ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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ひねくりまわしたタイトルが多いなか、こういうのは新鮮ですね。




【こんな話】
中学教師の遼 (はるか) の前に、卒業生でいまは人気アイドルの望月和哉が現れた。
問題を起こして雲隠れ中の和哉は、強引に遼のアパートに居座るが、その傍若無人な振る舞いにも、不思議と遼は腹が立たない。
そんなある日、家賃はカラダで払う と軽口を叩いていた和哉が、本当に札束をもってきて…

【ひとこと】
遼 26歳、和哉 15歳。
もうね、私がいちばん好きな設定です。年の差具合も、攻めだけが社会人なのも。
月村さんらしい優しいお話で、突っ込みを入れたりすることもなく、穏やかに読み終わりました。

遼のアパートに転がり込んできた和哉が、素直になれなくて悪態をついているのは見え見えなんです。
でも、単なる照れ隠しだとばかり思っていました。
だから、和哉が先のことまであれこれ考えたうえで、そう振る舞っていたのを知ったときは衝撃でしたね。

「思いっきり身勝手して、そのせいで嫌われたんだって思う方がいいよ」

遼もこのセリフにびっくりするわけですが、私も思わずページをさかのぼって、いままでのやんちゃぶりを読み直してしまいました。

そこで思ったのは、和哉は本当に "酔った弾みでカレーなんか作っちゃった" のかなぁって。
実は、カレーを作ったものの、なかなか帰ってこない遼を待っているうちに、自分だけ一生懸命になってたのが恥ずかしくなっちゃったんじゃないかな。で、飲まずにはいられなかったと。
月村さんが何も書いていない以上 "酔った弾みで作った" んでしょうけど、私が考えたとおりだといいのにな。

いっぽう、遼。
ことあるごとに "俺は保護欲をかきたてられてるだけだ" と自分に言い聞かせている遼を見ながら、いつどんなふうにタガがはずれるのかと、楽しみにしていました。
遼が、一教育者からひとりの男に変わる瞬間がよかったです。その後の様子が回想で描かれていたのも、遼の後味の悪い思いがより一層伝わってきましたね。

社会人×学生(or 未成年) のカプの何が好きって、攻めの余裕ある優しさ。
一時は警察に出頭しようかとまで思った遼が、一度腹をくくってしまってからはとっても優しかった!
結構恥ずかしいこと言ってるのに、それを感じさせない遼は、意外にヤリ手でロマンチストなのね、きっと。

書き下ろしの 「家賃+α」 は、誕生日のお話。
詳細は伏せますが、嬉しくて涙をこぼす和哉に、芸能界に足を踏み入れても素直さや可愛さをなくさなかったんだなぁとしみじみしました。
(★★★★☆)


きせかえイラスト、見ましたか? かわいい?
芸能人の変装っていったら、やっぱりこういう帽子ですよね。
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もう、古本屋さんでしか手に入らないのかもしれません。


おとなり
おとなり
posted with 簡単リンクくん at 2005. 5. 1
月村 奎
白泉社 (1998.12)
ISBN : 4592870816
価格 : \540



【こんな話】
久保田和菓子店と洋菓子屋の「ら・てらす」はお隣り同士。しかし、ワケあって店主同士はいたって険悪ムード。一方、それぞれの息子 久保田博樹と、芳野 哲は親に内緒で、コソコソと友だち付き合いを続けていた。
ふたりは同じ高校に通ってるんだけど、博樹は特待生で哲は普通クラス。
ちょっとおバカで頼りない哲が、博樹はなんだかほっとけなくて…

【ひとこと】
まず本編の「千里同風」。
博樹と哲、そしてもうひとりの友だち勇二、3人の子どもっぽい会話が楽しいです。コロコロと笑い転げる声が聞こえてくるみたい。
なかなか自分の気持ちに気がつかない博樹が、ある日、女の子と一緒にいる哲を目撃しちゃうんです。パニック(嫉妬だよね)に陥る博樹が、自分を正当化しようとしてあれこれ分析しようとするんだけど失敗、自分の本当の気持ちを知ることになります。そこが、いかにも優等生。

親同士は、顔を合わせればケンカばっかり。そんなドタバタの中、博樹が唐突に告白します。笑えますよ?、ココ。
博樹はヘンに冷静だし、コクられた哲のリアクションも面白い。
ふたりの父親も、ますますヒートアップしちゃうし。

エッチはしません。博樹はともかく、哲がまだまだそういう感じじゃない(=個人的な意見)
でも、キスはします。そこが、すっごく可愛くて、何回も読み直してしまいました。

もう一編は、「Every Jack has his Jill」というお話。
これは、哲の兄ちゃん(哲たちの高校の先生)と博樹のお兄ちゃんの話です。
要するに、こっちも結ばれちゃうんです。
哲の兄ちゃんという人が、もう鬼畜一歩手前みたいな男なんですよ。
博樹のお兄ちゃんは、こんなんで本当に幸せになれるんだろうか、かなり不安です。
根っからのMなんでしょうね、きっと<博樹のお兄ちゃん
月村さんっぽくない作品だな、と思う反面、こういう話が下品に終わらないのは、やっぱり月村さんだからなのでは、と結論。
「千里…」で、哲の兄ちゃんがチラっと口にするひと言が、こっちの話にもちょっとリンクしてて、あら?という感じ。
(★★★★☆)
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