ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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画伯の孫シリーズ。 『キスは大事にさりげなく』 の続編です。
あのじいさんが、やってくれます。


夢はきれいにしどけなく
崎谷 はるひ 著
角川書店 (2005.12)


【こんな話】
志澤との生活をはじめた藍。
忙しい志澤とはすれ違うばかりで、恋人らしい扱いをしてもらえないことを不安 (不満かも…) に思っていた。
ある日、祖父の命日に墓前を訪れると、そこには美術商の福田がいて…。
(よろしければ、前作のあらすじ&感想を

【ひとこと】
藍が、学校に行きはじめました。
よかった! あのまま、志澤とふたり暮らしでは、今までとたいして変わらなかったですもんね。
藍の周りには、志澤と弥刀のほかに、もうひとり、朋樹という友だちができました。

世間知らずの藍なので、学校生活もなかなか大変のようですが、彼の心を曇らせているのはやっぱり志澤のこと。
藍は、寝不足になっても、どんなに疲れても、志澤にあれこれしてもらいたいのに、志澤は手を出してきません。
ていうか、一緒に暮らしてるのに、1週間に1回しか会えないってどういうことでしょう。

志澤も大変なのはわかります。
志澤グループでは苛めにあってるみたいだし、周りはぜんぶ敵みたいなもんだから、休まる暇もないようです。
でも、藍のことは大好きなのよね。
オフィスの上に住んでるんですよ、ちょこっと顔見に行ってあげるだけで、藍は嬉しいのに。
志澤は頭はいいんでしょうけど、こういうとこ、かなり鈍感ですよね、ダメ。

おまけに、藍の将来を考えて (という名目で) あえて手を出さずにお預け状態を喰らわせてたというんだから、ちょっとねぇ…
前作からの話の流れを考えるとねぇ…

ここで、ちょっと前作を振り返ってみましょうか♪
感動のエッチシーンで、志澤がなんて言っていたかというと

「これっきりでやめられそうにないからな」
「もっといやらしくなっていい」
「初心者コースからはじめよう」


こんな感じ。
やる気まんまんだったくせに。
藍はいつでも、しっぽりと準備万端なのに、志澤ってば…。

さて、話がそれましたが、今回いちばん気になっていた、お稚児趣味・福田がついに動き始めました。
この人が壊れているであろうことは予想できたものの、ここまでとは思いませんでした。
藍の父親・衛への淫行三昧は、単なる執着だったんでしょうか。現在の福田からは、偏執狂の匂いしかしないけれど、当時は愛情があったんじゃないでしょうか。

衛の残した 藍への手紙を読むと、すべてを後悔しているわけではないみたいですよね。だから、当時のふたりに、少しでも何か通い合うものがあったのならいいなと、思いたいです。

しかし… 40年? それ以上? 生涯、変態を貫きとおす福田は、まったく別の意味ですごいと思います。
地獄で安らかに。

そして、面白いやら恥ずかしいやらだったのが、藍の実況中継的セリフ。
崎谷さんにしては、藍の幼児化はほどほどで、言葉もそれほど拙い感じはしなかったのですが、あちらこちらで照れました… 詳しく書きたいけど書けない、ごめん (笑)
志澤も照れてましたよね?

志澤 「悪かった。……言いにくいことを言わせて」

には、大笑いでした。

最後に。
朋樹くんは、やっぱり弥刀に食べられちゃうのかしら。
完結編では、ぜひ高永さんの描いた朋樹が見たいです。
(★★★★☆)


私、前に
>志澤の義弟とか、絡んでくると面白いかなと。
>頭も性格もキレ気味の、とびきりの美青年でありますように…。

って書いたんですよ。
もう、ガッカリするやら、腹立たしいやら。
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『いつでも瞳の中にいる』 (感想) の続編です。前作を知らずとも、楽しめる内容だと思うのですが、私としては、ぜひぜひ 『瞳の中』 から読んでほしいです。


いつでも鼓動を感じてる
崎谷 はるひ著
幻冬舎コミックス (2005.9)
ISBN : 4344806352
価格 : \620


【こんな話】
高校3年生になった佳弥 (よしや) は、学校の帰り道、元就の探偵事務所に顔を出すようになっていたが、そこには晴紀という青年が居候していた。
態度が悪く、佳弥を挑発してばかりの晴紀。
元就の話では、晴紀は知人で、単なる依頼人らしいのだが、元就と晴紀のやりとりを見ていると、そんなにあっさりしたものでもなさそうで…。

【ひとこと】
前作を読んだとき、続編はないかなぁ、あったとしても甘々のショートストーリーくらいでしょ、と思っていたので、書店でこれを見つけてびっくり。ショートどころか、こんな分厚いし…。
これだけのボリュームということは、まさか 島田までホモに!? と、おそるおそる読んでみたら、それどころじゃありませんでした、ええ。

あいかわらず、大事にされてます、佳弥。
元就からも、母親からも (母親、ややパワーアップしてます) 。
そして、元就の事務所に居座っている、晴紀という青年がかなりイヤ?な感じです。
元就にはなれなれしいし、佳弥にはケンカ売ってばっかりだし。
当然、佳弥は元就に問いただすわけです。この青年は、いったいアンタのなんなのか、と。

だけど、元就は答えないんですよね。
佳弥はもう高3ですよ、ごまかしなんて効かない年齢なのに、なんで説明しないんだろう。
かなりイライラしたのですが、実は、説明したくてもできないワケがあったのでした。

(ネタバレ)
8年前、元就は綾乃という女性と付き合っていました。
このときの元就のつきあいかたがまた、愛情のかけらもない、打算的でひどい関係でした。
そしてある日、綾乃の弟 晴紀の誘いにのって、元就は晴紀と寝てしまいます。
が、コトの最中に、佳弥の名前を呼んでしまって…。
その後は、綾乃と晴紀の争いがエスカレートし、今回、元就が晴紀を匿ったのも、そんなことがあったからなのでした。


どうなんでしょう、この過去。
というか、元就ってこんな若者だったんですね…。前作で、若い頃の元就の葛藤が少し描かれていましたが、ここまで荒れていたとは思いませんでした。
確かにこれは、褒められたものではないです。でも、元就、そこまで引きずるかなぁ?。

ウブな18歳の佳弥には、ショックだったかもしれないけど、大人にとっては、なんだそんなこと… 程度じゃないですか?
元就は大人も大人、もう30歳なんだから、もっと堂々としてればいいんです。
警察だって辞めて、いまは民間人なのだし、恐れることなんか何もないのに。

でも、元就は、そんな社会的にどうのこうのってことより、佳弥にだけは知られたくなかったんですよね。
おそらく、当時10歳だった佳弥に欲情していたと思われるのが、いちばん怖かったんだと思います。
それはわかります、よくわかるけれど、赤ちゃんの頃からずっと佳弥一筋なんだから、もうなんでもアリでいいじゃない?

すべてがバレて、佳弥に問い詰められ、叱られ、ふぬけた言葉しか返せない元就が、前作とは別人です。
元就、かなりシュンとしてますが、可愛いくもなんともありませんでした、この30男が! って感じ (笑)
そのぶん、佳弥が最強モードになってます。もう、喋る喋る、止まらない。

みなさんは、どちらの元就&佳弥が好きですか。
私は、今回のヘタレバージョンの元就、そして、前作のお子ちゃまバージョンの佳弥が好きです。
…って、それだとダメダメ同士なんですが。
(★★★★☆)


↑★ひとつは、綾乃さんに捧げます。
堕ちるとこまで堕ちて、あとはもう這い上がるしかない彼女。
ラスト、あらいざらいぶちまけるところは、共感できました。
綾乃さんには、これからの人生、頑張ってほしいけど、一生しあわせになれないような気がします。
残念ながら。


あ、そうだ、島田ですが。
今回も、チョロっとしか出ていないものの、いい感じです。好きです、オッサンぽくて。
ま、とにかく無事でよかった (笑)

新シリーズです。

キスは大事にさりげなく 崎谷はるひ
崎谷 はるひ
角川書店 (2005.7)
ISBN : 4044468117
価格 : \620


【こんな話】
日本画の大家である祖父と、鄙びた田舎で静かに暮らしていた一ノ宮藍(あい)は、突然の祖父の死で降りかかってきた莫大な相続税に、すべてを失うことになってしまう。しかし、途方にくれる藍の前に現れた志澤グループの後継者・志澤知靖は、祖父同士が旧知の仲だったと告げ、藍は祖父の作品とともに彼に引き取られることになった。
だが、与えられた身に余る贅沢に戸惑う藍は、衝動的にその体を志澤に差し出そうとしてしまうが…!?
(カバー裏より)

【ひとこと】
社会人×学生のトシの差ものは好きなのですが、藍は学校に通っていない風変わりな子でした。(以下ネタバレ)
中学のとき、祖父の絵が原因でいじめに遭い、怒った祖父が辞めさせてしまったのです。おまけに、外出もろくにせず、年寄りとふたりきりで暮らしていたというのだから、薄気味の悪い話です。

そんな藍が、いきなり 「遺産相続はどうしますか」 なんていう局面に立たされたって、決断できるわけがありません。志澤みたいにいい人 (なのかな?) に巡り会えて、本当によかったと思います… が、いざ同居生活が始まってみると、どうも志澤も、藍のことを囲いがちになってるんですよね。
「君はもっと勉強したほうがいい」 とか言いながら、やってることがぜんぜん違う志澤知靖・34歳。
どっちかといえば、友人の弥刀 (みと) みたいなタイプと同居したほうがよかったですよ。付き合う相手だって、ぜったい弥刀のほうがよかった…

しかし、学校に行かないというだけで、ここまで物知らずになれるものでしょうか。なんだか、かわいそうでかわいそうで…。特に、エッチの最中の p.295?6 のところなんて、どうしようもなく不憫に思いました。

ただ、田舎に戻る前までは、頼りないながらも一応19歳の青年という感じがしたのに、志澤に連れ戻されたら急に子どもっぽくなっちゃったのは、納得いきませんでした。

さて、シリーズものということで、いろいろとお楽しみが残っています。私的に期待しているのは、中・高時代の志澤と弥刀のエピソードです。付き合いが20年以上なら、志澤が引き取られた頃のことも知ってるってことですものね。
あとは、志澤の義弟とか、絡んでくると面白いかなと。頭も性格もキレ気味の、とびきりの美青年でありますように…。
(★★★☆☆)


「お宝鑑定団」に出るといいですね、藍は。

29歳×17歳。 社会人と学生のカップルは、かなり好きです。加えて、幼なじみの話も好き。
それにしても、ストーカーって怖いんですね…

いつでも瞳の中にいる
崎谷 はるひ
幻冬舎コミックス (2005.5)
ISBN : 4344805712
価格 : \650




【こんな話】
高校2年の里中佳弥(よしや)にとって窪塚元就は、幼い頃から一番大好きな人だ。しかし刑事を辞め私立探偵になった元就に佳弥は素直になれない。
ある日、佳弥はストーカーに狙われていることを知る。元就が傍にいるのは仕事だから ─ そう思った佳弥は元就を拒絶。元就への想いに苦しむ佳弥にストーカーが迫り!?

【ひとこと】
あらすじを見ても表紙の雰囲気からも、佳弥は、可愛くてみんなから大事にされている男の子だとばかり思っていました。でも、読み始めたら、意外にも学校での彼は、誰に守られているでもなく、友だちとも対等で、しっかり自立していたので少し驚きました。
ただ、家に帰って、おかあさんや元就と話す彼は、とっても子どもっぽいんです。この落差がまた、幼い子のそれと似てるなぁと思いました。

さて、そんな佳弥がストーカーに狙われるわけですが、ここでちょっと疑問に思ったことが。
佳弥の母が、こっそり元就に相談してるでしょ。本人には内緒で。でも、佳弥だってもう高校2年生です。盗聴だとか、洗濯物を盗まれたぐらいのことなら、ちゃんと事実として受け止められると思うんです。なのに、ふたりでコソコソと…。
父親が不在で不安ということを差し引いても、少し過保護じゃないのかな。

でも、これに関しては、元就も同罪です。
佳弥が小さい頃からず?っと見守ってきたからでしょうか、なんだか子離れできない親みたい。
俺ってベタベタしすぎなのかな、とドライに接してみたら、今度は「冷たくなった」と誤解される… きっとそんなことの繰り返しだったのかもしれません。その加減がわからなくて、悩む29歳、私はわりと好きです。

しかし、ストーカーの描写は怖かったです。
登下校の跡をつけたり、ドアになにか貼り付けたり、盗聴するくらいは、もちろん知っていました。盗んだ衣服で 「そういうこと」 をするのも。だけど、「それ」 を一緒にビニール詰めするまでは、思いもしませんでした。
俺はあんたをこれだけ好きなんだ、という自己主張なんでしょうけど、あまりにも気持ち悪い。
でね、この本、すごく長いんです。382ページもあります。
でも、ストーカーがいいアクセントになって、だらだらした感じやじれったさはないです。かえって、ふたりの甘さが倍増していい感じです。

それにしても佳弥。恐ろしい体験だったのはわかるけど、ちょっと幼児化しすぎ?
まぁ、そんなところも、12歳年上の男にとっては可愛いくてたまらないようです。すっごく可愛がってます。
ベッドのシーンが長いのはいいとして、やっぱりここでも、佳弥が赤ちゃんみたいです(笑)
特に笑っちゃったのが、元就の
「ごろんとしてなさい」 と 「やじゃない やじゃない」 ってセリフ。
まさしく、親以外のなにものでもないです。
そして、こういうのも結構好きな私。

「いつでもあなたの傍にいる」 は、事件解決数ヶ月後のお話。
元就の、父親に対する想いとか、佳弥と出会った頃に感じたことが、短いながらも読めてよかったです。

ところで、佳弥のおかあさんって、やっぱり不気味です。
元就の部屋の前まで行って、ドアに耳くっつけて中の様子をうかがっていそうなんだもの。
単に親として心配しているのか、私の息子を取らないでという心境なのか、ひょっとして元就によからぬ感情を抱いているのか、よくわからないんですけど、薄気味悪かったです。
(★★★☆☆)

ルチル文庫の創刊5冊は、なんとなく全部買ってしまいました。感想もこれでおしまい。個人的に、どれも楽しめたと思っています。
全サの小冊子も楽しみです。崎谷先生は、何を書いてくださるんでしょうか。甘々なのもいいけど、島田も交えたほのぼのストーリーでもいいな。

ブルーサウンドシリーズの第3弾。
比較的おとなしめだったこのシリーズ、ここに来てドカン!って感じです。


耳をすませばかすかな海
崎谷 はるひ
角川書店 (2005.6)
ISBN : 4044468109
価格 : \650




【こんな話】
全てに秀でている事が、逆にコンプレックスになっている大学生・宮上和輝。何もかもに鬱屈していた高3の夏、ただ一度勢いで肌を重ねた年上の男・笙惟(以下ショーイ)と偶然再会する。
和輝の矜持や兄・瀬里への執着を、子供の甘えと鼻先で笑う彼の、甘い毒のような色香に翻弄されるのは、いっそ心地よかったが、だからこそ真面目に向き合おうとする和輝に、彼は底の見えない瞳で笑うばかりで…。(カバー裏より)

【ひとこと】
3作目の主役は、おにいちゃん大好きっ子の和輝。
兄・瀬里のことが大好きで、かまわずにはいられなくて、ひとりじめしたくて、どうしてもいたぶるような真似をしてしまう。苛めたら苛めたで、その反応がまた嬉しくて、もっと意地悪してしまう… でも、ある日突然、瀬里が家を出てしまったことで、どうしていいかわからなくなってしまい… というのが、前作 「手を伸ばせば…」 の和輝でした。
意を決して、瀬里に会いにきた和輝が、最高に可愛かったっけ。そして、和輝をなだめる瀬里の穏やかな雰囲気がまた!
この宮上兄弟が大いにツボでだったので、今回は和輝が主役、と聞いて大喜びでした。

和輝、ずいぶん変わりましたね。
真雪をくどいたり、大智にケンカふっかけたり、はた迷惑なところは変わらないけど、みんなの輪に入れるようになった和輝にしみじみと感動。瀬里も 「ケンカはいけません」(可愛すぎ!) なんて、和輝のこと叱ったりして、ああやっぱりこのシリーズはほのぼのだなぁ、と思っていたら… ぜんぜん違いました。

ショーイと出会ったのは、和輝が高3の夏。受験におしつぶされそうなところに、瀬里の家出が重なって、どうしようもなくやさぐれていた頃です。ちやほやされるのに慣れていたせいか、自分をいいようにあしらって、甘いことも一切言わないショーイのことが、忘れられなくなっちゃったんでしょう。
せっかく再会したのに、のらりくらりごまかそうとするショーイに、放してなるものかと食い下がる和輝。なんだか、前作で瀬里に食ってかかっていた和輝と重なります。頭がいいのに、こういうときは不格好なやり方しかできないのは相変わらずです。

さて、和輝も素直じゃないけど、ショーイも輪をかけてひねくれてましたね。子どもっぽい印象でした。
そして、ふたりのエッチシーンが…。
このふたり、最中に喋りすぎじゃないですか? 言葉攻めとはまったく違います。エッチの実況中継する人もいますが、それとも違う。思い思いに、言いたいことをそのまま口にしてるというか、とにかくうるさい(笑)  おまけに長いもんで、集中力が保てませんでした。でもこの二人、ところどころでポロっと印象に残るセリフを吐くんですよね、だから飛ばし読みもできなくて。ふぅ?、疲れました。

さて、これからの二人は?
手つないで可愛くデートなんかする人たちでもないし、やっぱりこれからも体当たりのおつきあい(笑)が続きそうです。ブルーサウンドのみんなには、早くカミングアウトしてほしいんだけどな。
和輝の 「あんたじつはけっこう、俺のこと好きだよな」 ってセリフが好きです。

+:+:+:+:+:+:+:+:+:+:+:+:+:+:+:+

書き下ろしは、大智と瀬里の痴話げんか。こっちもなんだか、やりまくってます。
2冊目を読んだときに "大智ってこんな子だったっけ" と思ったんですが、これを読んだらますますよくわかりません。
崎谷先生も書いてらっしゃいますが、本質はヘタレだったんですねぇ。「鬼畜になりたくてもなれないヘタレ攻め」 とでも言ったらいいかな(笑)

私、このシリーズのキャラでは瀬里がいちばん好きです。でも、全面的に彼の味方かというと、そうでもない。大智の 「かわいいけど、ときどきはムカつく」 が、まさに言い得て妙でした。

(★★★★☆)

嘉悦さん、鎌倉に家を建てるんだそうです。
何してるんでしょう、出てきてくれないから、もうどんな人だったか忘れてしまいました。

高校のとき、私はある部のマネージャーをしていました。毎日のように部室でミーティングしたり、バカ話をしたりしましたが、ときどき異様な熱気というか、臭気(笑)に耐えられなくなることがありました。
ロッカーに微エロなポスターが貼ってあったり、中途半端なエロ雑誌が落ちてたりして、そういうのを見るたびに 「やぁね」 なんて思っていた私は、なんて純粋だったんでしょうか。
今はこんなもん書いてます…


ハチミツ浸透圧
崎谷 はるひ
角川書店 (2005.5)
ISBN : 4044468095
価格 : \540


【こんな話】
宇佐見は、同級生の矢野(以下トモ)が気になってしかたなかった。
優秀で真面目で、剣道に打ち込んでいるトモと、気楽に遊んで適当な高校生活をおくっている自分とは、ずいぶんと距離があったが、それでも中学時代は一緒にいることも多かった。そして、一度だけキスしたこともあるのだった。軽い気持ちでやったことなのに、それ以来、宇佐見はトモを意識するようになり、現在に至っている。
ある日、トモが女の子から告白されたという噂を聞き、ショックを受ける宇佐見だったが、トモが家までやってきて…。

【ひとこと】
ちゃらんぽらんやって、遊び慣れてるくせに、実はとっても気弱で寂しがりやで乙女思考の宇佐見。
カタブツでエッチなことなんてこれっぽっちも考えてなさそうなのに、究極のムッツリスケベなトモ。
それぞれに悩んで悩んで悩みまくっているんだけど、私は宇佐見が気の毒でしかたありませんでした。

宇佐見くん。
学校の先輩とエッチしても、無意識にトモのことを考えていて、ひとりエッチするときもそれは同じで、そのたびに心の中で 「トモ、ごめんね」 って謝ってる。トモが告白されたと聞けば、お風呂で大泣きしちゃうし、想いが通じたら通じたで、今度はトモに気をつかってひとり合点して 「ごめんね、しつこくして」 なんて身を引こうとしてる。なんてかわいそうなの。
でも、同情しながらも、どこか滑稽に思えるのは、私がイイ大人になってしまったからです。ちょっと寂しい。

そして、トモ。
経験なんて要らないんですね、こういうのって。さんざん宇佐見に寂しい思いをさせておいて "顔に出ないだけでオレはエッチだ" って、そんな真剣に言われても(笑)
宇佐見だからいいけど、普通の女の子だったら引くでしょ、あまりの変貌ぶりに。
でも、トモはトモなりに、自分は経験不足だからと、宇佐見に引け目を感じて悩んでる。それだけエッチだったら、なんの心配も要らないのにね、若いから悩むのです。いいな、若いって。

イチャイチャしてるシーンが、ベッタベタに濃いので、純情パートの記憶が頭の片隅に追いやられちゃったのですが、宇佐見の回想にのせて、彼のせつない心の内も細やかに描かれています。遠くからトモを見つめて、あれこれ考える様子は、かなり少女っぽくて、自分の学生時代を思い出したりもしました。
(★★★★☆)

表紙のトモ、胴着を着てるんだ?といま気づく。
"帰宅後、着替える間も惜しんで、英単語覚えたり、こんなことしてる…の図" だったんですね。

本屋でこの本を手にしていたら、ポンと後ろから肩を叩かれました。振り向くと「一緒に買ってあげるからかしなさい」と父。と、と、とんでもないっ!と思ったけど、この表紙ならまぁ平気?(平気じゃないだろ)と手渡しました。でも…、レジに並んでいるあいだ、父がカバー裏のあらすじを読むんじゃないか、中をめくってヤバいイラストを見るんじゃないか、もう気が気じゃありませんでした。


手を伸ばせばはるかな海
崎谷 はるひ
角川書店 (2005.2)
ISBN : 4044468087
価格 : \620


【こんな話】
なんでもできる弟や、自分をダメな人間扱いする母のもとを離れ、湘南のレストランに職を見つけた瀬里。しかし、慣れない仕事に毎日失敗ばかり。それに、店長の藤木やスタッフの真雪とは自然に付き合えるものの、厨房スタッフの大智にはどうにもなじめなかった。そんなある日、店に弟の和輝が現れて…。

【ひとこと】
「目を閉じればいつかの海」の"可愛いバイト君" 瀬里の話です。
瀬里は、行動こそ頼りないけど、頭の中や心の中はしっかりしていて、周りを観察しながら自分でこっそり突っ込み入れたりして、傍から見ると愉快な子です。単に可愛いだけじゃない、そんなところを、大智も好きになっちゃったんだと思います。

でも、大智ってこんなにカッコよくて甘い感じの青年だったっけ。もっと、粗っぽくて、ガテン系の子だったような気がして、「目を閉じれば…」を読み直してみたんです。
その結果、瀬里みたいなタイプを前にすると、誰でも優しく「守ってあげたい」みたいな気分になるのかな、という結論に落ち着きました。すんごくカッコよくなっちゃったよね。

かな?りじれったいです。ラブラブになるのは、半分よりあとだし。
でも、ふたりが結ばれるのは、私の大好きな風邪っぴきシチュエーションだし、大智は優しいし、瀬里は可愛いし(でも、言うことはちゃんと言ってるような…)満足です。
瀬里はこう見えてしっかり者だし、弟の和輝と話すところでは包容力もあることがわかったし、大智とは主導権入れ替わりながらイーブンでやってけるんじゃないかな。
で、大智がふら?っと海外に行くときは、お店なんかどうでもいいから、一緒に着いていってあげてほしいです。
(★★★★☆)

次は、和輝の話になるのかな。お相手は真雪? だけどそれじゃBLじゃないしな…。もちろん、真雪ちゃんにも幸せになってほしいです。なんの嫌がらせか、周りがホモばっかりでかわいそうだ(笑)


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80-one's!



目を閉じればいつかの海
崎谷 はるひ
角川書店 (2004.10)
ISBN : 4044468079
価格 : \600


【こんな話】
藤木が店長を務める湘南のレストランに、ある男がやってきた。それは、10年前に別れた恋人・嘉悦だった。前途ある嘉悦のために、藤木のほうから一方的に別れを告げて姿を消したのだが、本当は今も彼のことを忘れられずにいた。
突然の再会にとまどう藤木に、嘉悦は「俺にまだチャンスはあるのか」と聞いてきて…。

【ひとこと】
19歳の若者が、相手の将来を考えて身を引くなんて、なかなかできないことです。しかも藤木は、自分が全面的に悪役を引き受けてるんだから、なおさらです。悪態つきながら、心の中では"ごめんね"って謝ってる藤木がかわいそうでした。
が! 実は、ここの藤木って、ちょっとカッコいいと思ったりする私です。

そして、10年後。"ブルーサウンド"(店名)で働いている藤木は、すっかり大人。従業員の信頼も厚いし、仕事ぶりもなかなか、身のこなしも爽やかな好青年になりました。でも、明るく楽しそうにしていても、心の片隅には嘉悦のことがひそんでいるようで、カラ元気みたいで痛々しくて。
だから、嘉悦と再会してから、急速に崩れていく藤木を見て、やっとホントの藤木がわかったような気がしました。

誤解して空回りする藤木と、一生懸命説得しようとする嘉悦とのやり取りは、よくあるパターンだけど、このふたりが一緒にいるところが好きです。なかなか先に進まない感じがね、またいい。で、最初は、よそよそしく敬語で話してる藤木が、こらえきれなくなったとたん、急に言葉も態度も子どもっぽくなるところが、あら今までの藤木はなんだったのよ、って感じで可愛いです。

店のスタッフ・大智と真雪も、いい味出してます。
最初は藤木と嘉悦との関係をよく思わなかった大智と、好きなら突っ走っちゃえ!という真雪。考えかたは違うけど、ふたりとも藤木のことが好きで、親身になってあげてて、藤木のほうもふたりに甘えてるという、すっごくいい関係です。
特に真雪ちゃんが気持ちいい!私はこんなにカラっとしてないけど、考え方が似てるせいか、すっごく好きになりました。BL本に出てくる女性って、なんか邪魔くさい人も多いけど、彼女はいいなぁ。

ふたりが再会してからの雰囲気は、嘉悦だけが大人になって、藤木は19歳のまんま…そんな感じです。藤木らしくていいけど。
(★★★★☆)

藤木が高校生だった頃、偶然、嘉悦と電車に乗り合わせるところが好きです。降りる駅が来ても降りずに、無言で20分も乗り過ごしていた藤木の気持ちを思うと、若いっていいなぁ?って。
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