ボーイズラブの小説やマンガの感想です.★3つが「面白い」であとはプラスマイナスアルファかな.お気軽にどうぞ.

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『龍を飼う男』 のリンク作品。刊行されたのは、こちらが先ですが 『龍を…』 の2年後のお話だそうです。
あのティエンが、ずいぶん丸くなってます。あ、体型じゃなくてね…


駆け引きはベッドの上で
ふゆの 仁子著
竹書房 (2005.6)
ISBN : 4812421527
価格 : \600


【こんな話】
仕事にも、恋人にも見放された遊佐奈央 (ゆさ なお) は、傷心旅行でラスベガスを訪れていた。
初めてのカジノで大当たり、豪遊していたところ、ヨシュアという日系人が賭けを持ちかけてきた。
「君自身を賭けてもらいたい」
なかば自虐的に受けてたった賭けに、遊佐は負け、ヨシュアとともにホテルの部屋へ向かうのだった。

【ひとこと】
ゴージャスなセックスシーンに目がくらみ、本筋を見落とすところでした。
国際ビジネスの第一線で活躍する男達の物語と思いきや、なんのことはない、かわいらしい純愛ストーリーです。

『龍を飼う男』 を読んで気になっていたヨシュア。
カジノシーンの芝居がかった言動に、クラっときました。
賭けの最中に、ヨシュアが遊佐の頬にキスするところがあるんですが、くぅ? カッコいい! 映画みたい!
(ヨシュアのキスって、ぶちゅ?って感じですよねぇ…)


ヨシュアは、いわば 「遊佐くんを救う会」 会長ってところでしょうか。

(ちょこっと解説)
遊佐は、大手スーパーの幹部候補でした。
アメリカ最大手スーパーのウェルネスマートと提携するべく交渉を進め、もう一息のところだったのを、会社の急な方針変更で別の企業と手を結ぶことになってしまったのです。
さらに、会社から背任の容疑をかけられ、リストラ対象になり、さらに彼女にふられ…


そんなお先真っ暗の遊佐に、手を差し伸べてくれたのは、他でもないそのウェルネスだったわけです。
ヨシュアはもちろん、ウェルネスには遊佐の信奉者がたくさんいるようで、あのティエンがなにげなくそのメンバーに混ざっていたのには笑いました。
遊佐はきっと、仕事もできて、人当たりもよい、いい人なんでしょうね。
ヨシュアも含めて、「救う会」 (笑) のメンバーは、今回が遊佐との初対面だったのに、みんな遊佐にこんなにあったかいんだから。

ただ、気になるのは、どうしてヨシュアは遊佐にこんな意地悪な真似をしたんでしょう。
最初から、身体を賭けて勝負しようと思っていたとは考えにくいでしょう?
どうなんだろう、遊佐の可愛さに嗜虐心をかき立てられたとか…?
ここのあたりが引っかかりますが、ヨシュアが遊佐のこと大好きになっちゃった気持ちが愛らしいのでOKです。

それにしても、ゴージャス。
札束の上でセックス…。「エッチ」 だの 「エロ」 だのという俗っぽい言葉を使うのをためらうほどです。これだけ濃いのに、下卑た雰囲気にならないのは、ふゆの先生のなせる技かしら。

奈良さんの絵も素晴らしいです。
私は、p.107のイラストが好き。ヨシュアが遊佐の手をとり、自分の唇にあてているところです。お持ちでない方、本屋さんへ Go!
あと、p.213も。遊佐がヨシュアのこと、後ろからそっとぎゅっと抱いてるの。ここも Go!

多分ね、遊佐は普通の日本人だったはずなんです、ヨシュアに会うまでは。
でも、最後のほうは、すっかり感化されちゃったのか、ちょっと嘘っぽくなってます、面白い。
(★★★★☆)

続編が決まっているそうです。
遊佐とヨシュア、それにティエンと高柳の4人で、日本を訪ねるなんてのも面白そう。
そして、上杉はさらし首に処す! 許さん!
スポンサーサイト

『駆け引きはベッドの上で』 のリンク作品です。ただ、こちらは 『駆け引きは…』 から2年も前の話だそうで、独立した話として読むことができます。


龍を飼う男
ふゆの 仁子 著
竹書房 (2005.10)
ISBN : 4812423538
価格 : \600


【こんな話】
高柳は、アメリカの大手スーパーチェーン "ウェルネスマート" で、アジア圏進出に関する仕事をしている。だが、ウェルネスが香港へ市場を展開しようとしたところ、マフィアが妨害をしかけてきた。
そんなとき、高柳の脳裏に浮かんだのが、大学時代の同級生 ティエン・ライだった。
ティエンが香港に戻っているという情報を得た高柳は、彼のマンションを訪ね 「僕を買ってほしい」 と申し出る。

【ひとこと】
ひとつ腑に落ちないのが、いったい高柳はティエンにどうしてもらいたかったのか、ということ。
確かに、ティエンはマフィア界のNo.1 黎 (ライ) 一族の血を引いているのですが、高柳はそのことについて何も知らなかったんですよね。
それどころか、ティエンについて知っていることといえば 「中国系のアメリカンで、かなりの金持ち」 ということと、それにプラスして、在学中に、銃を発射している彼を目撃した… その程度だったのです。

その状況から、いきなり 「僕を買ってもらいたい」 となるのは、少し強引かなと思いました。
実際、そう言われたティエンも不愉快に… なるのかと思ったら、違いましたねぇ。

ふたりのエッチ ("ティエンの" エッチと言うべき?) は、痛いし染みるし、大変です。
噛んでます、首筋や胸を、血がにじむほど。で、そのあと、鉄の味がするキスをする。うぅ…
で、染みるっていうのは、ウィスキーを頭からかけられちゃうんですが、これはかなり染みそうですよ。もちろんやったことはないですけど。
(余談ですが、このウィスキーのシーンはカラー口絵になってます。最初、ボトルの底が、18禁ゲームの画像処理に見えちゃった私です)

しかし! そんなティエンの鬼畜な行動は、嬉しさの裏返しだったわけです。高柳を苛めながら、心の中では高柳との再会に喜びふるえていたんだと思います。
え、違う? まぁいいや、私はそんなふうに考えました。だって、この小説を、純愛小説にしたかったんだもの。
学生時代、お互いに想いを寄せ合っていたにもかかわらず、結ばれることのなかったふたりの感動の再会! ってね…(笑)

で、話を戻しますが、そうなると、実際の立場は、高柳のほうが上ですよね。
再会したときの高柳の

「君は学生時代 僕のことを好きだったんじゃないのか?」

っていうセリフ。結局はこれが、このふたりを象徴しているような気がします。
というか、象徴してほしい! (笑)

ふたりの想いは、ちょっと質の違うもので、重さでいえば、ティエンの想いのほうがず????っと重たいような気がします。
え、またまた違う? いいのいいの、私はティエンが可愛いくてしかたないんだから。

「エピローグ」 が、微笑ましいです。
ティエン、キミは可愛いよ! でも、ちょっとオバカさんかもね。
(★★★+0.5)


さて、ふたりを見ていて思い出したのが、ミスポリの六条とユキ。
話の途中、ティエンの計画によって、高柳が思わぬ危険な目にあうところがあるんですが、六条だったらゼッタイこんなことしないでしょうね。ユキが傷つけられる可能性のある作戦なんて、とんでもない!

だけど、ティエンと六条でどっちが好きかって言われたら、ティエンなのです。
うまく書けないんだけど、六条にもティエンのもつ、ある意味 「うっかり」 的な部分があればいいのになぁって。
用意周到すぎる六条に、いつも鬱陶しさ?のようなものを感じているせいか、ついつい比較してしまいました。
Copyright © 小夜すがら 其ノ壱. all rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。