ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

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あすたさんのブログに 「(雑誌に載ったとき) ダイバーものだから読まなかった」 とコメントしたのですが、私ってば 其ノ弐で

> さて、ディアプラス ナツ号の続きを読もうっと。
> あとにとっておいた、うえだ真由さんのダイバーもの?です。
> 私は、海も夏も大っキライなので、ダイバー萌えはしないけど… (以下省略)


こんなこと書いてました。
読んだんでしょうか、読もうと思っただけなんでしょうか? 肝心の感想が書かれていないのでわかりません。




【こんな話】
ダイバーの喬一 (きょういち) は、シーズンオフの資金稼ぎとして、人気小説家・光輝 (みつき) の世話をすることになった。片付けはしないし、生活のリズムはめちゃくちゃ、おまけにやたら偉そうな光輝だったが、不思議と喬一はいやな思いはしなかった。
そんなある日、光輝の叔父が訪ねてくる。しかし、叔父を見るなり、光輝は取り乱し、乱暴に彼を追い出すのだった…

【ひとこと】
インドア派がアウトドア派に惚れる確率と、
アウトドア派がインドア派に惚れる確率とでは、
後者のほうが高いと思うんですが、どうでしょうか。
アウトドア人間は、目の前に もやしっ子がいると 山の頂上から朝日を見せてあげたいとか、群れをなして泳ぐ魚を見せてあげたいとか、すぐそんなことを考えるような気がします。

喬一に、いつかダイビングに行こう、と誘われたとき、光輝は
「……そうだな、いつか」
と少し嬉しそうにしながらも、どうせそんな機会は訪れっこないと思っていたのでは。

明るくて開放的で "海が好きな奴はみんな仲間だ!" とでも顔に書いてありそうな喬一と、
素直に人を信じることも 人の好意に甘えることもできなくなっていた光輝。
本来ならこんな両極端なタイプが親しくなるのって、ずいぶん時間がかかると思います。
でも、喬一の観察力 (光輝を見る) の鋭さと、光輝の飾らない性格のおかげで、ふたりの関係はスムーズに滑り出しました。

しかし。
光輝の叔父の来訪で、光輝の過去が明らかになり、ふたたび光輝は心を閉ざしてしまうのです。
そして、慰めよう 元気づけようといくら言葉を尽くしても、光輝に伝わらないことに苛立った喬一は、光輝にキスをしてしまいます。
いつのまにか、光輝のことを好きになっていたんですね。
怒る光輝に、喬一が 「ごめん、ごめん」 って謝るところが好きです。喬一らしくない謝り方だからかな、なぜか泣けました。

何も書けなくなってしまった光輝を、沖縄へ引きずって連れて行く喬一。
自然には、医学もかなわない治癒力があるに違いありません。
あ、でも、沖縄に着いた光輝が、すぐに元気になるわけじゃないんです。
さんざん喬一を手こずらせ、やっと潜った海の中で素晴らしい光景を見て、自分らしさを取り戻すのです。
光輝が亀に手を振るところは、こっちまで幸せな気持ちになりました。よかったね?って。
(クララが歩いた! みたいな気持ちよ)

ここで "よかったね、喬一" と思うか "よかったね、光輝" と思うかで、感情の入れ具合がわかりますね。
私は "よかったね、光輝!" でした。


■書き下ろし 「恋はお熱く」
タイトルがいいですよ、グッ!
光輝視点です。
喬一にとっての一番は 「海」 で、自分は二の次なんだ…
いじける光輝がかわいいなぁ、ラブラブだなぁ、なんて思っていたら、とんでもない大事に。

光輝にとって、喬一の住む世界はとてつもなく広く見えたと思います。だって海、大自然だもの。
でも、都会でひとりで頑張ってきた光輝にはまぶしすぎて、すぐには入って行けない世界。
そんなところに、いろんな感情やら、偶然が重なって、ややこしいことになってしまいます。

その、ややこしくなってる間の、光輝の感情の変化が面白かったです。
怒ったり、反省したり、泣きそうになったり、放心状態になったり…
でも、光輝が素直になれなくても、喬一がちゃんとわかってくれているから安心。

喜田川さん、災難でしたね。
震えていたなんて、可哀想すぎです。
「江坂 (=喬一) 、あんまり先生に乱暴なことするなよ」
このセリフが好きな人、いるでしょ? (=私)
(★★★★☆)


でもさ、喬一は もう少し光輝のこと、考えてくれてもよかったかなぁ。
光輝が思ったみたいに、みんながいるところで特別扱いできないなら、ちょっと目配せしてくれるとか、ねぇ?

読んでくださってありがとう

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寮モノもいいけど、下宿屋さんもいいですね。

やさしい告白
うえだ 真由 / うえだ 真由著
成美堂出版 (2005.7)
ISBN : 4415088813
価格 : \500



【こんな話】
高校2年生の直希は、小学校の頃から自分の家に下宿している、玲司のことが好きだった。しかし、その玲司が結婚することになり、直希は大きなショックを受ける。そんなとき、慰めてくれたのが、玲司の弟・涼司だった。
涼司と体を重ねながら、玲司を思い、玲司の名を呼ぶ直希だったが…
(いつもネタバレしておいて、今さらなんですが、今日は一応お断りしておきます。ネタバレします)

【ひとこと】
このままほのぼの、というわけにもいかないだろう、とは思ったものの、予想以上の展開に少しへこみました。

直希が玲司に出会ったのが、直希が小学3年生、玲司が大学1年のとき。そして、3年遅れでやってきたのが、弟の玲司でした。そのあいだ、直希はずっと玲司が好きで、それを承知のうえで、涼司は直希が好きで…。
直希が失恋したとき、そこに付け入るでも、慰めて恩を売るでもなく、穏やかに告白する涼司が素敵です、大人です。そして、カラダが目的ではないけれど、そこに愛があるわけでもない、"兄・玲司" を介したふたりのセックスが不憫でなりませんでした。
ただひとり、幸せそうにしている玲司に少し腹が立ちました。

でも、その翌日、玲司が亡くなってしまいます。
玲司が生きていたら、きっとふたりは程なく付き合うようになっていたかもしれません。でも、彼の死が、ふたりに罪悪感を植え付けてしまったんですよね。
でも、やっぱり涼司が優しいのです。いつまでも玲司の想い出にすがりついている直希に、明るく接し続けます。もう泣ける…。

後半はさらに、涼司の葛藤が辛いです。
本当だったら、もっと強気で直希に迫れたはずなんです。「もう兄貴は結婚したんだから、俺にしとけよ」 って。だけど、その兄が想い出をまるまる残して死んでしまって、涼司は放り出されたような気分だったんじゃないでしょうか。
直希に言い寄れば、まるで寂しさにつけ込んでるみたいだし、もし付き合うことになっても、自分は兄の身代わりなのではと不安だし。
きっと、心の中で兄に向かって 「死ぬなんてずるい」 ってくってかかったに違いありません。

でも、直希もそんな涼司のことを、ちゃんとわかってくれました。
玲司ばかり見てたせいで、気がつかなかったけど、いつも自分の傍にはl涼司が傍にいてくれたことを思い出します。
身代わりじゃなく、ちゃんと好き、と言うところ、よかったです。

玲司の死で、遠回りすることにはなったけど、そのおかげでふたりの絆は深まったんですよね。
きっと、玲司もどこかで喜んでると思います。
(★★★★☆)

私の家にも、8歳上の従兄が居候していた時期がありました。でも、驚いたことに、なんの想い出もありません。現実はそんなもんかな、と。

家族が冬休みに入ってしまって、なかなか更新できなくて悲しいです。内容が内容だけに、堂々と作業できないのがツラいところです。
今日は、ガッツガツの年下攻め。


じれったい衝動
うえだ 真由 / うえだ 真由著
竹書房 (2004.12)



【こんな話】
営業一課の賀出友啓(かいでともひろ)のところには、本社勤務の宮前から、毎日のように電話がかかってきていた。文句ばかり並べる宮前に腹を立てた友啓は、営業もしたことがないような奴にあれこれ言われたくない!とつっぱねる。しかしある日、その宮前本人が友啓の課に異動してきたのだ。女子社員だけでなく、男性社員からも熱い視線を浴びる宮前に、イライラを隠せない友啓だったが、接待の帰り道、男性と肩寄せ合って歩く宮前を見かけ…。

【ひとこと】
仕事もできて、カッコもいい。男だったら、そんな宮前に嫉妬するのが普通だと思うんだけど、友啓の場合は「独占欲」が芽生えちゃったんですね。同僚や後輩、上司までもが、宮前をチヤホヤするもんだから、悔しくてたまらない。思わず「宮前とは、俺のほうが付き合い長いんだぞー」って叫んじゃう… みたいな、ね。
いくら電話で毎日話してたっていっても、怒られてただけのくせにね。

ま、それはおいといて。
実は私、宮前の本心が、最後の最後までよくわかりませんでした。文面どおりに受け取っていいのか、それとも裏があるのか。そもそも、どうして宮前はあんなに友啓を焦らしたんだろう。友啓の暴走寸前の気持ちをわかってるくせに、なんて意地悪い。

最初の最初に、「賀出、俺のこと、好きなんだろ」って言ったのからして、なんか気に入らなかったんです。いちばん言われたくないセリフじゃないですか? 特に、男同士だったらぜったいそう思います。そのあと、カラダの関係をもって、恋人同士 "のように" なってからだって、自分からはゼッタイ「好き」って言わないし。

ま、最後は幸せになるんですけど、ホントにホント?信じていいの?って感じで、素直に信じられなかったりします。宮前は、クールなだけの受けではないし、もちろん可愛いだけの受けとも違うし、な?んかつかみどころのない男でした。

だけど、私、友啓もイヤなんですよね、なんかガツガツしてて。焦らされてイライラしてるのはわかるけど、それならあなたもちょっと焦らしてみたらいいのに、って思いました。ホントに、いくら冷たくされても、強気で押していくんですよねぇ、この人。犬よね、M犬。

(★★★☆☆)
読んでるほうは、そんなにじれったく感じません。

私は、デメキンが飼いたいです。


水槽の中、熱帯魚は恋をする
うえだ 真由 /
新書館 (2004.10)
ISBN : 4403520979
価格 : \588



【こんな話】
大学の駐車場。苦学生の睦(むつみ)は、同じ学部の桂真(けいま)のBMWに傷をつけてしまった。19万という修理費用に衝撃を受ける睦だが、桂真が請求した額は、それよりもはるかに少ない額だった。
ただ、その代わり、桂真の留守中、「アロワナの世話」を引き受けることに。
クールで人付き合いをあまりしない、しかも"男女かまわず誰とでも寝る"などと噂されている桂真だけに、最初は構えていた睦だったが…
(注:アロワナは、アマゾンに生息する肉食の魚)

【ひとこと】
桂真にとって、誰かと寝るときは、さびしいとき、孤独に耐えられなくなったとき。一度でも寝たら、すなわち弱い自分をさらけ出してしまった相手とは、二度と会わない…
そんな悲しいことってないでしょう。
マンションのだだっぴろい部屋で、ひとり水槽の中のアロワナを見つめながら、
「俺と似てる」とでも思ってたのだろうけど、あまりにもさびしすぎます。

そんな桂真の、クール(といえば聞こえはいいけど)で、人を寄せ付けない雰囲気にめげず、繰り返し繰り返し、親切に接してあげた睦。
ふたりの、かみ合っているようないないような、スカスカした会話の部分がとても好きです。
気遣ってあげる反面、言いたいことはちゃんと言う。そんな睦の様子が、桂真の心を開いたんだよね。
だけど、アロワナが弱りはじめたときは、もうどうしようかと。
恐ろしくてページがめくれませんでした。睦と一緒に、オロオロしてた感じ(笑)

(以下ネタバレします)

睦と桂真には、2回の別れが。
1回目の別れは、まだ睦に「借金を返す」という枷(かせ)があったから、程なくよりは戻ったけれど、2回目、寝てしまった後のふたりの別れ際が、せつないです。
そして、それでも睦が戻ってきてくれて、ぜったい嬉しいはずなのに桂真がまた頑なで…。
桂真が「忘れてほしいんだよ」って言ったところで、絶望的な気持ちになりませんでしたか>読んだかた(^^)

だけども、ハッピーエンドです。そこのイラストも、なんともいえず幸せな感じなんです(p.161)

その後のお話、「水の底から、空を見上げれば…」も入っています。
タイトルの "空を見上げ" ているのは、桂真です。
やっと、水槽の外に目を向け始めた、桂真が愛しいです。
かなーり焦れったいけど、あたたかい気持ちになれますよ。
(★★★★☆)
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