未来の…』を読んでいただきたいのですが、少しご説明しますね。

【今までのいきさつ】
健人が(女性に)プロポーズし、こてんぱにフラれる一部始終を見ていた男、それが映。
その普通じゃない色気に誘われるまま、健人は映と寝てしまった!
目が覚めると、もう映はいなかったが、出勤してみたら、新任の美術教師とやらが映で…。
(ちなみに、健人がプロポーズした女性も、同じ高校の保健のセンセ)
まぁ、↑結構泣かせる展開なんかもあって、ふたりはラブラブになったわけなんです。

で、今回は、映の過去や内に秘めた想いが明らかになっていきます。
それを知った健人が、とまどいつつも、あらためて映と向かいあうことで、映への想いを深めていき、それを受けて映も、健人への信頼を深めていく…、ラブラブで幸せ?なお話です。

映のママ(あえて「ママ」)が出てきたり、健人のジジがお葬式あげちゃったり(生きてんのに!)、一学期の修了式にみんなにカミングアウトしちゃったり、今回も波瀾万丈、笑えます。
特に、いざカミングアウト!ってときの映の顔がおかしいんです、アハハ。

その続きは、ぜひ読んでくださ?い。
そんな暇ねーよ!というかたは、そのままこちらをお読みくださいませ。

【最後は…】
修了式が終わって夏休み、なんと映は健人の家にお引っ越し(=嫁入り?)しちゃうんだよね。
ジジは相変わらず難色示してるけど、ババには少しだけわかってもらえたみたいで。
新婚初夜のおまけミニマンガ(短いけど濃くて面白い)もついてます。
「声出して行こーぜ」には大笑いしました。
(★★★★★)
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